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*「#現代を読み解く数冊」

...「強さ」だけが価値だろうか?

弱肉強食の新自由主義が荒れ狂う先進諸国で、「それはいくら儲かるか」だけが唯一の価値のように語られ、その価値観から外れた者は、自己責任として切り捨てられる。

しかし、そもそも弱肉強食だけならケダモノの世界と変わりなく、窮状にある人々へ手を差し伸べる者がいなかったら、人類は共食いに滅びていただろう。

◆ 権力が何であろう?財産が何であろう?

そんなものは、われわれに必ず訪れる死の際に何の意味もなくなるのに。

人間は、必ず老い、病を得て、最後には死を迎える。病老死苦は万人の宿命であり、誰一人その運命から逃れることはできない。

奪い合えば足りず、分かち合えば余る。

政府の主導する「新しい資本主義」は、東インド会社の粗暴な資本主義への回帰に過ぎず、人類があまたの錯誤の結果得た英知を何も反映していない。

「カネ儲け」がすべてなく、人生は労苦の連続だけで、生まれてこなかったことが一番の幸せになる。

現在の日本の「少子化」は深刻で、若者たち死因の第1位が自殺である。

「強さ」への盲信は、こんな悲惨な社会しか作れなかったのである。

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