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欧州・イスラエルスタートアップ関連ニュース

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最新のヨーロッパやイスラエルのスタートアップエコシステムに関連する情報を発信しています。
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#ハイテク

ハイテク労働者は防衛軍予備役の20%を占め、一般人口の2倍 ー 財務省が発表した、12月時点で欠勤している陸軍予備役に関する報告書によると、ハイテク労働者は予備役部隊に偏っており、予備役の給与は全国平均より高い傾向にある

少し前のレポートですが、昨年12月時点のイスラエル、ハイテク業界に属している予備役兵の方が、人口の全体よりも比率が高いということが分かりました。 以下、ご参考ください。 月曜日に発表された財務省の報告書によると、イスラエルの人口の10%しかいないにもかかわらず、ハイテク労働者は陸軍予備役部隊にイスラエルの人口比より二倍に多く、12月現在、国防軍の予備役部隊の20%を占めている。これは、同部門の従業員の少なくとも15%が予備役であるとする初期の推定を裏付けるものである。その

ハマスとの戦争の中、イスラエルのスタートアップ資金が6年ぶりの低水準に落ち込む ー 業界トラッカーのレポートによると、海外ファンドが地元市場への再投資を敬遠しているため、ハイテク新興企業への投資は2023年最終四半期に46%減少した

イスラエルの2023年末の投資が冷え込んでいます。戦争で、と一口に語るのは簡単ですが、現地のVCの方々と話すには、やはり、複雑な心境にも達していることが分かります。 まず、人質を開放し、自分の知り合いがガザの前線にいる状態を無くすこと、また、北部の避難民をもとの家に戻すこと、そして、ガザの方々も元の家に戻ってもらえるようにすること。これは非常に困難な道程であることを理解しており、それと同時に海外投資家を改めて引き戻さないといけないということです。いつものように復活してくるこ

イスラエル・イノベーション・オーソリティ、世界のVCに "イスラエル・テックの真珠と宝石 "への投資を呼びかけ ー ドロール・ビンCEOはTechTLVでCTechに、戦争が続く中、初期段階のスタートアップが直面する緊急性について語った

イスラエルのスタートアップエコシステムが飛躍した背景の一つには、政府と民間の連携が非常に功を奏したことが挙げられます。 10月7日から既に100日以上経った今でも非常に苦しい状況は続いていますが、スタートアップエコシステムは、外敵が要因で壊れることが無いよう、最善を尽くしております。 1億ドルで立ち上げた「政府の」ブリッジファンドは、既に半分が100社に使われておりますが、そのお陰か、多数のスタートアップがShutdownしたようなNewsは出てこず、踏み留まっているよう

2023年、ソフトバンク以外の日本企業の欧州投資は記録的な年に ー Dealroomによると、2023年に日本資本が関与した資金調達ラウンドは過去最高の97件となり、5年前の55件から増加した

その昔、イスラエルでも起こったように、昨年欧州での日本企業の活動が一定のラインを超えてきているとの報告記事です。 一方で、一時的に日本企業からの出資が増えたからといってそれが継続的に続くとは限りません。 ですので、現在欧州での提携先を探していらっしゃる方々は粛々と活動をされていかれると思いますし、全体の数に惑わされることなく、良いパートナーを見つけることが重要だと思います。 しかし、「円安によって、通貨がさらに下落する前にお金を使おうとしている」は違うと思いますが。。。

新規上場銘柄の大幅な上昇でIPO市場復活への期待高まる ー 2023年初め以降に浮上した大企業の株価は、より広範な株式市場をアウトパフォームしている

FTが新規IPO関連の記事を出していました。晴れて復活となりますでしょうか。以下、要約ですが、共有いたします。 2023年以降に上場した大手企業の株式が幅広い株式市場を上回る業績を示し、新規公開株式(IPO)市場の復活への期待が高まっています。 大規模なIPOの好調: 2023年以降に少なくとも1億ドルを調達した企業の株式は、S&P 500指数を平均で18ポイント上回っています。Skyward SpecialtyやRayzebioなどの成功事例が、Instacartのよう

Canva、従業員と投資家向けに10億ドルの株式売却間近、プライベート・ディールの波の一部か

成長ステージに来た企業経営者の悩みは従業員からの突き上げです。他の同じステージの企業が上場や売却しているのに、自社は、自分はExitできていない。Morgageを返せていない。そんな比較や嫉妬から、自分たちももらう権利がある、そのような突き上げがあり、経営陣はSecondary Offerを投資家と模索することになります。 Canvaでも同じことが起こっており、OpenAIでも起こりました。 文中、新株よりも安く買えると書いてありますが、従業員から買い取る場合は結局は劣後

