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DFLスーパーカップを通じて考察するナーゲルスマンの目指す場所

22-23シーズン、ドイツ・ブンデスリーガの本格的な開幕を迎える前の前座試合であるドイツスーパーカップ。タイトルがかかっている試合ということもあり両チームが準備期間で積み重ねてきた実力を試す大一番であった。
結果は5-3とバイエルンミュンヘンの勝利で幕を閉じ、改めてブンデスリーガ10連覇の実力を見せつけたゲームだった。
本記事ではバイエルンで2年目の監督を務めるナーゲルスマンの求める戦術を本試合を解説しながら考察していく。

目次

  • 両チームのスターティングラインナップ

  • 試合の雑感

  • 攻め急がないビルドアップ

  • ワンボランチを諦めたナーゲルスマン

  • 鍵を握ったのはムシアラを基準としたポジショニングのタイミング

  • 狭いポジショナルプレーから生み出される理想の二点目

  • 課題

  • 終わりに

両チームのスターティングラインナップ

この試合の両チームのスタメンは以下の通りだ。

バイエルンのシステムは4-2-2-2。
          ノイアー
パヴァール ウパメカノ  リュカ デイビス
      キミッヒ    ザビツァー
    ミュラー       ムシアラ
      ニャブリ    マネ

ライプツィヒのシステムは523。
クロスターマン シマカン オルバン ハルステンベルク ヘンリヒス
           ライマー カンプル
       ショボスライ フォルスベリ エンクンク


試合の雑感

この試合の前半は完全にバイエルンが主導権を握っており、523のゾーンで構えるライプツィヒに対して流動的なポジショニングで相手を錯乱し先手をとり続けた。
対するライプツィヒも中盤から深い位置にかけてブロック守備を構築しボールを奪うことに成功するがリヴァプール戦と同様に前線に人数が少ないためボールを届けられず、何度もバイエルンのゲーゲンプレスが発動したゲームだったと言えるだろう。ライプツィヒは前半三点を奪われたが完全に崩されたのは二点目だけだ。とはいえ他の失点は連携が取れていれば防げたのではないかと思う。
後半に入りライプツィヒがダニオルモを投入しシステムを中盤菱形の4-3-1-2に変更しバイエルンの独壇場であったハーフスペースを封鎖、プレスを強めゴールを狙いに行く。対するバイエルンはなぜか選手を複数交代させ選手間の連携不足を露呈し2失点を喫する。
試合は終盤に行くにつれてカオスになり、ライプツィヒがあと一点に迫るがバイエルンの高速カウンターによって二点差をつけられタイムアップ。
バイエルンは前半、ライプツィヒは後半にそれぞれの良さを出しシーズン前のエンタメというポイントでも最高のゲームであった。
それでは”バイエルンの良さ”を言語化し、考察していこう。

攻め急がないビルドアップ

このゲームを昨シーズンと比較した際に明らかに変化したのはビルドアップのスピードだ。昨シーズンは相手の中央ライン間に多くの選手を送り込み、認知的負荷を高めるとともに複数のパスコースを開けることを目的としていた。しかし前線の人数が多くなればそれだけ後ろの人数が減り、マークされることによってまともな縦パスが入らないという現象がよく起こっていた。
このゲームでは基本的にはパヴァールを入れた3バックとダブルボランチでビルド隊を組みゆっくりとボールを回すことで構えて守るライプツィヒをうまく誘い出し、縦パスを入れることに成功した。

