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ドラマ「25時、赤坂で」9話脳直感想



ネタバレしています。
原作にも触れます。
そして長くてまとまりなくてアホでどうしようもない。
ドラマへの愛だけはつめている。
色々支離滅裂なのでご自衛ください。


何というか…今までの感想も十分すぎるほどに脳直で、そしてまとまりがなくて支離滅裂だったのだけど、今回ほど酷い感想はないかもしれない。
何なら書くのが辛い。

最初から最後まで泣いて、最後の握手が終わった後に陽気なCMが流れてくれなかったら自分がどうなっていたか分からない。
テレビを消すのが怖いと思ったことは初めてで、どうしてこんなに消したくないのかよく分からなくて、でも消して、その瞬間に、また涙が出てきてしまった。心臓なのか胃なのか、なんだかそのあたりがギュウってなったまま、どうしたらいいかわからない。文字を打っては泣いて打っては泣いてを繰り返してる。

今回、Xでフォローさせていただいている方が「テレビジョンさんの場面写真を見ないでドラマを観てみたい」というようなことを仰ってて、「あ、それいいな。やってみたいな」って思ったんです。毎週、水曜日のテレビジョンさんに少しだけ先に楽しみを分けてもらっていて、それであれこれ予想するのが楽しくて。でも、今週思ったことではなくて、以前から思っていたことがあって(ダメだ…ここまで打ってまた心臓なんだか胃なんだかその辺りがぎゅってなった)SNSがない時にこのドラマに出会っていたらどうだったんだろう、ってことを最近よく考えていたんです。演者さんのインスタライブもない、Xでのちょっとした裏話やご本人の感想、ポストがない、そんな環境の中でこのドラマを観ていたら自分はどう感じていたんだろうって。結果的に今週、テレビジョンさんのお写真を見ずにドラマを観たことでその環境を少しでも感じることができたのかな…ひたすらに、体全部でドラマだけを感じることができたというか、何の想像もしていなかった分、ドラマの切なさを存分に浴びることができて、SNSが全くない状況だったとしても、このドラマが素晴らしいことには変わりはないし、本当に「とんでもないドラマを好きになっちゃったな」って体が震えるほど感動できたって実感してしまって、前置きだけでこんなにも長くなってしまいました…
(しかも急なですます調)

先週の終わり方が終わり方だったから、今週の頭はいつもより緊張するだろうなって思って、最初からスマホ持たないで待機した。SNS盛り上げなくてごめんなさいだけど、9話の予告だけで挑んだから、多分何の余裕ももてないと踏んで、盛り上げるのはあきらめた。それがなくても盛り上がる。きっとすごいことになると思って…25時の皆様本当にごめんなさい。でも、何もできない。スマホを持っていたとしても何のポストもできなかったと思う。

