当才馬における屈腱拘縮

当才馬における屈腱拘縮は
・子宮内における胎勢
・スーダングラスなどの毒素
・遺伝性
・新生児甲状腺機能低下症  などと関連づけられる。

治療
軽度の場合
舎飼いによる運動制限や、バンデージ被覆が功を奏すことが多い。
それ以外に、理学療法(ストレッチ)、消炎鎮痛剤、ロバート・ジョーンズ包帯法が有効である。

中〜重度
Toe-Extension 装蹄や、スプリント固定が必要となる。
スプリントは皮膚に褥創を形成する可能性があるため、注意すべきである。
また上述の治療に加えて、オキシテトラサイクリン投与(1~3g or 20~60mg/kg, iv)が実施される。オキシテトラサイクリンは急性腎不全を起こすことがあるため、希釈して投与し、治療前後に血清クレアチニン濃度を測定することが理想的である。また脱水が疑われる場合は、同時に静脈内輸液を行うことが推奨される。24~36時間ごと、最大3回までの投与が有効である。

屈腱拘縮に総指伸筋腱(CDET)断裂が続発することがある。
甲状腺機能低下症、下顎前突症との関連が報告されており、罹患馬の血清甲状腺ホルモン濃度を測定すべきである。

CDET断裂に対する治療には、舎飼いによる運動制限とバンデージ被覆を実施する。肢を適切な位置に伸ばすように固定すべきである。より重篤な症例にはスプリントが必要になることもある。
断裂した腱は、線維化を伴いながら治癒し、一般に良好な予後を示す。球節の亜脱臼のリスクを最小限に抑えるためには、早期かつ積極的な治療が推奨される。

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