ランバ・ラルという生き方

11月19日、昼下がりの日曜日。

ニッポン放送「土田晃之・日曜のへそ」では「ガンダム」の話で大変盛り上がった。本日のメールテーマは「あの機械が好き」
しかもゲストはガンダムを生んだメカニックデザイナーの大河原邦男さん。

これはモビルスーツ祭りだよ!

案の定、最初の4通は「グフ、アッガイ、ジオング、ガンダム」のモビルスーツだった。ガンダム好きとしては、こんなにうれしいことはない!

僕は「グフ」がお気に入りだとメールを送った。一発目で読まれたのは初めてだ。グフと言えばこの男、「ランバ・ラル」を語らないわけにはいかない。

ジオン公国軍のエースパイロットであるランバ・ラルは、ガルマ・ザビ大佐直属の部隊に所属。そのガルマが戦死したため、仇を討つべく、ホワイトベース討伐に参加する。

あまりマニアックな話は留めておくとしよう。

彼は任務遂行のためには、どんなに条件が厳しくても「今できること」を模索する。例えば戦力増強のため、追加のモビルスーツを要求するが断られてしまうシーンがある。歯がゆい思いをしただろう。しかし「たとえ素手でもやり遂げてみせる」と作戦をゲリラ戦へと切り替える。要するに無い物ねだりしたところで状況は変わらない。事実を冷静に受け止め、現実的なプランを選択する。

そしてなによりも魅力は、その「人間愛」だ。

彼は今回の作戦が成功すれば、2階級特進となると愛妻のハモンに伝えてる。しかし出世する理由も「お前のためだけではない。部下のためでもある」と。自分の出世が、大切な人達の生活の安寧に繋がるという思いが伺える。そしてその愛は敵であるアムロにも…

砂漠の食堂で対面したアムロが、懐に拳銃を隠し持ってる事に気付くが、彼は「戦場ではこうなるとは思うな。頑張れアムロ君」と見逃してしまう。

常に部下想いの人柄が故、危険な作戦でも部下は忠義を尽くし、彼が死んだ後も大勢の部下が仇討ちに参加する。そしてアムロでさえ「僕はあの人に勝ちたい」と…これは敵に勝ちたいというより、一人の人間として、ランバ・ラルという偉大な壁を越えたいと敬意に満ち溢れた言葉だ。

最終的にホワイトベース内に侵入するものの作戦は失敗。瀕死の重傷を負ったランバ・ラルは、ブライト艦長やアムロ達少年兵に向かって、

「戦いに敗れるということは、こういうことだぁぁぁぁー!!!」

と絶叫。自爆してその命を散らす。その死に様は何を意味するのか?

戦争という「冬の時代」…覚悟を持って生き抜くことを、身を持って少年兵達に伝えたかったのではないか?それがこの世に生を授かったランバ・ラルの果たす役割であり、生まれた意味はそこにある。僕は改めて感じたが、人生で大切な事は

   「自分が生まれた意味を知ること」

自分には、何ができて、何ができない、社会の中でどんな役割を果たす事ができるか?自身と向き合う事で、「道」が切り開かれていく。

ランバ・ラルから学んだ生き方だ。