見出し画像

*「安倍/菅政権は〈保守〉ではなくアメリカかぶれの腐れ外道」

... アベノミクスは、いにしえより受け継がれてきた「結」(ゆい)の精神を踏みにじる亡国思想。

「強いところが益々強くなり後は淘汰に任せる」新自由主義的な構造改革は、万邦無比のわが〈国体〉を毀損し、古代から受け継がれて来た助け合いの精神を破壊するものであり、まさに稲田朋美先生がその行き先は「日本文明の墓場」と呼ばれたものである。

わが父祖たちがいかに優しい心を持ち、助け合いを当然視していたかがわかるエピソードを一つ紹介しよう。

ちょうど先の東京五輪の後の1966年に、北海道西南部の内浦湾で驚くべき発見がなされた。

それは、後に「入江貝塚」と呼ばれるもので、そこで入り江9号と呼ばれる4千年前の少女の異常四肢骨が発見された。考古学者と医学者の共同研究によって、それがおよそ二十歳過ぎの小児麻痺の女の子の骨と特定された。

もちろん、縄文時代にポリオを治癒する医学など存在しない。

この発見を論文にまとめた峰山と山口は、この異常骨について、こう報告している。

「この女性は、思春期をむかえた頃病魔におかされ、四肢骨の発達が遅滞しただけでなく、少なくとも数年間は寝たままの状態ですごしたものと思われる」(1972の論文より)。

発見者の間に感動が広がった。

◆ 病者をいたわる心優しい縄文人たち

今日で言う脊髄性小児麻痺による急性灰白髄炎に罹患した少女は、寝たきりになった後も、当時の病者としては長命と言える二十歳過ぎまで生きることができたのは、村人たちの献身的介護がなければあり得ないからである。

村人たちは、当時の狩猟採集生活で得たわずかな糧を分かち合い、「生産性がない」などの理由で放置するなど思いも寄らなかったのである。

周知のように、縄文遺跡には、腹の膨れた妊婦の土偶が多く発見されている。

縄文人たちに、近代社会のような医学的知見はなかったが、〝新しい命を生む〟女性たちの神秘的な力に畏敬の念を持ち、決して人間のはからいで命を損じてはならないと思っていたのである。

それは、葬送儀礼によっても確認される。

◆〝新しい命〟を産む女性への畏敬の念を持っていた縄文人

縄文時代の葬儀は「屈葬」と呼ばれ、楕円に湾曲した墓穴の中に死者が安置され、現在と同じように多くの花によって荘厳された。

腹部を抱えるような形で葬られた遺体は、調度出生時の体内の幼児の形と同じで、縄文人たちは、人間は死ぬと母なる大地に葬られ、そしてまた女性の胎に回帰して生まれ変わると信じていたのである。

だから、たとえ小児麻痺で労働に従事できないからといって、ポリオの少女を放置するなど思いも寄らなかったのだ。

われわれが野蛮人と蔑む縄文人は、かくも優しい心を持っていたのである。

「経済成長に役立たない」との理由で障がい者を殺害し恥じないアメリカかぶれの腐れ外道と縄文人は、どちらが文明人だろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?