ワンボランチを諦めたナーゲルスマン

ビルドアップのスピードを変化させるのは当然一方のチームが決めれることではない、フットボールは複雑性のゲームであり不確定要素に満ち溢れている。
理由は簡単、相手がいるからだ。相手のプレッシングが強まればこちらの選択肢と意思決定の時間は制限される。
先のプレシーズンマッチのバイエルン-マンチェスターシティのゲームがまさにそうであり、バイエルンの3-5-2に対し、シティは4-2-1-3のハイプレスで中盤を噛み合わせ中央へのパスコースを封鎖した。バイエルンはWBがフリーだったがシティのWGは彼らへのパスコースを切りつつCBに圧力をかけ、ビルドアップを阻害した。この試合バイエルンはボール保持に関してはほとんど優位に立てなかった。
ではライプツィヒ戦はどのように変化させたのだろうか、それは昨シーズンはほとんど見れなかったダブルボランチの横並びだ。
このゲーム、ライプツィヒは3トップが中央を閉じるプレスをかけてきたが、バイエルンのダブルボランチがそうさせたと捉えられる。ダブルボランチを組むキミッヒとザビツァーは非常に近い距離を保ち、ビルドアップの際はセンターサークルの中に位置しライプツィヒの3トップとダブルボランチの意識を向けさせた。それだけでなく、両者は斜めのポジショニングをとり、相手のマークに段差をつけることでズレを生じさせた。
これがワンボランチであれば、昨シーズンのようにキミッヒをマンマークし残るはビルドアップに難があるリュカ、ウパメカノ、パヴァールの三人へ圧力をかけることができる。しかしダブルボランチの距離が近いためパスコースが増え、尚且つ3バックの距離感もゴールエリアの横幅と同じ距離感に位置しているため狭いエリアで速いパスを回すバイエルンに対し、相手はゾーンで守る以上ついていくことができない。
実はこの形、ドイツ代表ですでに実践されていた。
先のネーションズリーグの第4節、2回目のイタリア戦においてドイツ代表はキミッヒとギュンドアン(マンチェスターシティ)のダブルボランチを採用した。この試合ギュンドアンに課されたタスクはキミッヒの衛星となり彼の前、後ろ、斜めありとあらゆるポジショニングをとり彼の囮となることだった。その結果イタリアはマークを絞ることができず、ギュンドアンのプレス耐性も手伝ってボールを保持しキミッヒをフリーにすることができた。一回目のイタリアとの試合ではキミッヒの相棒にゴレツカが起用されたが、彼はいつものようにせっせと前へ上がってしまいキミッヒは簡単にマークされドイツのビルドアップは経ち行かなくなった。
このようなことから今シーズン、キミッヒの相方に求められているのは彼の衛星という役割だと個人的に考えられる。
いかにキミッヒをフリーにし敵を引き寄せつつも自らも彼からボールを受けれる位置にいるか、キミッヒと差別化されたプレーの要求ではなく彼を最大限活かせる選手が生き残るだろう。
バイエルンは前線の人数を増やすのでなく、後ろで回し最適なタイミングでボールを届ける戦術にシフトしたと言えるのが昨シーズンと大きく異なるところだろう。
もっとも、ナーゲルスマンの原則を解説した書籍には彼は後ろでボールを回し、狙えるタイミングまで我慢するのが好みであると書かれていたため変わったというより当初から彼が目指す場所に歩み始めたということだ。

余談ではあるが後ろで作って一気に前へ攻めるプレーを得意とするのはアントニオ・コンテだ。

鍵を握ったのはムシアラを基準としたポジショニングのタイミング

ここまで攻め急がないビルドアップと狭い距離のダブルボランチによるライプツィヒのプレス回避を述べたが、これによって最も恩恵を受けたのはムシアラであった。バイエルンのシステム4-2-2-2の2列目に配置されたムシアラはハーフスペースにポジショニングをとった。逆サイドのミュラーは例年通りハーフスペースと大外を行き来していたがムシアラが取ったポジショニングはライプツィヒの選手たち、とくにライマーを苦しめることになる。

デイビスがワイドに張り、ダブルボランチが誘い出して空けたスペースを狙うムシアラ

ライプツィヒはプレーメーカーであるキミッヒ(彼の衛星であるザビツァー含め)へのパスコースを遮断しサイドに追い込みボールを奪うことを目的としていた。
バイエルンのサイドのCB、リュカとパヴァールがボールをもった瞬間に中を切るように寄せサイドへ追い込み、デイビス、ミュラーへ渡った瞬間にプレスを強めボール奪取に何度か成功していた。
しかしバイエルンもすぐさま準備していたプランを実行する。この試合のバイエルンの二列目に起用されたムシアラとミュラーはインサイドでプレーすることを得意とし、ウイングではなく中でプレーすることをタスクとして与えられた。