最初から白崎くんの切羽詰まった表情、声音、動作に胸が苦しかった。
「酔ってるね」って言いながら離れる羽山さんに必死で縋る白崎くんに涙がもう止まらなかった。羽山さんが何か大切なことを言ったりするときに葵汰君の頬の筋肉が動くのがここでも見られて緊張感が増した。何で触れ合っちゃいけないんだ。お互い好きなのに。白崎くんは「羽山さんにはずっと忘れられない人がいる」と思っていて、羽山さんは「恋人ごっこを終わらせたってことは白崎くんは全く自分への気持ちがないはずだ」って思っている。白崎くんはいつも感情をむき出しにするのに、好きな人を前に気持ちを出すことができなくて、羽山さんは元々気持ちを伝えることができない人で…「好きだ」と簡単に言い合えないことがこんなにも切なくて苦しいものかと涙が止まらない。でもそこに無理がない。好きって言えばいいじゃんて簡単には言えない二人の気持ちのすれ違いが、とても自然にそこにあって、だからこちらも何のひっかかりもなく一緒に辛くなることができる。
帰ろうとする羽山さんに後ろから抱き着く白崎くんがただただ切なくて、必死さが伝わってきて、苦しい。羽山さんの背中に顔を埋める前の白崎くんの息遣いがそれを物語っていて好きだった。
「それは、どういう?」
羽山さん、ここまで必死に縋ってくる白崎くんにきっと期待したのかもしれない。
もしかしたら、本当は自分と同じ気持ちでいてくれているのかもしれない。
そう思ったのかもしれない。
それなのになんて残酷なんだろう。白崎くんは。
「役作り」
そう言うしかないのは分かってる。だって羽山さんには大事な人がいるから。ずっと忘れられない人がいるから。
この言葉を聞いた後の羽山さんの表情が本当に傷ついていて、そんな答えを聞きたかったわけじゃないというのがはっきりと伝わってきて苦しい。目を見開くわけでもない。口を戦慄かせるわけでもない。ほんの少しの目の動きだけで、こんなにも傷ついた表情ができる葵汰君。また痛い。胸の辺りが痛い。「そういうシーン演じたことなくて」「そっか」で一つも目が合わない二人。そうだよ。お互いに本心じゃない。目を見て言えないよ。演じたことがないからしたいわけじゃない。役作りのためなんてそんな理由を求めてたわけじゃない。こんなに静かにしゃべってるのに、苦しさだけが大きく襲ってきてこれまでで一番泣いてる。苦しいしか言えない。
羽山さんを押し倒して「俺と、できないですか」って恐々聞く白崎くんが切ない。一話と同じ「嫌だったら言ってください」でキスした白崎くん(一話は羽山さんからだったけど)。羽山さんの反応が何もなかったからやっぱり駄目だと思ったのか離れて、それを引き留めた羽山さんがゴクンと喉を動かした直後に白崎くんを引き寄せたけど、引き寄せる前の白崎くんからのキスと、引き寄せた後のキスだと羽山さんの顔が違う気がして。最初は迷い、というかそういうものがあるような表情なのに、引き寄せた後に白崎くんからキスされた後は白崎くんを見る眼差しに強さがあった。そこからの抱きしめ合ってのキスと、服を脱いで羽山さんが覆いかぶさって白崎くんにキスをしているまでの描写は、やっとここで触れ合えて喜べばばいいはずなのに、それだけじゃない苦しさもやっぱりあった。本当はお互いがお互いに気持ちを向けているのに、気持ちが通じ合ってない切ない事実も一緒に押し寄せてきて、なんてこの二人すごいんだろうって胸がいっぱいだった。とても複雑で、ただそのまましてほしい気持ちと、それじゃきっとだめだって気持ちが見ててごちゃごちゃになってしまった。お互いの気持ちはわからないのにただひたすらに相手を求めてキスをする熱さとか、切羽詰まった感じとか、相手に触れたくて必死に服を脱いで重なり合う描写にドキドキもした。
羽山さんに止められて見上げる白崎くんの表情がなんとも言えず…色っぽいといえばそうだし、子どもが縋るみたいにも見えて…「酔ってたかも」って言葉で抱いてもらえなかったことを誤魔化すしかないのが辛い。足早に去っていく羽山さんの動揺も観ていて苦しいのだけど、羽山さんが出て行ってしまった後の白崎くんが…ここでもさらに泣けてきてしまった。崩れ落ちた白崎くんを見ていられない。苦しい。もうずっと泣いてる。「俺ってこんなにあさましかったんだ」って。そう思わせた羽山さんに「なんで突き進んでくれなかったんだ」と言いたかったほどに(全然思ってないけど)この白崎くんは観ててしんどかった。自分でけしかけたことに自分で傷ついてる姿が観ててとてもしんど過ぎた。
「綺麗な思い出のままで終われる」って気持ちが通じてもいないのに抱いて、白崎くんを後悔させたくないんだよね。酔った勢いのようなもので、自分とのことを嫌な思い出にしてほしくない。自分のことをそんな風に思わないでいてほしいのは十分わかる…けどしんどい。シータ君のキーホルダーが付いた鍵を握りしめて、「羽山さんもこのキーホルダーを大事に毎日のように使っていたんだ」ってここで分かるのもしんどい。こんなところで分かったって、白崎くんには何も伝わらないのに…だけど羽山さんも充分すぎるほどに辛くて苦しいのは痛いほど伝わってくる…もうずっと泣いてる。

