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24年加入選手紹介②

井上樹選手に続いて今回は、ヴァンフォーレ甲府へ加入内定となっている村上千歩選手について。
井上詩音選手、遠藤光選手に続いて2年連続で専修大学から加入したストライカーについて今回は書きました!

1.経歴

【名前】村上 千歩(むらかみ ゆきと)
【生年月日】2001年5月28日
【身重/体重】175cm/70kg
【出身地】熊本県
【ポジション】FW
【利き足】右
【経歴】FC ESPACIO 熊本(熊本市立帯山小学校)→FC.CONQUESTA (熊本市立帯山中学校)→名古屋グランパス U-18(東海学園高等学校)→専修大学
☆東海学園高校の先輩には神谷凱士選手、井上詩音選手がいる

熊本県出身の村上選手は小学校4年生の時にサッカーをしていたお父様の影響でサッカーを始める。
中学まで過ごした熊本の地でナショナルトレセンU14 地域対抗戦メンバーにまで選ばれる実力を付けた村上選手は名古屋グランパスU-18に活躍の舞台を移す。

名古屋の地に降り立った村上選手は1年生ながら出場機会を得る。
ベスト16まで進出したクラブユース選手権で途中出場ながらグループリーグ3試合全てに出場を果たす。
しかし、敗れた湘南ベルマーレユース戦ではベンチ外となってしまいノーゴールで大会を終える。
リーグ戦ではプリンスリーグ東海で優勝を果たし、プレミアリーグ参入戦も勝ち抜くが参入戦でも出番は訪れず。

2年生になり、高校サッカー日本最高峰の舞台で開幕スタメンを果たし、ガンバ大阪を相手に開幕戦から結果を残す。

5-5と壮絶な打ち合いの最後のゴールを挙げ、昇格1戦目のチームに貴重な勝ち点1をもたらす。
この試合のスタメン11人の内、7人がJリーガーになっているようにこの時の名古屋がいかにタレント集団であったかが分かる。
その後、リーグ戦では14試合に出場して4ゴールを挙げる活躍を見せてチームの3位に貢献。
夏のクラブユース選手権でもベスト8まで勝ち上がったチームで全試合先発して2ゴールの活躍を見せる。

3年生となった村上選手はプレミアリーグWESTで5節まで順当に全試合フル出場して3ゴールを積み重ねていたが、負傷により3ヶ月の離脱を余儀なくされる。
これにより、優勝した夏のクラブユース選手権を欠場することとなる。
11節の東福岡高校戦から復帰し、その後スタメンの座を明け渡さず活躍を続ける。
夏の全国大会を欠場した村上選手だが、冬の全国大会で躍動する。
クラブユース選手権優勝チームとして臨んだJユースカップ。
初戦の横浜F・マリノスユース戦から村上選手は2ゴールを挙げる活躍でチームを勝利に導く。
2回戦のファジアーノ岡山U-18、3回戦の浦和レッズU-18でもゴールを挙げる。
準々決勝のサンフレッチェ広島F.Cユース戦でも2ゴールの活躍。
準決勝の大宮アルディージャU18戦ではゴールは決められずもPK戦では冷静に成功させてチームの決勝進出に貢献する。

そして迎えたガンバ大阪ユースとの決勝戦でも1ゴールを挙げてチームを優勝に導く。

チームの優勝だけでなく自身も準決勝を除く全試合でゴールを決め、7ゴールで得点王に輝く。

Jユースカップを終えた名古屋グランパスU-18はプレミアリーグWESTでその後も勝利を重ね、リーグ優勝を達成する。
これによりプレミアリーグWEST、クラブユース選手権、Jユースカップの三冠を達成。
そして最後のタイトルであるプレミアリーグファイナルの舞台で再び村上選手は大活躍を見せる。
プレミアリーグEAST優勝校の青森山田高校との一戦となったファイナル。
2点のビハインドを負った名古屋グランパスU-18だが、村上選手の2ゴールで同点に追いつく。
だが、直後に現在FC東京に所属する松木玖生選手に勝ち越しゴールを決められてしまい全タイトル制覇とはならなかった。

高校を卒業した村上選手が選んだ進路は名古屋U-18時代の先輩である井上詩音選手の勧めもあり、当時関東大学サッカー1部に所属していた専修大学。

コロナ禍1年目の年に大学進学をした中で、第5節の筑波大学戦の後半開始から途中出場して、大学リーグ戦デビューを果たす。
順調に出場機会を伸ばしていくと大学初ゴールは第10節の明治大学戦。