この形でムシアラはフリーでボールを受けることに何度も成功していた。


バイエルンの狙いは3バックでボールを回し、ボランチの二人がセンターサークルにいることによってライプツィヒの前線と中盤を中央に固定させようとした。例えばLBデイビスにパスが渡った際にキミッヒが近づけばライプツィヒのプレスが発動してしまうが、あえて近づかない事でデイビスに1対1で仕掛けられるように中央に留まった。
一方LBのデイビスはウイングに張ることで相手WBをピン留めし、2トップはデイビスのいる方向に向けて裏抜けする動きを見せ相手の3バックを引きつける。
そこでフリーになるのが左ハーフスペースに位置するムシアラだ。
ムシアラの武器として圧倒的なプレス耐性と180度のターンが挙げられる。この技術を持っている選手は今のバイエルンには彼以外に存在しない。
少し前まではチアゴ(現リヴァプール)がいたが彼がいなくなってからムシアラが現れるまでバイエルンはこう着状態の打開に苦労した。
話を戻そう。2トップがライプツィヒの3バックを引っ張り、デイビスがWBをピン留めする、ここまでは両者共に織り込み済みだ。問題はムシアラサイドにいるライプツィヒの”潰し屋”ライマーをどうやってムシアラから遠ざけるかだ。
この試合の最序盤、ムシアラは何度もデイビスとキミッヒの間にポジションを取りライマーに対してどこまでついてくるか駆け引きした。
ライマーはムシアラを少し気にしつつもキミッヒを抑える為ムシアラの誘いには乗らなかった、この時点で縦パスを受ける準備は整ったと言えよう。
バイエルンのダブルボランチは3バックと近い距離にポジショニングすることで相手のダブルボランチを固定化することに成功する。中央にライマーを、サイドにWBを固定させ、あとはムシアラがいつボールを受けにくるかにかかっていた。

ニャブリがボールを受けにくると見せかけて裏へ抜け、空いたスペースをムシアラが利用し、一気にチャンスへとつながる。
ライマーは最初ニャブリについていくがいきなり現れたムシアラに反応できず、リュカから縦パスを通される。

圧巻だったのは前半24分、右ハーフスペースでボールを持っていたミュラーがDFラインにいたキミッヒにボールを戻しキミッヒはさらに中央のウパメカノを介さずに左CB・リュカへパスを出す。この時ライプツィヒの3トップは距離感が広く彼らのプレスを外すことに成功した。中央に広いスペースが開いたためライマーは一人でそのスペースを埋めるためセンターサークルに移動する。ライマーはトップ下にいたムシアラを背中で消しながら中央を埋めることに成功する。
バイエルンが提示した解決策はこうだ。ニャブリが左ハーフスペースに急に現れ縦パスを受けようとする、当然ライマーはニャブリに寄せるがニャブリは逆に裏に抜ける動きを見せる。ライプツィヒの右CB・シマカンも急なターンに裏を取られ焦ったライマーはニャブリについていくことを選択肢した。
その時ライマーともう一人のボランチ・カンプルの間にスペースができ、ここに降りてきたのが圧倒的な旋回能力を持つムシアラだ。リュカから中央でボールを受けたムシアラは180度ターンして反応が遅れたライマーとカンプルを置き去りにし、一気に加速しバイエルンのチャンスへと繋がった。
同じようなことが2回ほど続いたのち、ライプツィヒは完全に中央を閉じ、サイドで勝負することを選択する。
しかし大外のレーンを守るのはWBしかいないため左はデイビスとムシアラ、右はミュラーとニャブリの連携に対し後手に回ってしまいずるずるとボールを持たれるスペースは下がっていった。挙句の果てにはバイエルンが押し込んだ時RBのパヴァールはミドルサードにおいて基本的にフリーになることが多くクロスボールを余裕をもってあげることができていた。
ムシアラがライプツィヒのゾーンを破壊し、相手が次の一手を打ってくる前に三点をとって仕留めたというのがこのゲームの印象だ。
つまり、攻め急がないビルドアップ、ダブルボランチによって敵を固定化と誘導、そこから放たれるムシアラへの縦パスは全て伏線としてつながっており、4-2-2-2の狭いポジショニングはこれを狙っていたと考えられる。ナーゲルスマンはムシアラを活かすために、最適なシステムを見つけたとこのゲームから感じることができた。

