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皆様どこで詰まってますか?

まず東本先生のセオリーを追っていく前にお話しておきたいことがあります。
定義づけなんかいらんし、詰まってもない人はスルーして頂いて結構でございます。


では、定義づけするに当たり、順を追って並べるなら

[ミドルボイス]

その先に

[ミックスボイス]

という見立てになります

ミドルボイスは技術
必要なキーにスムースにアクセスするためのスキルで。

ミックスボイスはイメージ
発声技術を複合化した概念、と定義して進めていきたいとおもいます。

いやいや!と差し返してくる向きもあるでしょうが。
「ミックスボイスのやり方」を教える動画って
実際はミドルボイスのやり方(特に地声を混ぜつつで上方向のキーに対して)を教えてるだけに見えます

ミックスボイスがなんとなーくそれぞれのイメージするボーカル像が出てきてキャッチーなのに対して
ミドルボイスって書いても「?」ってタイトルとしてフックが足りない─
って話をお見かけした気がする。

ただ、注意が必要なのは、ミックスボイスを達成したとしても、それが本当に使い物になる出音になっているかどうかは別ものであるかもしれない

ミックスボイスのいちいちを説明すると
統一的なエネルギー管理と声帯のコントロールによる発声を取りまとめて説明するための概念、或いは状態
くらいの書き方になると思うのですが(異論は認める)
会得した=美しい発声になると考えない方がいいかもしれません。
あなたが今までのボイトレで積み上げてきたものが正しければ、ミックスボイスに到達した際、美しさも得ることができる、そんな風に私は感じております。

私の場合は美しくなかった。歪というかペラペラというか。何かを間違えているけど、裏返ったり詰まる事なく、統一的なエネルギーによりワンコーラス繫げる事ができた、そんなスタートでした
https://nana-music.com/sounds/0631f62d

で、改めてタイトルに戻る訳ですが

皆様歌い方でなんか詰まってます?

私の周りみんなある程度出来上がってる人たちばっかりでメソッドの再現が困難っつーか
「あ、あのミックスボイスのやり方を…今なら洗濯洗剤3箱つけますから!」
「間に合ってます」
みたいなつらみ。
だから、こういうブログ書き始めたようなもんですよ。
話がずれてきちゃいましたね、失礼─

【ボイトレ行き詰まり3大要因】

①張り上げる
上のキーにアクセスする際、エネルギーは必要ですが、実は張り上げる必要は全くありません、そのクセは今すぐやめましょう。これで喉を荒らすとあとが厄介。

②裏返る
上のキーあるいは下のキーにアクセスする際に、今まで使っていたポジションを変えたり、テンションを切り替えているので起こっていると考えられています
基本、腹圧が足りてないはずです

③キーに足りてない
②と同様、腹圧で支えきれていないことが大きな原因ですが、裏声でも張り上げても所定のキーに達していないというのなら、そもそも声帯閉鎖がうまくいってないとも考えられます

この辺の事が、ミドルボイスを習得することによって解決します
逆に言うと、この3つのことで詰まるってことは、その過程のどこかおかしいってことです。

事実、録音するたびアホみたいに疲弊してたんですが。
今では全くと言っていいほど苦しくありません。
悩んでいるとすれば、目的とする音色に近づけなくて悩む、といった組み立て方に悩んでいます
組み立て方の要素がトップ絵で表記してる3点です
  • レジスターリング

  • コードクロージャー

  • コードストラクチャー

【歌声の最低限要素】くらいに書いておこうかな
もちろんこの3つだけで全てが解決するわけではないのですが。最低限意識が必要なところです。
あと、これらを最初から完璧に理解や実践ができる必要もありません。
今から話す腹圧のコントロールと相まって、ゆきつ戻りつして把握していければいいと思います。

皆様は一応でも目的のキーに到達できていますか?

地声で引っ張ればなんとか、とか、裏声になるけどそのキーにはたどりつけてる、とか。
状況は色々ありますが「目的のキーに到達してはいる」という方であればミドルボイスの獲得はそんなに遠くないと考えてます。

なぜならば
ミドルボイスというスキルは、地声と裏声のバランスを取る作業、バランスよく使う意識だからです

それは例えば
『崖をのぼるのに今まで片手だけで登ってたけど、もう片方の腕も使って登ったら楽だった』
みたいな日本語になります。
ほんと、当たり前じゃんとしかいいようがないのです。

そして、手だけで登るより、足も使った方が楽に決まってるじゃないですか。
この足が【呼吸(腹圧)】のコントロールになります。

で、どこで詰まってますかというタイトルに再び戻ってからの結論ですが

決定的に腹圧が使えてない

はずなんですよ、そう、決定的に。
なんでかって?
上手くいかない人は使ってる「つもり」でしかなくて。
実際のところ崖を上るのに足をただ置いてるにすぎない

腹圧とはつまり横隔膜についてのお話になりますが。
別段、腹筋とか筋力を鍛える必要ってのは、ミドルボイスやミックスボイスの「会得」というステージにおいては必要ありません。
根拠は私の属性を思い出して頂ければ。

この腹圧を使う一連の作業、私は発声練習をちゃんとできた試しがないので、非常に難しく感じました。

「え、お前ボイトレ通ってなかったっけ?」
つまり通ってたけど、やってることが正しい状態かよくわからないまま声をただ出していたと…そういうことになりますね(白眼)

そして、ミドルボイスを会得したのであれば、ミックスボイスまでの道筋もさほど遠くない感覚です。

ミドルを探しつつ声を出していると
「もうちょっと楽に出せる気がするんだけどなぁ〜」という感覚が常にあって、あれかな?これかな?と「楽」を探していました
その過程で自然に楽になるポジションがふと見つかりました
表現もキーの移動も、声量のコントロールも今までと比べ物にならないほど自由な状態。
それがミックスボイスの状態と言って差し支えないかと思います。
その後に、音としての美しさ、表現としての妥当性、原曲アーティスト通りのテクニックの盛り込みであるとかを整えていくって流れになりました。
発声しよう、と準備する瞬間。
今では喉への意識よりも先に「腹圧」への意識が走ります
そして圧に応じられる喉のポジションを探す、みたいな手順の逆転が自分の中で起こりました。
ここは以前とは違う明確な変化でした。
次にいかに効率的で即応的に歌い出せる「歌用の腹圧」に持っていけるかのトレーニングが必要でした。
一本の管のようにとか、丹田にエネルギーの塊がある〜みたいな表現をするやつです。
自分はすぐこれを忘れてしまうので苦労しています これって、発声練習でも言ったように「やってるつもり・やってたつもり」の怖いところ
だから、練習をこなした人なら既に得ている体感かもしれないです

以上、やや話が散らかってしまいましたのでまとめましょう

  • ミドルボイスはスキル
    ミックスボイスは概念

  • 張り上げる、裏返る、キーに足りてないのは、お腹の圧力が使えてない

  • 全ての内容を100%こなせなくてもいい、理解が深まるたびに組み立て直せばいい

前説としてはこんな感じになります、ざっくり頭に入れて頂ければ大丈夫です。

以降は

【ボイトレ行き詰まり3大要因】
要因別解決動画のご案内

【呼吸(腹圧)】
についての動画のご案内

【歌声の最低限要素】
とそれ以外の要素の動画のご案内

といった流れでご紹介をできればなと思います。

2022年7月追記
──と、動画を見潰していく過程で、恐れていたことが起こりました。
自分の中の変化の感覚を忘れてしまいました。
トレーニングの効果による変化、それを言語化できないまま。いつの間にか、歌うモーションを考えずにとれるようになったのは良いんですが、ブログとしては致命的すぎる…

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