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お兄ちゃんと公文の話


おはようございます、梅崎結由です。
私は現在大学生なのですが、久しぶりに昔のはなしをしたくなり
今回は、小学生の頃のお話をしたいと思います。


私はお兄ちゃんと一緒に小学1年生から4年生まで私は公文に通っていました。(算数と英語)
当時、お兄ちゃんと私で大きな学力の差がありました。公文は、学校のスピードに合わせるのではなく、自分が正解すればするほど難しい問題が解け、どんどん進んでいく方式だったため、明らかな差を感じていました。私は当時から「数字」と言うものが苦手で自分の学年の問題を解くので精一杯で、時には泣いてしまうほど嫌いだったのを覚えています。しかし、兄は違います。小学5年生の頃には、中学生の問題を解けるほど、賢かったのです。しかも、スラスラと平気な顔をして解くので、人間の頭は平等に作られていないのだなとしみじみと感じました。

『公文式学習とは、解き方を教わるのではなく、自分の力で教材の問題を解く学習法で、「やればできる」という自己肯定感を育み、未知の領域にも、自分から挑戦する力を培います。』と公文のホームページに書いてあるように、公文のプリントを自分で時、解けたら丸つけを先生におねがし、その日に決められたタスクを完了すれば帰れるという感じでした。


兄との学力の差に劣等感を感じるほど頑張っていませんでしたから、公文がある火曜日と金曜日、息を殺して教室の端で寝ていました。爆睡。その日にとかなければいけないプリントの答えを過去のお兄ちゃんのプリントから写し(多分バレていた)、あとはお兄ちゃんが終わるまで爆睡。もちろん、先生にはこっ酷く叱られますが、寝ていたい気持ちが勝っていたので気にしませんでした。月に何度かの公文面談でも「妹さんは寝てばかりで・・・」と公文長の頭を悩ませていました。本当にすみません。


公文がある火曜日と金曜日が大嫌いでした。


でも、大好きになれる一つのおまじないがあったのです。


公文が終わると、料理をしているお母さんから300円もらってお兄ちゃんと一緒に家の近くの自動販売機でジュースを買うこと。

当時の私たちは、それが1番の楽しみでした。全然わからない問題を解かなきゃいけないし、学校でも疲れていて、まだ家に帰ると宿題があって・・・そんな憂鬱なことも、このジュース一杯で全て吹き飛んだような気がしたのです。私は決まって、ゼリーと炭酸とナタデココの入った、デザートみたいなジュースを飲んで、お兄ちゃんはエナジードリンクが好きだっらのでよくマッチを買って飲んでいました。公文の終わりに行くので、空には星が顔を出していました。その星に二人で挨拶しながら、RADWINPSさんの「天体観測」をウォークマンで聴きながら、走って買いに行っていました。その当時の風景がいまだに目を閉じると思い出せることが嬉しいのです。


先月、おじいちゃんのお葬式で久しぶりにお兄ちゃんと話していました。火葬場で、待合室にいるとお兄ちゃんがキラキラした目をして母に「150円ちょうだい!」といっていたので、母が「何に使うの?」と聞くと「小学生のことめちゃくちゃ飲んでた飲料水(マッチではないです)があったから買いたい、最近見なかったから楽しみ」といって買いに行きました。帰ってくると、紙コップで私にも半分くれて「これ美味しいから飲めよ」とニヤニヤしていました。お兄ちゃんが一口飲んだあと・・・


「「「「「「え、なんかまず」」」」」」


私の感動話返してください。
味覚が変わったのでしょうね。(終)



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