ベルリンで最もホットなスタートアップ

欧州でも、スタートアップの集積地と言われるベルリンの最新のホットなスタートアップを紹介した記事です。ベルリンは他のドイツの都市とやはり歴史的な背景もあり異なる様相を呈しており、そこになぜスタートアップが集まるのか、というのはよく理解できます。日本でも少ない紹介記事だと思いますので、参考になれば幸いです。 ドイツの首都ベルリンには、フィンテックからフードテックまで、あらゆる分野のスタートアップ企業が集まっている。 ヨーロッパの中心に位置するベルリンは、文化と伝統が交わる交差

VCとスタートアップの2024年予測: ビットコイン、AI、そして質素な起業家たち

昨年末のフォーブスの2024年の予測記事です。特に質素な起業家がVCにとって魅力的に映る時代、というのは興味深い考察でした。 しかし、一方で、AIなどのPump upされた業界にはそのようなことは無く、これまで通りの様相というのもまた、この業界によくある隣の芝は青い的な現象と読み取りました。 多くのベンチャーキャピタルと新興企業は、2023年が終わったことを喜んでいることだろう。この年は不確実性が高く、金利が上昇し、成長が鈍い、あるいは存在しない年であったため、投資家の信

アナリストに聞く、2024年の欧州VCの資金調達状況とは?厳しい2023年の後、市場の回復は期待できるか?

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。 2023年末に出ている、2024年予想の記事です。欧州は、他国と同様厳しいデータが出ていましたが、一部回復の兆しも見られるようです。 2023年は欧州の新興企業にとって厳しい資金調達の年であり、VCのエグジット額は過去10年で「最も落ち込んだ」とさえ言われている。不確実性と驚異的なマクロ経済環境の中、VCの活動とディール額も当然のことながら減少した。 しかし、2024年の資金調達エコシステムはどう

2024年、ベンチャーキャピタルはどこへ向かうのか

2023年も残すところあと1日となりました。 来年の世界のVenture Capital業界に起こることを予測した記事がありましたので共有いたします。特に最後の中東との関わりに関する予測が興味深く、中東も見ている私としては、来年、よくウォッチしていきたいと思います。 来年もどうぞ宜しくお願いいたします。 ベンチャーキャピタルは今年、セコイア・キャピタル、タイガー・グローバル、グレイクロフトなどのトップが入れ替わり、かつて熱狂的だったチェックライターたちの間でディールメー

IVC-レウミテック2023年、新興企業の資金調達は56%減少戦争にもかかわらず、イスラエルのハイテク企業は2023年第4四半期に14.5億ドルを調達。

イスラエルの資金調達の状況に関する最新の情報が出ましたので共有します。戦争も影響していますが、この減少傾向はその前から起こっていたものですので、戦争があったのにも拘わらずこの程度というのは逆にポジティブなのかもしれません。 IVCリサーチ-LeumiTechの報告によると、イスラエルのテクノロジー企業は2023年に392件の資金調達ラウンドで69億ドルを調達し、2022年から56%減少した。10月に始まった戦争のために特に困難であった2023年第4四半期に、イスラエルのハイ

VCに聞く、2024年に注目すべきドイツの新興企業

年の瀬になると日本でも注目のスタートアップが発表されます。なかなか日本語では見かけないドイツのスタートアップを現地のVenture CapitalがPick upしていますので、紹介します。 Siftedは、投資家に水晶玉を覗いてもらい、2024年に注目すべき企業を選んでもらった。 ドイツのスタートアップ業界は厳しい年だった。VCからの資金調達は今年急降下し、2022年の120億ドルから12月7日現在73億ドルに減少した。 10月初旬の時点で、今年ドイツで倒産した新興企

「戦争が終われば、創業者たちは世界を変えようとさらに躍起になるだろう」。投資家や専門家がCTechに参加し、イスラエルのテック・エコシステムと戦争からの立ち直り方について洞察に満ちたパネルディスカッションを行った。

知人、友人たちがイスラエルのテックエコシステムの戦争後の立ち直りについて語った記事です。 特に興味深いのは、この、Roadshow+という合計220社の応募の中から、サイバーセキュリティ、気候テック、フィンテック、ソフトウェア開発などの分野の新興企業を含む18社が選ばれ、イベントでピッチを披露したのですが、全18社のFounderは全て予備役で前線に行っているのでPitchできなかったとのことです。 詳しくは一番下のリンクの中から動画をご覧ください。 「今は困難な時代で

投資が減少する中、EUのイノベーション政策には「大規模な見直し」が必要だとStartup協会が指摘

欧州の公的資金のスタートアップへの流れの課題を指摘した記事です。 本記事の焦点とは異なりますが、Atomicoの最新のレポートにある、「より多くの人材が米国から欧州のハイテク部門で働くために移動していることを明らかにした」、という文言は興味深いです。アメリカでのレイオフが本国へ戻ることを促し、欧州での起業を促進しているということです。 また、「欧州でハイテクベンチャー企業を設立する創業者の数は米国を上回り、過去5年間はいずれも増加している。」という報告も興味深いです。もち