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『七転び八つアタリ』かなざわいっせい

 前回同様、うん十年前に読んだ本の感想文と付け足し記録です。
 若いときは感想文とか日記なんて書いてナニになるん?と思ったけど、若い自分と再会するのは意外に楽しいもの。老いた自分へのビタミン剤になるのだなと思いました。

『七転び八つアタリ』かなざわいっせい

 「この本は自分で買ったわけでは無い。競馬好きの人からいただいた。『週刊競馬ブック』を愛読していた人はご存知だろう、その中の『かなざわいっせいの八方破れ』という連載をまとめたものだ。

 とにかく笑える。かなざわさんは、博打愛ゆえの気苦労とお金の失敗を重ねながらも万馬券必勝法を次々と編み出していく。その過程が面白くて面白くて、ファンになった。
 自分はアホの素人で、ついつい高配当を求めてしまう。かなざわさんはアホでも素人でもない。だけど共感しまくった。読んでるあいだはずっとウキウキ。そしてウズウズ。早く試してみたい。


 必勝法のひとつ。【ジェット噴射騎手狙い撃ち】これ最高。さっそく実行してみようと思う。楽しみ。期待できそう。勝ちそうー!

 ところで、私はずっと、発走前のパドックって、もの凄い重要だと思っていた。馬が落ち着いているか、発汗状態や頭の振り方、脚の運びなんかをチェックしなきゃいけないもんだと。
 それなのに先日TV番組で、あの武豊騎手が『パドックなんか見ても、僕らでもわかれへんのに』みたいな発言してて、嘘やろ?とずっこけた。

 また話は変わるけど、大井競馬場の夜競馬【トゥインクルレース】というものがある。夜の競馬場は、走る馬にもライトが当たりエンタメ感が増す。馬がちょっと男前に見える。新しい風情がある。夜の競馬場」


 こんな感想文を読み返していたら、ニューヨークの競馬場へ行ったことを思い出しました。

 約30年くらい前、NYへ語学留学をしていたときのこと。友達のバイト先、日本料理店の板前さんが大の競馬好きと聞くや
「次に行く時、ぜひ連れてってほしい」
 と、友達経由でお願いをしました。

 ニューヨークの競馬場で馬券を買ってみたかったのです。

 朝、待ち合わせ場所へ現れた私をみて
「女の子が来るなんて思わなかった」
 と、驚きつつもふたりの板前さんは、郊外にある(名前は忘れた)競馬場へ連れて行ってくれました。

 地元の人しか来ないような、のどかで渋い競馬場でした。

 そして板さんおふたり。板前さんの正しいステレオタイプというのでしょうか。超絶無口で私に必要最低限の買い方を教えるとあとは静かに、ほんとに静かに自分たちの競馬を楽しんでいました。
 で、私とはなぜか一定の距離を取って立っていました。人見知りなのかな?と、当時は思っていたけれど、要するにドン引きされてたのかも知れません。笑。
 女のくせにニューヨーク来てまで競馬?と。

 板さんたちは帰りに寄るところがあったのか、競馬場からは私ひとりで帰ったのですが、うら寂れた感じの駅構内にはほとんど人がおらず、久々に緊張しながらマンハッタンまで帰ったことも覚えています。

 しかし競馬場の名前や場所、勝ったのか負けたのかなど、肝心要の情報を思い出せない。ちゃんと日記を書いておくべきでした。

 貴重なNY競馬場体験をさせてくれた、名前も知らない板さんたちに感謝です。

 ちなみに先月まで、ここnoteに連載した博打狂いの父フミオは
「宝塚記念はな、ぜったい荒れるんや」
と言ってました。
 絶対て🤣無いでしょうに。


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