お互い気まずいまま、涼二と拓海としてベッドシーンを迎えるのか、と勝手に焦ってしまう。二人の背中で、緊張感と気まずさが十分すぎるほど伝わってくる。現場と、川田監督の空気も…すごい緊張してしまった。ここ。息を止めてた。バスローブを脱がせてらっしゃったのは西山さん…?こうやって関わってらっしゃるんだというのがリアルに伝わってきて、このドラマのすごさをここで感じてしまった。涼二が拓海と繋がりたい気持ちと、拓海を愛おしいと思って求める気持ちがキスから手の動きから何から何まで伝わってきてとても綺麗だった。羽山と白崎としては切ないのにとても幸せだった。本当に「昼のゆめ」…夢のような綺麗な、羽山さんと白崎くんの演技のぶつかり合いだった。でも「お疲れ様です」「お疲れ様」がまた目が合わない。こんなに気持ちがお互いにすれ違っていても、あんなに綺麗で情熱的で狂おしいほどに相手を求める演技ができるんだってドキドキさせられたし、俳優というものの凄みを感じてしまった。白崎くんの息遣いが色っぽくてとても素敵。求められて繋がれて気持ちよくなれる幸せと、ただただ拓海を激しく求めることができる涼二という描写が羽山さんと白崎くんはすれ違ってるのに…っていう状態と対比になっているかのようで、観ていて緊張したしドキドキしたし、苦しかったし感情がわけわからなくなってた。
篠田さんの「すっごく良かった」が実感がこもりすぎていてまた泣く。篠田さんがいてくれて、初めてここで息ができた気がする。本読みの時に悩んでたって一言で一話を懐古させてもらった。ずっと俺のこと信じてくれて、応援してくれてありがとうございます。って篠田さんに素直に伝えることができる白崎くんが本当に素敵だと思う。白崎くんを信じて支えてきた篠田さん、涙もろくてとても愛おしい存在。今回佐久間さんと山瀬が出てこないから、篠田さんの存在が唯一の癒しだった。そして明野さんも、羽山さんに「最後までしっかりやんなさいよってこと」って明野さんの羽山さんへの信頼感と、盛大な励ましが伝わってきて、マネージャーさんと俳優さんのよき関係が描かれているのもこのドラマの魅力の一つだなって感じた。

ここからの一連の描写は9話の中でもホント天才的だった。白崎くんは羽山さんを想ってカレーを作って、羽山さんは白崎くんを想ってコーヒーを淹れて。白崎くんが作ったカレーに大きくて鮮やかな野菜が乗っているのをみて大決壊してしまう。羽山さんがキッチンに立っているのを思い出しながら作って食べて、「辛」って呟く白崎くんにボロボロ泣いてしまった。砂糖とミルクを入れていた白崎くんを思い出しながら「甘」って言う羽山さんにも。この対比が本当の本当に素晴らしかった。バックにかかる音楽も綺麗で、また涙を誘われる。クランクアップの前に役を想って、相手を想ってこんなに切ない感情を経験して役を演じ終えられるなんて、「昼のゆめ」がどれだけ魅力的なドラマであるのか、切実に通して観てみたいとずっと思ってる。

