見出し画像

クラスメイトに弱みを握られました。 9

朝、目が覚めると隣にはぐっすりと眠る○○くんの姿があった。しかもずっと抱きついたまんまで寝てたみたい。

瞳月:かわいいなぁ、○○くん

抱きつく姿に小動物感を感じて私の中で母性が芽生え始めた。

瞳月:○○くんにはしーがずっと隣にいるから安心してな?

優しく頭を撫でて愛をこめてぎゅーっと抱きしめた。

○○:んん………くるしぃ……….

瞳月:あ、起きちゃった?

○○:ちょっと離して……..

瞳月:あ、ごめんね

力を弱めて少し距離を置く

瞳月:よく寝れた?

○○:うん、

瞳月:ならよかったよ

○○:なんだか、山下さんといると安心した

瞳月:そう?

○○:なんだったんだろう、あの安心感

瞳月:私ならずっと○○くんの隣にいるからいつでも来てよ

○○:うん、ありがとう

瞳母:2人とも起きた?

ノックもせずにズカズカと入ってきたママ

瞳月:ちょっと!ノックくらいしてよ!

瞳母:あれ?もしかしてそういう感じ…….?ごめんね!邪魔して!朝ごはんできてるから!

それだけ言い残して勢いよくドアを閉めて行ったママ

瞳月:もう、

○○:面白いお母さんだよね

瞳月:よく言われるよ………

















支度を終えた2人は一緒に学校へ

○○:お弁当まで作ってもらって申し訳ない…….

瞳月:○○くんはうちの子みたいなもんだから気にしなくていいんだよ?

○○:温かいね、山下家は

瞳月:ママがあんな人だからね

○○:確かにね笑









4限まで終わり昼休み。私は○○くんと2人きりでお弁当を食べることにした。


○○:あのさ、心配してくれるのはありがたいけど昼休みくらいは村井さんと過ごしたら?

瞳月:優よりも○○くんの方が大事だもん

○○:それはそれで村井さんがかわいそうだよ、

瞳月:優は大丈夫だよ、誰とでも仲良くやれる人だから

○○:そうなんだ……..

村井さんに対する申し訳なさと言ったらたまったもんじゃない。











昼休みも終わり5限が始まる。教科は国語だ。まずはペアを組んで丸読みをすることになったが……….













瞳月:むぅ……………







 

○○:_____________。

優:_____________。


○○くんと組もうと思ってたのに優に取られました。私の○○くんなのに…………しかもなんか距離近いし……….丸読みするだけなのにあんな近づく必要ある?2人のあいだは見た感じ10cmもないくらい近いですよ?なんか仲良さげに笑いあってるしさ………○○くんに視線を送っても気づかないし

瞳月:○○くんのばーか…………..優はもっとばーか………..

なんだか○○くんと優が付き合ってるような感じがして私の心はすごくモヤモヤした。




授業が終わってすぐ私は○○くんを連れて人気のない教室まで来た。




○○:次も授業あるよ?

瞳月:そんなの知らないもん………

○○:授業は出ないと……..

瞳月:そうやってまた優と仲良くするんだ。どうせ私の事なんてどうでもいいんだもんね。いいよ、戻ればいいじゃん。

○○:なんかあったの?

瞳月:なんでわかんないの、ばか……..

ぽふっと胸のあたりを1発殴られる

○○:僕なんかしちゃった?

瞳月:優と距離が近かった………

○○:そう?そんなつもりないんだけどな、

瞳月:○○くんに近づいていいのは私だけだもん…….

正面からぎゅっと抱きついて胸に顔を埋める

○○:ちょ、

耳元にドクドクという音?のようなものがよく聞こえてくる。

瞳月:あれ?もしかしてドキドキしてる……..?

○○:っ………..///

顔を上げてみると頬を赤く染めた○○くんが目に入った。

瞳月:あ、もっと早くなった

○○:は、離れてよ……..

瞳月:ドキドキしてる理由教えてくれたらいいよ?

○○:そ、それは………..

瞳月:それは?

○○:た、多分だけど山下さんのこと好きなんだと思う…….///

瞳月:へへっ、しーも○○くんが好きだよ、

○○:うん、知ってる

瞳月:言うことあるんじゃない?

○○:僕から言うの?

瞳月:当たり前じゃん、こういうのは男の子からなんだよ?

一旦距離を空けて○○くんからの言葉を待つ。

○○:じゃ、じゃあ、山下瞳月さん。僕と付き合ってくださいっ!

瞳月:もちろん、喜んでっ!

再びぎゅっと抱きついてこれでもかと言うほど抱きしめる

瞳月:んんーっ………..ここまで長かった………

○○:よく飽きずにずっと好きでてくれたね、

瞳月:当たり前じゃん、ずっと○○くん一筋だったもん

○○:これからよろしくね、瞳月

瞳月:い、いきなり名前呼び///

瞳月:こちらこそよろしくね、○○っ!





















瞳月:懐かしいなぁ……….

○○:なにみてるの?

瞳月:高校の時の写真だよ、これ付き合ってすぐ撮ったやつ

○○:うわ、懐かしっ!

瞳月:今度の結婚式で流そうな?

○○:うん、そうだね、僕も写真探しとく

瞳月:しーももうちょっと探そーっと



















これが私と○○の出会いでした。
今では結婚して子宝にも恵まれましたよ。

理子:おぎゃー!おぎゃー!

瞳月:りーちゃん、どうしたのー?

○○:りーちゃーん、パパだよ〜?













"初恋は叶わない"と言うと最初に言いましたがそんなことないと私は証明しました!諦めない限り叶うんです、どんなことも叶うんです。ですから、皆さん叶えたい夢や希望に向かって日々頑張っていきましょう!

では、りーちゃんがまた泣いてるので、ここで失礼しますね、

end…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?