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臨月の胎動を表現してみた

 36週に入るころから、胎動のみっちり感が想像を超えてきた。

 19~20週にはぴょこぴょこ感じていたかわいらしい動きが、お子の成長と共に力強くなってきたのは感じていたけれど、臨月を迎えるころから次のグレードに入ってきたのだ。

 例えるならば、お腹から胸のあたりまで、骨太な生き物がぎっしり、みっちり詰まっていて、そこでうねうね、ぐいーんと体の中を泳いでいるよう。私の他の臓器、胃とか肝臓とか小腸・大腸とかは、どこに押し込められているんだろう。

 いつの間にかお腹付近にとどまらず、肋骨を押し上げるようになった子宮。押し上げられた肋骨の裏側で、生物がうごめいている。はち切れんばかりに大きくなったお腹を、ぐねぐねと動かしている。子宮の中にいても、その動きはダイレクトに体に伝わってくる。上に伸びたかと思えば、脇腹がどこまで伸びるかを確かめるように横に横に足をのばしてみたり、前に突き出してみたり。自分の部屋の可能性を探しているみたいだ。

 我が子がいるのは分かっているのだけれど、初めての体験だからか、何とも不思議な感じがする。ここにいるという存在感はありありなのに、どこか俯瞰的に驚く自分がいる。きっと生まれてご対面するまで、この感じは続くのだろう。


ご対面が楽しみだ。


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