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生成AIイラストの見分け方と思うこと
もし期待されている方がいるならあれなので先に告白しておきますが、残念ながら、AIのプログラミングができるわけでもなく、プロイラストレーターでもないのですが、生成AIのイラストを見抜くことに関しては、まあまあ自信があります。
よく無邪気というか、生成AIのイラストがもうプロのイラストレーターを超えたという趣旨を見なくもない世の中にもなりましたが、いや、長年漫画やイラストを見てきた私にとっては、現時点では、違和感を感じます。
なので、需要があるか、わかりませんが、現時点での違和感というポイントを個人的に挙げてみたいと思います。
いずれ、こうした違和感すら、シンギュラリティーに到達するという認識の人に対して言いたいのですが、イラストというのは、自分の人格の写し鏡的な意味合いが、いまだに強いです。だから、イラストというのは、決して、現実のモノに対して忠実である必要はないし、間違っていても、違和感があれど、それは、特徴にすらなり、評価すらもされます、いまのところの生成AIのイラストを見ていると、全体的に平均的に上手いというので留まっており、その小さな個性までは盗めていないように思います。もし、その個性すらも描けたとしても、それはAIが学習した個人から抜き取ったもので、新しく生まれた創作だとは、個人的には思いません。
この結果についてサモ氏は「考えられる説明のひとつは、人間らしく見せようとするものの微妙にずれているという不気味の谷効果です。全体的にはいいように見えても、AIが作った視覚的な作品や創造的な物語には、人の潜在意識だけが認識できる小さな違和感があるのでしょう」と説明しました。
https://gigazine.net/news/20240107-ai-human-art/
今現在も、そしてこれからも生成AIのイラストや動画は増えていき、世間を席巻すると思いますが、作る側、利用する側のリテラシーが、普通の作品と同じように、作品から透けて見えることには、代わりありません。だから、目新しいことですらなく、どこまでいっても人間側の範疇だというのが、私の意見です。そして、同時に見る側の批評的な力というのも試されていると思います。
・手
どんな優れた生成AIのイラストでも、手の生成を苦手としています。AIが得意としているのであろう顔よりもよほど、手の方が複雑な動きが可能なのが、原因のようで、絵はかわいくても、グロテスクな生成を生み出していることがよくあります。指がくっつくように描かれていたり、また、爪のように、似たような色が続くことも苦手なようです。キレイに爪先まで、しっかり境界が描かれていないのです。手というのは、実写系のイラストだと、年齢間や人種を表すものなので、変にキレイすぎるというのが違和感になっています。
・耳
これもさきほどの手と同じように、作画崩壊を起こしている場合があります。さほど違和感はないのですが、複雑なピアス穴とかまで、描写できていることは実写系でも多くないように思います。
・カメラ目線
これはプロンプトワード(イラストを指定するためのワード)で、どうにかなりそうですが、なんも指定していないと、だいたいこっちを熱い視線で見てきます。のちに述べるように、謎シチュエーションも相まって、なぜここで、こんな熱い視線を送るのか問題が発生しています。グラビアやモデルなどでは、当たり前の構図でも、イラストや日常のシーンでは違和感のある表現です。
・首
これは、普通の漫画イラストもそうだといえば、そうなのですが、どこかのっぺりした印象で、首の筋肉が連動せず、顔がのっかっているという印象があります。
また実写系のグラビアだと鎖骨のあたりの表現が浮きだつようにリアルにかかれていて、逆に不自然な感じになっていることが多々見受けられます。
・謎シチュエーション
これはプロンプトワードの腕の見せ所、なんでしょうけど、全体的に背景までカッチリ書かれると、だいたい違和感のあるものを生成しがちです、それゆえ、モザイクが入ったり、抽象的な表現も多いのだと思います。逆に特定のブランドだったりそういうものがおかれていると、人の手による表現なのが分かりやすく区別できます。
キャラクターイラストやグラビアなど、もちろん中心は人間なわけですが、それ以外も魅せるという表現は現時点では向いていないようです。
・非対称
人間の顔で、イケメンや美女とされるのは、すべての顔のパーツが均等に配置されているいわゆる平均顔です、その一方で、人間の顔の左右の均衡に関しては、ほぼ完ぺきに均衡がとれている顔がそもそも多くはなく、よほどキレイな人を除いて、誰かしら何かしら左右に歪みがあり、逆そこに惹かれます。実写系AIにしろイラストにしろ、この点の均衡が取れすぎているという問題があって、逆に違和感になっています。
参考文献
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