蓮川壮大選手の背後、須貝英大選手の前に入りヘディングで合わせる。
徐々に出場機会を増やしていき、最終的には17試合で5ゴールを記録。
だが、チームは2部降格となってしまう。

2年生となり、関東2部に舞台を移した中で開幕戦からゴールを決める等攻撃陣の中心を担うこととなる。
しかし、開幕から4試合勝てず第5節にはスタメン落ちとなるがこの試合でゴールを決めて再びスタメンの座を掴む。
最終的にはリーグ8位となる9ゴールを決める活躍を見せる。
そうなると古巣のグランパスは放ってはおかない。
同年に始まったJリーグエリートリーグ第2節の清水エスパルス戦では井上詩音選手と共に出場して得点も記録する。

自身は順調に力を付けていく一方でチームは2年連続で降格となってしまう。
関東1部で迎えた大学キャリアだが、プロ入りに向けて一番大事な3年次を県リーグで過ごすこととなってしまう。

3年生となった2022年は県リーグで過ごすこととなったが、リーグ戦では確認できた範囲で12試合に出場し、11ゴール4アシストの活躍でチームをリーグ優勝に導く。
夏の全国大会となる総理大臣杯の予選となるアミノバイタル杯でも1部の東洋大学相手にゴールを決める活躍を見せる。
着実に結果を残している中でシーズン前もキャンプに参加する等グランパスは村上選手の動向を追い掛け続け、再びエリートリーグに出場する機会も訪れる。
横浜FC戦に出場し、前年同様にゴールを決めている。

このように村上選手は常に名古屋グランパスとしても追い掛け続けていた選手であることが分かる。

神奈川県リーグを優勝した専修大学は関東大学リーグ参入戦に臨む。
5試合全てでゴールを決めて計6ゴールの大活躍を見せるが、関東2部参入が叶わず新設された3部リーグで最終学年を迎えることとなった。

主将として、10番として迎えた最終学年。
しかし、リーグ開幕を前にして膝の怪我をしてしまい開幕戦から2試合欠場することとなる。
第3節の東京学芸大学戦で復帰を果たすと第4節の中央学院大学戦で2023シーズン初ゴールを挙げる。
第5節の城西大学戦からスタメン起用されるがチームは連敗となり、苦しいシーズンの入りとなってしまう。
夏の中断までの期間で2ゴール1アシストと結果が出なかった中で迎えたアミノバイタル杯でやっと本領を発揮する。
チームは3回戦敗退となってしまうが3試合で大会得点王となる5得点を奪う活躍を披露する。
その活躍も含めて複数のJクラブからオファーが届いたが、アミノバイタル杯直後にヴァンフォーレ甲府への入団を発表する。

「練習参加したときもチームの雰囲気が良くて自分の武器が生かさせると思う。シンプルにここでサッカー選手をスタートしたい」と甲府への加入を決断した。

8月には特別指定選手となり、Jリーグに出場する資格を得るも2023年シーズンは出場機会を得るには至らなかった。

キャプテンとしてエースとして臨んだ最終学年のリーグ戦は19試合出場10ゴール3アシストという成績を残し、チームはリーグ戦4位となり、2部参入戦に臨むこととなる。
参入戦の相手は2部の順天堂大学。
この試合が私が村上千歩を初めて見た試合となる。

勝てば専修大学を2部に復帰させることができる試合で村上選手はキャプテンマークを巻き、左サイドハーフで先発する。
しかし、ゴールは決められずチームも引き分けに終わりレギュレーション上昇格を逃すこととなる。
大学最終戦は臨んだ結果が得られず悔しい想いを抱えて甲府にやって来ることとなった。

「自分のゴールとアシストに期待してください。ゴールを決めてゴール裏に走っていきます。」
とのコメントにあるように今シーズンはたくさんゴール裏に走って来ることを期待しましょう!!

