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This Mortal Coil : It'll End In Tears

1983年英国ロンドンでレーベル4ADのオーナー、イーヴォ・ワッツが所属アーティストたちを主に集めてスタートしたプロジェクト。参加したのはカラー・ボックスやコクトー・ツインズなど。翌84年には1stアルバムを発表。参加アーティストにより発表するアルバムの音楽性はその都度大きく変化している。というThis Mortal Coilの1stがこのIt'll End In Tearsである。美しい女性ボーカルと陰鬱であるが美しい旋律。ゴシックと呼ばれカテゴライズされるような音であるが、そこにはケルトとかカンタベリーとか言ったイギリスの土着的な音楽や信仰性を感じるような気がする。また、グレゴリオ聖歌やガムランなどの宗教的なものも想起させるプリミティブな魅力がある気がするのである。

また、ベルギーにクレプスキュールというレーベルがあって「ブリュッセルより愛をこめて」というコンピレーションアルバムが発表されていた。そこには、ドゥルッテイ・コラムやジョン・フォックス、トーマス・ドルビーなどファクトリーのアーティストが参加。クレプスキュールはファクトリーと提携しているので当然のことではあるが、音が4ADっぽい^^まあ、4ADもコクトー・ツインズやこのThis Mortal Coilみたいな叙情的な音ばかりではなくエッジのたったBauhausのようなバンドもあったりと多様なものであったが、ファクトリーとイメージがかぶるレーベルであった。

この当時Le Mystere Des Voix Bulgares(神秘の声「ブルガリアン・ボイス」)というアルバムも4ADからリリースされているのだが、ゴシック色の強い叙情的な音はイーヴォ・ワッツの好みだったのだろうか。コクトー・ツインズやこのThis Mortal Coilと近い音に感じるのであった。



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