ビリー・アイリッシュのグラミー賞までの軌跡「バッドガイ」
生い立ち、“自宅教育”で育つ
グラミー賞受賞で話題のビリー・アイリッシュ。
彼女はアメリカのシンガー・ソングライターでモデル。
2001年12月18日、アメリカ・ロサンゼルスで誕生しました。
アイリッシュ「兄のフィニアスは、生まれたときから一番の親友なんだ」
兄妹はのどかな場所で育ちました。
両親は兄妹を学校に通わせることはなく、自宅で教育を行いました。自宅教育が必要だった理由の1つは、アイリッシュの『聴覚情報処理障害』。
『聴覚情報処理障害』とは、充分な聴力があるにもかかわらず、脳の機能障害のため、音声を情報として認識するのが困難な障害。
一般の学校では、彼女に合わせた授業は難しかったのです。
(料理をしながら、質問を出す母)
母「ここに、いくら入れたらいいと思う?」
アイリッシュ「勉強しなかったわけじゃないわ。お料理しながら、ママが質問したり。そんな風に勉強したの」
音楽のきっかけは兄、楽曲は兄妹で共同制作
8歳でロサンゼルス児童合唱団に参加した、ビリー・アイリッシュ。
兄のフィネアス・オコネルは当時、自身のバンドで演奏、作曲、プロデュースをしていました。
彼女は兄の背中を追いかけ、自身も11歳から作曲を始め、歌うようになります。
彼女の音楽制作は、兄・フィネアスと共同で行っています。
兄のことをパートナーと呼び、兄・フィネアスが彼女の音楽をプロデュース。
アイリッシュ「兄と私は、他人の視点から楽曲を描くことや、架空の世界の曲を作ることが好きなの。曲の半分はフィクション、残り半分は私たちが経験したリアルなこと」
兄・フィネアスは、妹・アイリッシュの曲を作る際に心掛けていることがあります。
フィネアス「彼女が自分自身に重ねられる内容、歌いながら楽しむことができて、歌詞を際立たせられる…そうして彼女自身のものにできるよう心掛けているんだ。彼女が伝えたい思い、物語を伝える手伝いや、彼女のアイデアも聞くし、意見も取り入れて、彼女に合った言葉遣いの歌詞になるようにしているよ」
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デビュー
アイリッシュ「お兄ちゃん!『Ocean Eyes』を録音したの」
フィネアス「(バンドの曲にと思ってたけど…)どれどれ…いいじゃないか!すごいな」
2016年、デビュー・シングル「Ocean Eyes」を音声ファイル共有サービス“サウンドクラウド”でリリース。MVも公開し、口コミで話題となります。
それがレコード会社の目に止まり、彼女は14歳でレコード会社と契約。
その後「Ocean Eyes」を全国的に再リリースすることになります。
2018年、10月には、マネージメント会社とモデル契約も果たしました。
2019年には、アルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』をリリースし、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアで1位を獲得する快挙となりました。
アイリッシュ「この状況が一生続く訳はないと思ってる。兄ともこの話をしたけど、“私、まだ17歳よ”って。こんな人生が永遠に続くはずはないし、それは兄も同じ。兄だって成人したばかりだから」
人気急上昇中のビリー・アイリッシュの、代表曲でもある「bad guy」。
コーラスもサビもなくささやくように歌うこの楽曲は、ファンに受け入れられるか不安もあったと語ります。
アイリッシュ「みんな『bad guy』は気に入らないんじゃないかと思ってた。でも、みんながありのままのこの曲を気に入ってくれた事に驚いたし、すごく嬉しいんだ」
独特なファッションの理由
体のラインやシルエットが分りにくい、オーバーサイズのファッションが印象的なビリー・アイリッシュ。
一見中性的なイメージを受けますが、“女性らしさ”を否定している訳ではないと語ります。
型にとらわれない彼女の考え方はは多くの共感をうみました。
アイリッシュ「私は、ルールに従うのが嫌いなの。特定のファッションをしている人がいたら、私はそれとは違うファッションをするわ。痩せてるとか、太ってるとか…服の下が見えなければ、知らなければ、誰も意見を言えないでしょ?オーバーサイズの服だから、という訳ではなくて、ただ、今着たい服を着てるだけ。大人になれば、自分の体をセクシーに魅せたいとも思うわ」
グラミー賞受賞
2020年の第62回グラミー賞では、ノミネートされた6部門のうち5部門で受賞を果たし、主要4部門を全制覇、史上2人目、39年ぶりの快挙を成し遂げました。
女性としては初、そして17歳での受賞は史上最年少の記録となります。
また、プロデュースを務める兄・フィニアスも、プロデューサー賞など5部門でノミネートされ、全ての部門で受賞されました。
受賞のスピーチでは兄と一緒にたった一言。
アイリッシュ「Thank you!」
死にたいくらい悩んでいたこともあるという彼女。ファンへの想いを語ります。
アイリッシュ「自分を大切にして、優しくしてあげて。それ以上、自分を傷つけないで」
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