モジュール化

先日、Youtubeである動画を見ていたところ「モジュール化」という単語が出てきた。その動画内では「一つ一つが集まったものを大きな一つの集合体として見る」という意味で使われていた。
例えるなら車のエンジンは様々な部品から成り立っており、その部品それぞれが固有の役割を果たしているが、エンジンとして組み立てた後は個々の部品がどう動くかを見ずに“エンジン”として見るという具合だ。
当然車にはエンジン以外にもたくさんのパーツが集まって成り立っている。今度はエンジンやバッテリー、タイヤやハンドルなどまたしても様々な部品が集まって一つの“車”ができている。こうして次はエンジンがどう動くか、バッテリーはどういう役割を果たしているか、などを考えずに自動車を一つのものとして扱っている。
このとき、個々の動きを注目せずに、集合体を一つの“もの”として見ることをモジュール化と呼ぶらしい。

私はこれを見ていてこう思った。
これ数学にも使えるんじゃね?と。
細かくいうと数学を理解する時に使える考え方かもしれないと。
どういうことかというと、一つの例として高校数学の平方完成〜二次方程式〜二次関数の流れを見てみる。
大抵は平方完成をやったあとに、二次方程式を解いて二次関数の単元に入るが、平方完成〜二次方程式のとき、そして二次方程式〜二次関数のときに上述したモジュール化が行われている。
二次方程式を解くとき、というか二次方程式の解の公式を導く際に平方完成を使うし、二次関数の諸問題を解くときは平方完成もするし、二次方程式も解く。
すなわち前やったことを“どう行っているか”は既知として“こうなる”という結果を利用しているのである。
何を当たり前のことをと思うかもしれないが、意外にこういうところで躓いている人は多いのではないだろうか。
他にも三角、指数•対数関数の問題を解くとなったら二次関数がモジュール化されるし、数学IIIの範囲になるが微積分を解くときは数学II•Bまでの知識が全てモジュール化される。
逆に高校数学全体が中学数学をモジュール化したものとして扱っているし、大学に入ると物理学でモジュール化が頻繁に行われている。

よく「三角関数が解けない」とか、「積分がわかんない」という人がいるが、答案をよく見ると二次関数がちゃんと解けていなかったり、微分か間違っていたりすることがある。
数学に限らず、教材は今まで習ったことは当然扱える前提で話が進んでいる。すなわちセクションごとにモジュール化されてそれ以降のセクションに出てくる。
だからこそ、今までの単元を無下にしないでちゃんと復習すると意外と点が伸びるかもしれない。

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