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BTS釜山コン体験記③ 怒涛の入場そして感動。

チケットを受け取ってからもまだ【我は何処へ?】状態が続いたが、フィリピンの女の子と一緒に協力して、エリア入場の列へと辿り着いた。

と思ったら5分もしないうちに
大歓声と花火がぶち上がり

ライブが始まってしまった。

そこでスタッフたちも
慌てて本気で誘導し始めたのか?

それとも

みなが我慢出来ずに勝手に走り出したのか?

定かではないが
私たちの列も動きだした。

入場ゲートから場内へとなだれ込む。

競技場だから、アリーナへ出るまでは足元が暗い。ゴムマットみたいなのが齢60の足にやたら引っかかる。

ゲーっ。また脳裏に見出しが浮かぶ。

『60代アーミー無念。入場前に転倒』

ライヴ観る前て。
それいちばんあかんやん。

「危ない危ない、なにこのマット〜!」

騒いでるとフィリピンの女の子が
しっかり私の手を握ってくれた。

そして、暗がりから忽然とあらわれた

ライブ真っ最中のアリーナ。

光と音の大洪水が注ぐ海だ。パダだー。

アクセル全開のBTSと応えるファン。
悲鳴にも似た雄叫びが渦巻く。

狂瀾の海を泳ぐように席へと急ぐ。

だが舞台に目がいく。
でも気を取られたら足もと危ない。
だけどBTSがいる。
しかし進まねばならない。

歩きながらBTS観るって
どんだけ難しい技させられているのだ。

やっと
前方ブロックへ向かう通路に入ったときだ。

目を疑う光景が現れた。

通路がひとで塞がっとる〜っ。スタンディング席状態だ。皆がアミボウ持って、スマホ出して、絶賛絶叫応援中。

席に到着してないのに
我慢できず
その場で応援し始めたのだろう。

なかには後方席のチケットなのに
侵入してる人たちもいた。

そして

本来なら通路(スキマ)があるおかげで、舞台が見えていたのに、そこを塞がれたブロックのファンたちは仕切り柵を今にも壊しそうな勢いで、通路の私たちへ怒り猛っている。

「ギャー! そこに立たないで!」
「どいてよ! そこは通路でしょうが!」

怒鳴り声、がなり声、どら声、金切り声が
私の耳元10㎝のとこから何デシベル?

手をつないでいた女の子も興奮を抑え切れず、その場でアミボム(ペンライト)をふり始めた。あきらめて、この場で観るつもりだ。

メンバーを初めて目にした私も心が舞い上がって、目は釘付け。動けない。

しかしさすがに年の功である。てか、オバはん。いかんいかん、ここは通路だ。席じゃない。

あきらめてなるものかと

今度は私が彼女の手をつかみ、自分たちの席へ行こうと促した。ペンライトとスマホの波を分け入って進む。

少し行くと、スタッフの女の子がいて

「ここは通路です!」
「あなたの色は後ろです!」

声を嗄らしているが
まるで治外法権だ。

こんなことになる前に
あーたたちスタッフなにしてたんだよっ

私はリストバンドの色を見せて

韓国ドラマで
人が怒ったりするときによく出てくる

「オットッケエ!!」
(どうしてなの? どうなってんの? みたいな意味で使用)

と声を荒げた。

スタッフは、困ったちゃんの顔で首を横に振り、そのまま踵を返していなくなった。応援を呼びに行った感じだった。

そうしなさい。スタッフいっぱい呼んできて
この状況
はよ何とかしなはれ。

母は強し。立ち止まりその場で舞台を見ようとする娘(この時は我が子同然)を引っ張り隙間をかき分けていく。

エリアに入るゲートが見えた。
スタッフ男性が
台の上からチェックしている。

私たちはエリア内に入れてもらうため
必死で腕を振り上げ、リストバンドの色を見せる。

【私を収容所から出してください!】
【お代官さまワシらを助けてください!】

まるで民衆の叫びである。

自由へのゲートが開かれ、エリアに入ると、イメージよりはるかに空間があった。やはり皆が前の方に詰めているのだ。

我が娘も興奮し、もっと前に行こうよとゼスチャーをしてくるが、ママはここにいるから行っておいでと返した。彼女はちょっと迷った末、私の横に立って声援を送り始めた。悪かったな。私が同世代だったら。ごめんね。

彼女には本当に感謝だ。
怒涛の混乱入場で、しっかり手を握ってくれたから転けずに済んだし

テテの横断幕を一緒に広げてみたり
「ソーキュート! ソーキュート」と頷きあったり
紙吹雪を一緒に拾ったり。

娘と一緒にライヴを楽しんだ気分。

互いの名前も知らないまま
ありがとうと言いあってハグして別れた。
彼女は自分のテテ横断幕を私にプレゼントしてくれた。

圧倒的なパフォーマンスやメンバーの魅力については、私ごときが簡単に述べられるようなものじゃないので、ここでは省く

最後の感想。

メンバー登場シーンを見れなくて悔しかったとかいろいろあったが

つまるところ
BTSの吸引力がワールドワイドに桁外れ。

それなのだと思った。

BTS最高💕この言葉にいきつく。

                おわり

初回①と②はこちら

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