大阪府の4月の死者数は300人超 95%が60代以上 50代以下の重症者増加傾向
大阪府が発表した新型コロナ関連の死者数を死亡日別に集計した結果、4月は300人を超えたことがわかった。年齢別にみると、死者の95%が60代以上だった。
死亡の報告・発表は遅れるケースが少なくない。発表日別の死者数は実際の死亡日別の死者数とかなりズレが生じることに注意が必要だ。5月6日以降も4月の死者が遅れて発表される可能性がある(必要に応じてデータを更新する予定)。
大阪府が4月1日から4月30日までに発表した死者数は272人で、5月1日から5月5日までに発表した死者数は121人となっている。
このうち、「コロナ関連死」と認定された死者を死亡日別に集計したところ、4月1日〜4月30日の死者数は305人となった。
重症者数は依然として増加傾向にある。今後もしばらくは、1日あたり2桁台の死者が出る傾向が続き、5月の死者数は4月を上回る可能性がある。
(東洋経済オンライン特設サイトより)
一方で、4月のコロナ関連死者を年齢層別に分類してみると、次のとおり高齢者に集中していることがわかった。
・30代…1人(0.3%)
・40代…4人(1.3%)
・50代…10人(3.3%)
・60代…21人(6.9%)
・70代…78人(25.6%)
・80代…127人(41.6%)
・90代以上…64人(21.0%)
死者の平均年齢を推定すると、81.5歳となる。
東京都の死者(昨年11月〜今年3月)の平均年齢は82.2歳と発表されており、大きな違いはないとみられる。
3月以降、50代以下の重症者の割合が増加
大阪府新型コロナウイルス対策本部がまとめた資料によると、昨年10月〜2月の重症者と3月以降の重症者を比較すると、50代以下の割合が約2倍に増えていることが明らかとなった。
(大阪府新型コロナウイルス対策本部会議=5月6日=配布資料より)
3月以降、30代以下の重症者は33人となっている。
東京都での30代以下の重症者は3月はゼロ、4月は5人であった(東京都モニタリング会議資料⑦−2参照)。これと比べると、大阪府における重症者の若年化傾向は確かなようだ。
大阪で広まった変異株(いわゆる英国株)の影響とみられる。
大阪の重症病床使用率50%未満は6月後半以降か
大阪府の重症患者数は5月5日現在、446人となっている。府内の重症病床確保数は361床で、相当数の重症者は中等症病床で管理されている。
重症患者が少なくとも180人以下ならなければ、重症病床使用率は50%未満(ステージ3)に下がらない。
対策本部がまとめた重症者のシミュレーションでは、5月前半で重症者数がピークを迎え減少に転じたとしても、重症患者が180人以下となるのは早くて6月16日以降と予想されている。
入院患者数全体では(重症者を含め)2107人となっており、2466床に対する病床使用率は85.4%だ。
重症者を除く入院患者は5月5日現在、1735人。病床は2105床で、病床使用率は82.4%となっている。この人数が1000人以下になるのも6月以降と予想されている。
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