2.特徴

赤が起用が想定されるポジション

村上選手は動き出しを武器とするストライカーである。
スピードもあり、前を向いた時に力を発揮するタイプとなる。
オフボールの動き出しから味方に活かされることが最大の武器かと思うが、ボールを持ってのドリブルでの仕掛けも十分にできる。
現状のタイプ的には太田修介選手に近いイメージを持った。
2トップでの起用がベストな起用法と考えるが、篠田監督のサッカーではサイドでの起用が有力ではないか。

手前の11番が村上選手だが、このプレーなんかは太田選手感があるのではないか。
走り方も似た雰囲気を感じる。

宮崎純真選手や水野颯太選手とスピードがあり、ドリブル突破ができるアタッカーがいるヴァンフォーレだが動き出しからの裏抜けを得意とするアタッカーは少ない。
その点、三平和司選手や飯島陸選手を参考にすることが多くなるかと思うが三平選手や飯島選手との共存も十分に可能だ。
三平選手や飯島選手よりも一瞬のキレがあり、相手を置き去りにできる。

手前の18番が村上選手だが、2度良い動き出しを見せている。
パスが出ていれば背後へ抜け出し決定機となっていただろう。

こちらは実際にパスが出てきた場面。
抜け出す上手さもあるが、同時にGKとの一対一を制する上手さもあるように感じる。
昨シーズンはウタカ選手が背後に抜ける場面がいくつかあっただけに篠田監督のチームではこのような局面は多く作れるのではないか。

この場面も誰よりも速く動き出していることが分かる。

象徴的なシーンがこちら。

外に開くような動きを見せ、相手の重心を外に向けた瞬間に内へのランニングを開始してディフェンスを置き去りに。
ストライカーとしても得点を決められる選手だが、サイドから動き出しでも勝負できる選手だ。
ボールが無い所での村上選手の動きにも注目して欲しい。

今の篠田監督のサッカーではスピードで勝負するサイドアタッカーとしての起用が多くなりそうだが、持っているスキルと憧れの選手に佐藤寿人選手を挙げているように年齢を重ねていくと佐藤選手や三平選手、川崎フロンターレの小林悠選手のような万能型のストライカーになっていく可能性は十分あるだろう。

本質はストライカーということもあり、当然ながら非常にシュートが上手い選手でもある。

エリア内での落ち着きもあり、左足のシュートも苦手としていないことも特徴の一つだ。

また、万能型とお伝えしたようにヘディングも苦手とはしていない。

圧倒的な強さは無いが、バネがあり高さはある選手といえる。
また頭に当てる上手さもあり、背後からのボールの競り合いで勝負するのは得意とはいえないがクロスに合わせる技術は高い選手である。
ヘディングが上手い選手だと感じた。

PKも苦手とする選手では無さそうな印象も受けた。

様々な形から得点を決められるのも大きな特徴といえるだろう。
左右両足からの質の高いシュート、クロスに合わせるヘディングの技術、ワンタッチでのゴール、背後へ抜け出す形。
得点パターンが豊富で優れた点取り屋だなと感じる。

また、経歴の部分でも紹介したように村上選手はトーナメントや大舞台に強い選手といえる。
トーナメントや大舞台というと今シーズンのヴァンフォーレはACLとルヴァンカップ、天皇杯といくつも用意されている。
ACLはもちろんのこと、ルヴァンカップもクラブ記録のベスト8からの登場となっており、一つ突破するだけで快挙となる。
村上選手のゴールでクラブ記録を更新することは十分あるのではないか。
また、昇格に導くゴールも決めてくれるかもしれない。

井上樹選手は即戦力にはなり難いと考えた一方で、村上選手は即戦力となるのではと思う。
1年で移籍コースになるだけの逸材である。
この選手は間違いない!

3.まとめ

村上選手は一度しか見たことないが、即戦力になるだろうと感じたのと同様にこの選手は人気が出そうだなと感じた。
人気選手の退団が相次いだが、次の人気者候補ではないかと思う。
ただ、井上詩音選手同様に名古屋グランパスに戻る力も十分にある選手だと。
映像をいくつも見る中で高校時代の能力からしても良く来てくれたなと感じるレベルの選手である。
大学時代名古屋がずっと追い掛けていたことを考えても井上詩音選手同様に1年後に移籍する覚悟は必要かもしれない。
それでも村上千歩は応援する価値が必ずある選手。
ヴァンフォーレに今いないタイプの選手でもあるのでチャンスは必ず訪れるので、結果を出して欲しい。

最後に素敵な写真をあっちさん(https://x.com/azu_gogo?t=LolZRPlHu1OneOVMbNFW0w&s=09)よりいただいたので、紹介して結びとさせていただきます。
村上選手のファンとのことなので甲府サポの皆さんも接点を持っていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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