狭いポジショナルプレーから生み出される理想の二点目

31分に生まれた二点目はまさにナーゲルスマンが理想とする形だ。
キミッヒからライン間で縦パスをうけたムシアラ(何度も再現された形だ。)がライマーからファールを受け、リスタートでキミッヒは一度リュカへボールを戻す。ボールをうけたリュカはデイビスにボールを預け、受けたデイビスはワンタッチで中へ侵入し、右サイドにいるはずのミュラーが左サイドへ流れたところへパスを通す。ミュラーはシュタイル・クラッチュ(斜めレイオフ)で後ろにいたムシアラに返すとさらにミュラーが空けたスペースにニャブリが走り込み逆サイドでフリーとなっていたマネへのラストパスでゴールとまさにパーフェクトであった。

この場面、鍵となったのは本来は右ハーフスペースに配置されたミュラーだ。

何度も突破されたムシアラを警戒したライマーは内側にポジショニングし縦パスのカットとカットインされた際に刈り取る準備をしていた。リュカがデイビスにパスを出して中へドリブルした時、当然ムシアラはハーフスペースでボールを受けるだろうとライマーは考えたはずだ。しかしムシアラはデイビスと同じレーンである大外へ移動した。なぜならムシアラの後ろには本来は右サイドに配置されたオフ・ザ・ボールの天才トーマス・ミュラーがいたからだ。

ミュラーが左サイドに移動してきたことによってバイタルエリアはバイエルンが数的優位に立つことになる。

ライマーはムシアラがデイビスの背後にたったので追いかける必要性はなくなり、中央のゾーンのケアに戻った。するといきなり背後からミュラーが現れると同時にムシアラは中へ移動を始める、ミュラーからレイオフを受けるためだ。ライマーは裏へ抜けるミュラー、中へ入るムシアラ、中央のケア、どこを守ればいいのか混乱したに違いない、あの動きに迅速な対応をするのは困難なはずだ。
残酷なことに彼が選択できる答えは”沈黙”だけであった。

ミュラーのレイオフを受けたムシアラは裏へ抜けるニャブリへスルーパスを通す。
ライマーはその時行き交うボールを見ることしかできなかった。

流れたムシアラに対して右CBのシマカンはなぜかついていくことを選択し、ミュラーには中央CBのオルバン(2番)、ニャブリには左CBハルステンベルク(5番)、そして大外に構えていたジョーカーであるマネを監視するはずのWBヘンリヒス(4番)は中に絞っていたパヴァールとイチャイチャしていた。この時ライマーは何もすることができず危険なゾーンにいながらデクの棒と化していた。
完全に計算された”狭いポジショナルプレー”に対し、前線と中盤はゾーン、後ろはマンマークと中途半端な守備体制をとっていたライプツィヒは、左サイドを人数の飽和攻撃という認知的過負荷とファクターであるミュラーの存在によって破壊されカオスから飛び出したニャブリとマネによるゴールによって代償を払うことになる。
ナーゲルスマンが理想とする狭い場所での速い展開、空けたスペースへ飛び出して相手の選手を引きつけ逆サイドへのラストパス、昨シーズンもちらほら見られたがこのレベルの相手に実行できたのは大きな収穫だ。今シーズンはこの攻撃パターンの再現性をあげることに取り組む必要がある。
レヴァンドフスキが退団したことにより、バイエルンは彼を基準点としたソリッド(固体)な得点に至る過程だったのが各々の選手たちのポジション解放(特にミュラーとムシアラ)によってリキッド(液体)のように流動性に優れどこからでも点をとれる暴力的な集団へと進化した。4-2-2-2システムは3-2-5へと可変を見せるがデイビスが上がってパヴァールが下がるとかそんなチャチなもんじゃあないってことがこのゲームを見ているとよくわかる。
このシステムは3-2-XでありXのプレーヤーは予め決められたプレー原則に則りつつもポジション移動に関してはかなり複雑だ。
ナーゲルスマンは広くピッチを使う監督ではなく狭い位置でボールを動かすことを好む。早いスピードでボールを回せるしゲーゲンプレスも仕掛けやすくなる。しかしそれは選手たちが狭いエリアに多く集まるということであり連携が不足すれば混乱を招くことになる。
このゲームの二点目は狭い場所で相手を動かすために、ムシアラは一度消えることを選択し、ミュラーは本来いない場所に急に現れることによってライプツィヒの常識的認知を破壊することに成功した。今シーズンは何度この狭いポジショナルプレーによる”得点芸術”をみせてくれるのか、新生バイエルンに期待せずにはいられない。

