見出し画像

北米獣医師免許試験・備忘録1、まずは英語から

ご存じの方はもう数少ないと思うのですが…マガジンの説明でも触れた通り、昔はブログをやっておりました。この備忘録シリーズは、そのブログに掲載されていた内容の再掲+ちょっと書き足しになります。

免許試験の最初の記事は、「壱.まずは英語から」という題でした。おそらく 2012年初めの頃に書いたものです。

日本獣医師会の獣医学教育改善より

”しかしながら、これらの多様な職責を担う獣医師を養成する獣医学教育の実施体制については、大学における教育年限が4年から6年に延長されてすでに30年が経過しますが、要となる教員体制の確保さえ遅々として進展していないのが実情です。国際認定基準に適合する大学はなく、また、獣医師国家試験の出題範囲に対応した講座(研究室)数を大きく下回る大学も存在するのが現状です。”

ということで、日本の獣医師免許は国際社会では通用しません。

2011年夏にカナダに来て Academy of Classical Oriental Science で鍼灸を学ぶこと1年。ブリティッシュ・コロンビア州の鍼灸師免許を取得するにはあと2年学校に通う必要がありました。1年次は単位を落とすことなく無事終了し、夏休みを終えて2年次が始まるというほんの2週間前ちょっとしたきっかけで、これからの進路を見つめなおすことになったのです。そして調べてみたら日本の獣医師免許はそのままでは通用しないけれども、北米獣医師免許取得試験の受験資格はあることが判明。それでこれからにネルソンで鍼灸師になるのか、それとも獣医師に戻るのかという大きな問題に直面しました。

これからカナダで暮らすなら、人の鍼灸師になるにも動物の鍼灸師になるにも何もかも最初からやることになる。コネも無い、英語圏での経験も無い、両方とも時間もお金もかかってくる。今までの経験は全て動物絡み。どっちに進んでも、正直将来の保証はない――それなら北米獣医師免許取得にかけてみよう。それに万が一、この先日本で生活することになっても経歴が生かせる。鍼灸師も捨てがたいけれど、生活を考えると軍配は獣医師免許にあがる。それが結論でした。

カナダで獣医学をするとなると、試験を受ける必要があります。試験は全部で3つ。カナダ、アメリカの獣医大学、あるいは国際基準を満たしている海外の大学を卒業した場合は、少なくともこの3つの試験のうち2つが免除になりますので相当な負担軽減になります。日本の大学が国際基準を満たしていたら免除になったのですが、、、認められていないものは仕方ありません。

更に英語が第一言語でない場合、試験を受ける前に英語能力を証明する必要があります。国際的に認められている英語能力検定試験は幾つかありますが、私はアイエルツを選択しました。過去に2回、受けたことがあるからです。

現在の英語レベル: 不明
最後に受けたアイエルツ試験は2010年4月、
総合スコア6.0、ライティング5.0

目標の英語レベル: アイエルツ総合スコア 6.5
リスニング 6.5、ライティング 6.0、スピーキング 7.0 が最低ライン

もう少し頑張れば、手が届くというところですが、ここからが難しいと言われています。つまりスコア 6.0 までは結構いけるのですが、7.0 の壁が厚い。自己学習では限界があるので、2012年11月から英会話学校に通う予定です。

前にも触れましたが、韓国の獣医大学が数年前に「国際認定基準に適合する大学」にアジアの大学として初めて認定されたという話を聞き及びましたが…どうなんでしょう。確認してないです。仮にそうだったとしても、あまり日本人に意味ないですし。日本かそれ以上に受験戦争が過酷な韓国。その韓国語を勉強して某大学に入学するよりは英語の方が遥かに汎用性も高いし現実的なので。

英語は後続する方の話を聞いても、皆さん苦労するようです。私は何故かスピーキングはあっさり得点できるものの、ライティングで苦労するタイプでした。ただ、日本の受験生の場合は逆パターンが多いそうです。そしてアイエルツは日本で受けた方が、特にスピーキングの場合は高得点をマークしやすいと言われています。理由として(1)試験官が日本人の発音に慣れている、(2)全世界で基準は同じと言われつつも、日本で受験すると全体的にレベルが低めなので高得点がつけてもらいやすい、という二つがあると思います。前者は絶対にあると思いますが、後者はわかりません。実際に日本で受験してスピーキングのスコア 6.0、そのあと間隔をあまり開けずにカナダで挑んでスピーキングのスコア >7.0 を取得した人がいるので。

それと、試験官との相性が大きいです。私は東京で受けた時に試験官が表情のない男性で、その時のスピーキングのスコアが 7.0!前回の 7.5 から落としてしまい、その次にトロントで受けた試験では 8.0 …ちなみに試験官は優しいお婆ちゃんでした。挨拶の時点でほっこりしてました。

英語の試験については、勉強方法などをまた別の記事で触れていきます。まあ10年以上前の対策方法なので、今はまたちょっと違うと思いますが(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?