有料老人ホームの選択と契約

さて、前回は「老人介護保険施設」略して「老健(ろうけん) にての日々を綴りました。
とりあえず5カ月〜6カ月はこちらで過ごせることになったので、ひとまずは私自身も少しは考える時間ができて良かった時期ですが、老健というところは、ずっと居られるのではなく病院で治療はとりあえず終了したものの、すぐ自宅に帰るまでにはいかない機能訓練も兼ねた 施設というところでしょうか。
リハビリをし続け、右手の機能は失いましたが、右足は引き摺りながら足を少し動かすことができるようになった為か、本人が以前の記憶で普通の動きができるのを覚えているため、自分1人で歩こうと思ってしまうため、転倒も何回となくありました。転倒から更なる骨折となるのは避けたいところ...
1番苦労というか、困った点はやはり 言語機能が元に戻らなかった事。自分の意思を表現すること、話す事ができないということ。
これらができれば、私もある程度 任せっきりにもできたかもしれませんが...

心配してもキリはないので施設にお願いする以上、こちらも想定し覚悟しなければいけません。
肋骨骨折がありましたが、大事には至らなかったのが、幸いでした。女性ならば骨が弱い人が多く骨粗しょう症が多いため、やはり早いうちから予防してた方がよいのはこういうこともあります。大腿骨骨折から寝たきりになる女性は多いので。

さて、介護にまつわる情報というのは、意外にも知らない事があったり、もっと早く知っていれば…ということがありました。

★「障がい者手帳」の取得
私は知らなくて、この老健に入ってからかなり月日がたってたしか4か月…過ぎた頃に同じフロアにいた方のご家族との会話からでした。介護保険での詳細は、与えられる、ものではなく積極的に関心をもっていないと案外気がつかないものもあります。
自ら然る場所に申請しないと活用できません。
私もそうでしたが、いきなり初めて親を介護するとなれば余裕ある人は少ないし、だからこそ経験してる人同士のコミュニケーションが助けになりました。 

 障がい者手帳とは、福祉サービスの一種で身体、精神、の障がいが認められる人が受けられるサービスです。疾病、後遺症、難病により等級が決められます。介護保険の度数と逆で、
等級の重い順から1級となります。
父の場合は、言語の障害と右半身不全から1級の認定をうけました。 この身体障がい者手帳があることにより、自動車税軽減とガソリン代
1か月1500円まで補助、タクシー割引券、などがありました。あとは、外来の病院での保険診療の場合、後期高齢者1割負担が免除となります。つまり医療保険内の負担額は無いということ。(…もっと早く知ってたら…)
 ただし障害者認定を受けるには指定された病院の特定の診断医のもと、診察を受け認定を待つというプロセスです。(ちょっとの面倒が要りますが) 診断料は、自費なので10000円でした。

本題に入り、老健での間、私は次の課題 最終的には在宅でのケアは色々検討したものの、大規模住宅改装しないと無理でした。
だとすれば本人の為にも何ヶ月かでまた居場所が変わるより、もう一つの所で落ちついてもらいたい、という思いに至りました。
高齢者の場合、違う環境に変わるというのは負担が大きく、期限がある「老健」を転々とすることは、不安を増し認知症のきっかけになること。最後の選択として、 介護サービス付きの老人ホームでした。

有料老人ホームは、本当にピンキリです。
私が初めにしたことは、自宅からそう遠くない範囲のホームの資料取り寄せ、良さそうなとこのピックアップ、周辺の環境を見に行く、施設内見学を3カ所行いました。

★「決めて」
月々の料金、入所料金(権利料)
先ずはこれ、です。有料老人ホームとは住まいの一室を購入するといえばわかりやすいでしょうか。実際の介護サービスを受ける場合は、介護保険料が適応されますが、居室料は自費です。それなりの出費なのでよく考慮しなければいけません。尚、入所権利金額の差は土地の価格に比例しているようです。東京の利便性のある場所なら当然お高い。

そして当然ながら介護の質!これは経験からかなり施設により差があるように思います。一時入居金額の料金が高額なので、介護の内容も?特段良いのか…。? それはあまり比例しないと思います。
今は様々な企業が介護事業を展開しています。その経営母体の会社理念も知っておいた方が良いかもしれませんね。
ご本人がある程度選択肢があり自立に近い形であれば、ご本人の希望を最優先するのが最善でしょう。

そして私の場合は、自宅から車で通える範囲で毎日行くのにあまり負担がない場所、しかもほどよく郊外なので、土地代が安かったことで目安がついてきたホームがありました。

目安がついたところで実際に中に入りじっくり見学です。施設長さん、ケアマネージャー、看護師さん、ケアスタッフさんはどんな感じか… 今は大抵どこでも見学を許されていますので実際出される食事も試せます。1回目は私だけが行き本人の疾病の様子など詳細に話し受け入れ可能か伺って、2回目は実際に本人を連れて行きました。 

★有料老人ホームでの契約にあたり大切なこと。
あと、大切な点、豪華な居室、食事内容 云々よりも、
「スタッフさん同士の雰囲気を見る!」です。
見学に行った際に絶対見るポイントです。いいケアを提供するには、職員さん同士が何となく良い感じで働いているか、どうか。よく観察すれば見えてきます。よく介護職員がしょっちゅう変わる、ところは労働環境が良くないとも言えるので、そうすると介護の質も比例してきます。
あとは、高齢者が入居するということは入ってしばらくしてすぐ… 逝去 ということもありえることで、その際に関して
契約する前に、退去、または逝去した場合の「入居一時金の返金の償却期間」があるのか、これは施設によって規約がかなり違うので必ずしも確認した方が良いです。

と、じっくり検討し、私自身が毎日行ける範囲な場所ということも決めてになり、決めました。

自宅に近かった為、私が毎日のように通えたので、思ったより早くに環境に馴染めたようです。
添付した本人の写真は、ちょうど6月頃、紫陽花が咲いてた頃。

次回で介護に関する このテーマの終わりとする予定です。
「最期の日々とその後の手続き」



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