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デモカーGRヤリスでスパ西浦 車種別レコードを奪還した話。A052で55秒9 A050で55秒3!

本日のnoteは我々ビークルフィールドのHP内BLOGからの続きとなります。

実際にサーキットを走り出すまでの経緯は上記BLOGをご覧ください。

週間天気予報を睨みつけながら、この日と決めた2024年の2月27日

ドライバーはいつもと同じ我々ビークルフィールドデモカーの
タイムアタック請負人 小河諒くん。

ZN6 86にて53秒4と言うタイムを出したのも諒くんです。

彼をまずJR蒲郡駅まで迎えに行きながら
車内で去年のマシンとの違いを説明します。

LSDは仕様を替えて前と後ろのバランスを〇〇に
サスペンションも仕様変更して減衰を〇〇%UP
ある程度の軽量化を施してパワーはムラなく出る様にしてある。
まあ、そもそも車体が違うからね。笑

Revの設定や途中で押して欲しいボタン等
細かい指示やタイヤの内圧を確認しつつ

ラジアルで55秒台入ったら最高だね。
そしたらSタイヤで55秒5目指そうよ!

スパ西浦モーターパークに到着すると既にGRヤリスは
積載車から降ろされてピットに入れられています。

そもそも、なぜ我々ビークルフィールドはスパ西浦に拘るのか?

それは全国的にも悲惨なほどの値で縛られる
走行騒音規制があるからです。

その値は95db以内。

95dbって言うと、大排気量車両だとノーマルでもNG喰らうレベルです。

爆音系のマフラーが嫌いな自分は、例えサーキットであろうと
民度が疑われるような音量で走る物ではないと思っていますが
さすがに95dbと言われると、その基準に合わせるのは至難の技です。

至難の技ではあるんですが、なんでも有りなルールよりも
こう言う縛りのある方がやりがいがあるので

未だに記録の破られていない黒86でも
当時ラジアルタイヤ最速だったR35でも
騒音規制はクリアした上でタイムアタックしていました。

なのでGRヤリスでもタイムアタックの場所は規制の厳しい
スパ西浦モーターパークを選んでいます。

まあGRヤリスの場合、排気量が1600㏄なので
よほどな直管マフラーでも付けない限りは規定値はクリア出来ます。

現場に到着すると、必要な機材をサービスカーから降ろして
ラップモニターや走行LOGを取るGPSを車内に装着して行きます。

GRヤリスの場合
走行前に長期のアイドリングで暖機するのはNGなので
エンジンは掛けずにシートベルトの調整や
タイヤの空気圧調整を終わらせ
エンジンスタートと同時にコースインして貰い
実際に走りながら水温をあげて貰います。

この辺りのノウハウもGRヤリスを何台も何台も
実際に診て来たからこそわかる内容です。

コースイン後タイヤの内圧の上がり方を試しながら
一度目のピットイン。
「エンジンのパワー感やクルマの曲がり方はまったく問題ありません。
ただブレーキのタッチがイマイチなのでエア抜きして貰えますか?」
すぐさまピット内でジャッキアップして
ホイルを外し3人がかりでエア抜きをしていきます。

エアーは出てこなかったものの
ブレーキタッチは若干変わったとの事で
ホイルをはめて再度コースイン。

目標のタイヤ内圧にする為にはスタートの内圧を何キロにすれば
アタックの週にベストに持ってけるかを確認し逆算した数値に調整。

車高調サスペンションの車高も減衰力すらも変更は要らないと言われ
いつものテストコースで合わせ込んで置いたイニシャルの状態に
プロドライバーとのズレが無い事を確認出来て一安心。

あとは信じて待つだけ・・・。

ポンダーNO46 55秒916。

あっけなく出たその数字に一瞬なにが起きたのかが分からず
あれってヤリスのタイムだよね?
とメカニック4人で再確認。

・・・しばしの沈黙があった後、拍手喝さいとガッツポーズ!

この時点でSタイヤのA050を履いた総合順位1位の56秒3を抜いてトップに。

後はSタイヤを履いて、タイムをどこまで伸ばす事が出来るか?ですが
クルマから降りて来た諒君に
エンジンどう? ちゃんと吹ける?
と聞くと
「ぜんぜっん問題ないです!終始絶好調です。」

よかった~

後でロガーを診て分かった事ですが
57秒4の時はMAX168kしか出ていなかったストレートで
今日は182k出てました。

Step3ハイカムVer、本領発揮です!
誰じゃ、ビークルのECUは実戦に弱いなんって言ってた奴は!?

Sタイヤに交換し、それに合わせて減衰だけ少し上げます。
ガソリンの残量、インタークーラーウォッシャー用タンクの残量を確認し
タイヤの内圧を逆算してスタート圧を決定。

さあ、頼んだぞ、GRヤリスと諒くん。

コースイン後1週目でエンジンを暖機し
2周目までにタイヤの温度を適正値にまで持って行き勝負の3週目

・・・出た! 55秒312!!・・・

再び拍手喝さいとなりコース脇からピットへ戻り
GRヤリスと諒くんに感謝の拍手。

2つの目標を達成し

2年越しのプレッシャーから解放され
さぞ昼ごはんも美味しかったと思います。

おっ今日は最後まで無料なんですか?

嫌々、最後に凄いのを有料で載せます。
なんと55秒913を記録した際のデジスパイスでの走行LOGです。

一般の方はSタイヤよりラジアルでアタックする事の方が多いと思うので
A052でのLOGを選びました。

デジスパイスHP
ソフトウェアのダウンロード

走行LOGは有料ページにてZIPファイル形で載せてありますが
ソフトの使い方やインストールの方法は
各自の責任の元に習得してください。

使えないとか見れないとかの苦情はお受けできませんので
操作方法を熟知の上、走行LOGをダウンロードしてください。

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