マガジンのカバー画像

ベガスの物語:新入社員編

7
運営しているクリエイター

#成長物語

【ベガスの物語】7話:ビジネスとサプライチェーンと

プロセスだけではなく、会ってみることで生まれるソフトな関係性などもベガスは学んでいる日々の中で季節はあっという間に秋を過ぎて冬へ。その頃のベガスはある程度担当する実務だけではなく、チームリーダーであるTさんの領域まで少しつづ手が回るようになり、チームリーダーに少しづつ近づいているような気がしていた。 方針管理・目標管理新入社員として入社したのですでに指針がある状態でがむしゃらに動いていたが冬から方針管理の時期。3ヶ年計画を更新する時期がやってきた。といっても、新しく作り上げ

【ベガスの物語】6話:歴戦の勇者たちと

なんとなく実務はこなせるようになってきたベガスであったが、クリシュからの期待値は実務をこなせることではなく、もっともっと組織にインパクトを!ということであった。頭では理解しているものの、工場での生活に忙殺されつつあったベガスには一歩俯瞰して自分を見つめなおす余裕もなく、あっという間に時間は過ぎて行った。秋ごろになると、徐々に慣れてきて少しずつ直接の上司であるTさんが回していた仕事を引き受けるようになっていった Tさん、KさんTさんは、ベガスの入社した外資系の会社が買収した会

【ベガスの物語】5話:MRP2の一部である工場

上司のクリシュとの濃い2ヶ月のおかげで、様々な部署を経験するだけではなく、Lean to Teach、人に教えられるレベルまで学んだベガスは、少々緊張しながらもオリエンテーションの最終日に挑んだ。工場のリーダーシップへのプレゼンテーションにて、学びと提言をしっかり話す予定であったが、結果はまさかの途中で打ち切りとなってしまった。人事の前野のフィードバックなど、支えてくれるメンバーもいて、なんとか新入社員としての実務を始めたのは、湖畔でも水着で日光浴をする人がちらほら現れる初夏

【ベガスの物語】4話:オリエンテーション完了?

クリシュに鍛えられ続けているベガスは、社会人の一歩を無事に踏み出したかに見えた。忖度の嫌いなクリシュであり、工場におけるリーダーシップの中でも中核を担っている彼の中で一目置いている、少なくとも当時のベガスには一目置いているように見えたのが、船会社出身泣く子も黙る工場長、田中と、独特なシニカルさを持ち合わせ、以前の職場で組織を解体する際に活躍すると恐れられた前野であった。 工場長田中先話まではクリシュとの話をしてきたが、予兆はあったのであった。 入社し、製造現場にてオリエン

【ベガスの物語】3話:仕組みが行ったり来たり

鼻毛!の印象が色濃く残る中で、ベガスは社会人の一歩を湖の麓の工場にて始めた。Capable Vegas.オンボーディングの先にある、より進化したベガスを目指して悪戦苦闘の1年間の幕があけたのであった。 はじまりは事業部の指針まず渡されたのが、事業部全体の今会計年度における指針であった。ベガスの入社した組織において、重要な指針となるもので、事業部のPLにおけるゴールだけではなく、どこで戦うのか。どのように勝つのか?といった”ビジネス”における戦略、戦術をまとめた資料であった。

【ベガスの物語】2話:鼻毛のその先に

湖の辺りの工場に配属となったベガスは、意気揚々と”田舎”ぐらし、社会人生活を始めたのであった。サプライチェーンを専門領域としているという現状と比較すると、航空宇宙専攻していた香りがしっかりと残る状況。工場での全体会議での大失敗から程なくして、バケーションから帰ってきたばかりの上司と、早速ご対面となった。 初めての上司はインド人!Good Morning Vegas-san. 工場の2階のオフィスの端っこの、小さな会議室に現れたのが上司出会った。颯爽という言葉とは反対側にいる

【ベガスの物語】初話:田舎"なんか"に配属されました

『私はベガスと申します。本日から、こんな”ど田舎の工場なんか”に配属されて、社会人生活をスタートするのが大変楽しみにです。このような田舎に来るのは新鮮ですし、私自身の大きな決意があってこその新生活の一歩だと気持ちを新たにしています。どうか皆さんよろしくお願いします。』 ベガス、この物語の主人公は、新入社員として配属された、湖畔の小さな工場にて、工場の全従業員が集まる最初の会でこんな挨拶をした。無論、彼自身には何にも悪気がないのであろうが、工場が新設されてから数十年たち、主に