拓海から離れようと思ったのに、「最後に一回だけキスしてほしい」で「こんなに好きなのに」って伝えるのは、その後二人は幸せになるということでいいんだよね。ここに至るまでの流れが想像できないから、原作でもそうだったけど、一体どういう気持ちの動き方なんだろうってずっと疑問に思っていて、なのでやっぱり「昼のゆめ」だけをしっかり観たいんです。懇願…
抱き合ったあとカットがかかってすぐに離れる白崎くん。抱いてもらえなかったことで、羽山さんのことを吹っ切ろうとしているかのよう。ここの羽山さんと白崎くんの表情が対照的なのがとても気になってしまった。白崎くんはどこか晴々した顔をしていて、羽山さんは「とうとう終わってしまった」というような顔をしている。だから白崎くんにとってはやっぱり、抱いてもらえなかったということは大きかったんだなって余計に感じてしまった。勇気を出して、あふれ出た「抱いてほしい」を受け止めてもらえなかった悲しさはあの崩れ落ちた瞬間に痛いほど感じていたけど。そこでもう羽山さんのことを忘れようって決めたのかなって。
川田監督と牧田さんの実感のこもった「ありがとうございました」「お疲れ様でした」が染みる。ここの白崎くんへ「やり切れて良かったね」ってしみじみ思ってしまった。篠田さんと明野さんのやり取りもよくて。「いい俳優、見つけましたね」って1話の「心配なんだけど」と対照的になっていて明野さんが白崎くんを本当に認めて下さったんだなというのが分かるセリフ。そんなことがとても嬉しい。篠田さんも、最初の顔合わせの時にうまくいかなかった白崎くんをそれでも信じ続けてきて、一流の俳優である羽山さんのマネージャーである明野さんにああいう風に言ってもらえてとても嬉しかったんだと思う。クランクアップがどのドラマもこんな風に(羽山と白崎の気持ちは別として)達成感と幸せに溢れたものだといいなって。でも、昼のゆめのクランクアップは寂しさもある。羽山さんと白崎くんの共演が終わってしまったんだって寂しさが。
「昼のゆめから覚めてしまう」って言う白崎くんの言葉を聞いて、表情は明るくしてたけど、あれはクランクアップの場だったからなんだってまた切なくなった。俳優さんてすごい。考えていることと表出していることがちぐはぐなの。
羽山さんの部屋に荷造りしに行くかなって思ってたけど、リュックに荷物を詰めている描写を見たらまた寂しさが襲ってきた。もう本当にここで離れたら終わってしまう。ちゃんと生活できるようにあれもこれもあったんだねって。後ろに映る空っぽになった棚が…がらんとしていて寂しい。
コーヒーを出して、少しでも長くいてほしい羽山さんと、早くここを出ていかないとと思う白崎くん。羽山さんは白崎くんが「いいです」って言えば、引いちゃう。ここは今までの羽山さんの「自分の気持ちを出してこなかった」部分が出ているなと思って苦しかった。「もう少し居なよ」って言えないんだなって。「みんなで一つの作品を作り上げるって楽しいなぁって」って白崎くん、それ羽山さんも全く同じこと言ってた。そんな風に、二人は全然違うけど、作品を作ることに対しての熱い想いとか共通する部分もしっかりあるんだよな、ってこの言葉を聞いて感じた。ここの羽山さん、声が寂しそうで力がなくて…白崎くんの「ほんとに夢みたいだった」でまたわぁわぁ泣いてしまう。この言葉まで白崎くんの声はしっかりしていたのに。ずっとあこがれていた羽山さんとの共演。やっとつかんだ大きな役。役に対してたくさん悩んだこと。羽山さんと恋人ごっこができたこと。それを通して羽山さんへの気持ちを自覚したこと。ドラマをしっかり撮りきれたこと。全部全部白崎くんにとっては夢みたいに思えたことだったんだよね。部屋から立ち去ろうとして、ガラス戸の前で立ち止まって一呼吸つくのが、「本当はここにいたい」「羽山さんの側にいたい」と言っているかのようで、切なかった。ここは先週からずっと楽しみにしていたシーンだったけど、こんな切ない中でのシーンだったのかって。全然切ないターン抜けない。ラジオで夏野先生がおっしゃってたから覚悟はしてたけど…「10話も切ない」って。もうここまでずーーーーーーっと泣きっぱなしだった。切なくて苦しくて感動して緊張してまた切なくて…こんなに感情が揺さぶられてしんどい。今とても。どうしたらいいんだ。もう誰か隣にいてほしい。一人で抱えきれないよ。暗転して「羽山さん?」の戸惑った声から、たったワンシーンの次回予告。すごい。

あとラスト一話。SNSにあがってた次回予告の白崎くんの悲痛な言葉にまた涙。羽山さんが今度は…白崎くんを抱きたいと言うんだろうか。白崎くんはそれに応えるんだろうけど。その時の二人の気持ちはすれ違ったままなのかどうなのか。取り乱した羽山さんは一話観た後からずっと楽しみにしてたけど、今は9話を消化するのに必死で…
10話もずっと切ないかもしれない。でもきっと最後に必ず幸せになる羽山さんと白崎くんに会えると信じて…

一週間、また何度も観ようと思います。
何度泣くとわかってても。




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