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クラスメイトに弱みを握られました。 6

皆さん、どうも○○です。ついにあの作戦を実行する時がきました。そう、「データを削除しちゃおう作戦」です。




事の発端は昨日のこと











瞳月:○○くんの家行ってもええやんな?

○○:いきなりなに?

瞳月:行きたいから聞いてみただけやで

○○:さすがに今日は無理だよ?

瞳月:じゃあ明日は?

○○:それならいいけど

瞳月:じゃあ決定っ!













と、いうことがあり今にいたる。

昨日の夜睡眠薬は買ってきたし、部屋の掃除も済ませておいたし、あとは作戦を実行に移すのみ。

ピンポーン

○○:お、きた

出迎えて適当にソファに座らせる

瞳月:誰も居ないん?

○○:僕、母子家庭だからさ、兄弟も居ないからいつも1人だよ

瞳月:そうなんや……..

○○:バイトしてるのもお母さんに少しでも楽してもらいたいからでさ、

瞳月:お母さん思いなんやな

○○:まぁね、

瞳月:1人寂しくないん?

○○:ちょっとだけ寂しいかな、お母さん帰り遅いからあんま話とかもできないし

瞳月:そっk…….コホンコホン

○○:どうした?とりあえず水のみな?

ここで事前に混ぜておいた睡眠薬入りの水を差し出す

瞳月:ありがとう、ゴクッ

○○:うんうん、

喉が渇いていたのか一気に飲み干した瞳月ちゃん、これはかなりの効果がありそうだ。
ふっ、今日で瞳月ちゃんとはさよならだ。ようやくこの状況から抜け出せる。

瞳月:っ…………あれ………….おかしいな…………

早速効果が現れ始めたようだ。目をこすってなにかと戦っている瞳月ちゃん。

○○:横になろっか

瞳月:うん、

ソファに横になるとだんだんと意識が遠のいていく瞳月ちゃん。

瞳月:っ……..はぁ………なんや、これ……….

○○:無理しないで、寝た方がいいんじゃない?

ッチ、このチビとっとと寝ろっての。無駄に抵抗しやがってよ。こっちは早く証拠を消したいんだよ。いいから寝てくれ。

瞳月:ちょっとだけ寝るな?

○○:うん、おやすみ

はぁ…….やっと寝たよ、水飲むとこまではスムーズにいったのに、

○○:とっととやっちゃうか

瞳月ちゃんのカバンからスマホを取りだしてロックを解除する

○○:お、開いた、あとは消すだけか、ここまで長かったなぁ

バイトしてるとこを写真撮られてそれをいいことに無理やり付き合わされて、正直迷惑だった。そもそも瞳月ちゃんなんて好きでもなんでもないし、早くこの関係が終わって欲しいとさえ思ってた。それも今日で終わる。ようやく終わる。明日からはただのクラスメイトだ。







○○:さようなら、山下さん









フォルダーから写真を見つけて削除ボタンを押す。画面から写真は消えてバックアップも消して作戦成功。

○○:ふぅ……..まぁあとは適当にやるか














瞳月:んん………..

○○:あ、起きた?

瞳月:○○くん……?

○○:もう平気?

瞳月:うん、

○○:もう7時近いし、帰った方がいいんじゃない?

瞳月:もう7時なん!?

○○:寝てるとわかんないよね

瞳月:しー疲れてるのかな…….

○○:きっとそうだよ、早く帰ってゆっくり休みな?

瞳月:わかった、また明日な

○○:うん、またね

まぁ、明日からはただのクラスメイトだけどね。

荷物をまとめて玄関まで見送る

瞳月:ばいばい

○○:うん、またね

家の敷地からいなくなるまで見送り部屋に戻る

○○:ようやく終わった、この生活もしなくていいんだ。よっしゃぁぁぁぁぁ!

自分らしくもないが声を出して大喜びした。


















翌日、朝いつものように登校する

瞳月:○○くん、おはよ

○○:………..

瞳月:むぅ…….無視しないでよ、

肩をつんつんとつつかれる

○○:なに………

瞳月:なにやあらへんやろ、おはよう

○○:うん

瞳月:うんって……….普通おはようって返すやろ

○○:チャイム鳴るよ、席つかないと

瞳月:あ、ほんとだ

トコトコと自席に着く山下さんは未だに僕と付き合ってると勘違いをしているみたいだ。














午前の授業が終わり、昼休み
お弁当を食べようとすると山下さんがやってきた

瞳月:一緒に食べよ

○○:なんで?

瞳月:な、なんで………?

○○:村井さんと食べれば?

瞳月:今日の○○くんなんか冷たい………なんでよ

○○:べつにいつも通りでしょ

瞳月:いつもなら優しくしてくれるじゃん

○○:そんなことないって、思い込みやめたら?

瞳月:……….もういい、○○くんなんか知らない

頬を膨らませてどこかへ行く山下さん
前までは追いかけたけど今は追いかけない。

○○:久しぶりの自由だ………

付き合ってからというもの山下さんに振り回されっぱなしでまともに自由な時間がなかった。だからこそ自由のすばらしさに改めて気づいた。















昼休みが終わり、午後の授業が始まる

瞳月:ジーーーーーッ

○○:ゾワッ………

どこからか視線を感じて辺りを見渡すと

瞳月:あ、へへっ……..

昼休みのことは忘れたのかこちらに向かって手を振る山下さん

○○:………..

適当にあしらって授業に集中する。

瞳月:○○くんやっぱり冷たい……後で写真見せないとねっ

これは脅しとかじゃないですよ?こうでもしないと○○くんはしーのものになってくれないんですから。仕方の無いことなんです。
















授業が終わり放課後、山下さんに無理やり人気のない教室に追いやられた

瞳月:今日やけに冷たいやんな?

○○:そんなことないっていってんじゃん、しつこいな

瞳月:そんなこと言ってええんか?写真ばらまくで

○○:写真?なんのこと?

瞳月:とぼけるのもいい加減にしぃや、ほらここに…………あれっ!?ないっ!?

○○:え、その写真もないのにそんなふざけたこと言ってたの?頭大丈夫?

瞳月:う、うそや……….消えるはずないっっ!

○○:山下さんさ、甘いんだよ

瞳月:○○くんなんかしたの?

○○:お前が寝てる間に消したんだよ、そんなこともわかんないの

瞳月:そ、そんな…………

○○:てことで別れよう、じゃさよなら

瞳月:いややっ!

私は○○くんと仲良くしたかっただけなのに、ただ○○くんに少しでも近づいて誰よりもそばにいたかっただけなのに、それだけなのにこんなのおかしい、おかしいよ……..私はなにも悪いことしてないのに

そう思っていると体が動き出していてぎゅーーっと○○くんを抱きしめて引き止めていた。咄嗟に出た行動だったけれどそれは私の○○くんに対する気持ちのようなものだ。

○○:離せ、しつこい

瞳月:いややっ!写真撮ったことは謝るからっ!だから別れるなんて言わないでよ……..

○○:謝って済む問題じゃないんだよ、

瞳月:なにしたら許してくれるの?

○○:今すぐに別れるなら今までのことは水に流す

瞳月:わかったよ、別れるよ、でもしーは本気で○○くんが好きだよ………

○○:あっそ、てか離してくんない?別れたんだし

瞳月:うん………

離れるなんてことしたくはなかったけれど今は離れないと○○くんは逆に私のことを嫌いになる。それだけはどうしても避けたくて自らの意思で離れた。

それから○○くんはすぐに家に向かって帰ってしまい、1人教室に残される。

瞳月:………….グスッ………….泣

恋人を失う悲しみを初めて経験した。

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