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*「市民運動内の左派のど〜でもいい争いについて」

… 在特会など草の根保守に関する鋭い分析を紹介したときあることに気づいた。

それは『“癒し”のナショナリズム―草の根保守運動の実証研究』とすいうもので、著者は小熊英二氏だった。

在特会のレイシストが、生身の在日韓国・朝鮮人には興味がなく、ただ「日本人である」というありふれたことに価値を置こうという主張であり、その主張自体は、反論のしようのない事実だが、コメント欄には強い反発がならんだ。

当初理由がわからなかったが、途中で、小熊英二、木下ちがや、小森陽一、中野晃一など名前を出す度に起こる奇妙な現象で、しばらくして原因に気づいた。

これらの研究者は、すべて日本共産党のシンパであり、反感を抱いているのは、かつて共産党から分派した新左翼の極左からの反感だった。

特に『SEALDsの真実』という本は、ムチャクチャな本で、SEALDs に共産党の影を見出し、そもそもSEALDs がカトリックとプロテスタントの学生であるというキリスト教に関する基礎知識を欠く、無意味な敵意と憎しみを反芻するものだった。

◆ どうでもいいようなショボい内紛を続ける市民運動

右か左かと言われれば、もちろん私は「右」ではないが、そもそもマルクス主義者ではないので、私は共産党系と新左翼の極左の争いの〈外部〉におり、日本人のほとんどもそうだろう。

研究者としての私は、それが極左であれ、共産党のシンパであれ、保守派であれ、優れた業績なら咀嚼し、援用したり、引用したりする。

しかし、党派的利害に囚われている者たちは、まるでネトウヨの左翼版のように、相手の所属が気になって仕方がないのである。

市民運動の内にも、自分の支持する政党や党派、また労働組合の違いで、くだらない争いを続けている有象無象がたくさんいる。

そんな次元でものを考えて幼稚な連中の争いが絶えないから、いつまでたっても、われわれは、諸悪の根源である自公政権を倒せないのである。

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