課題

ここまではバイエルンの良い点を述べたが当然悪い点も存在する。
4-2-2-2の狭いシステムである以上、選手たちのポジショニングや意思決定の速さは高いレベルで求められることになる。後半失点が重なったのは連携不足とライプツィヒのシステムが変更されたことが理由だが連携不足とは何だったのか。
その連携不足はライプツィヒが後半のシステムを4-3-1-2とハーフスペースを封鎖しバイエルンの中盤を囲いながらプレスを仕掛けてきたのに対し、バイエルンはムシアラをコマンに、ミュラーをフラーフェンベルフに交代させた際に起きた。その時のシステムはワイドに広がる4-4-2であった。そうなってしまうと選手間の距離は開きダブルボランチとウイング間のパスコースはライプツィヒの中盤という檻によってパスをカットされショートカウンターを浴び続け2失点を喫することになった。
解説の川勝良一氏が実際のリーグではこんな交代はしないと言っていた通りあくまでテストの意味合いもあっただろう。連携不足は最後の準備期間で確実に埋めてほしい。

終わりに

今シーズン初の公式戦でタイトルだけでなくシーズンをどのように戦うのかを占う一戦となった。チームによってはこのような試合でもまだ手の内をみせない事もあるがバイエルンは半分以上は見せてくれたと思う。
昨シーズンは意図や狙いがわからないプレーもあったがこの試合はどこをどうやって攻めるのかがはっきりしたゲームだった。
とはいえアタッキングフェーズは複雑だが、ビルドアップに関してはライプツィヒのプレスが緩かったし、原理自体は簡単だ。マンチェスターシティのようなゾーンとマンマークを完璧に使い分けるハイプレスチームが相手となった時、こんなに上手くはいかない、それはチャンピオンリーグを勝ち進めばその傾向は強くなる。
ナーゲルスマンは前半に完璧な戦術を用意するが後半になると修正がうまくいかない時が度々指摘された、今シーズンは総力戦がキーワードになるため柔軟的かつ長期的な戦術を持たなければ欧州の荒波に飲まれるだろう。
今年の移籍市場ではレヴァンドフスキを失ったが、マネとデリフトを筆頭に有力選手たちを確保した。CEOのオリバー・カーンが話すようにバイエルンでは常に成功が求められる、これだけの選手を集めたのだから言い訳は許されないと監督にもプレッシャーがかかっているはずだ。
ナーゲルスマンはこの状況をポジティブに捉えており新シーズンでは最高のプレーを見せると公言している。求められるものは欧州CLであり、そのためにも選手たちには最高のプレーを見せてほしい。
ブンデスリーガの初戦は難敵であるフランクフルト。ゲッツェや鎌田を筆頭に欧州EL王者というベルトを提げ、ヴァルトシュタディオンにてバイエルンを迎え撃つ。
昨シーズンの開幕戦の相手であるグラートバッハと同じように初戦で当たるには最高の相手だ。

欧州のフットボールが戻ってくる今週末、ドイツの象徴が再び世界を獲る第一歩を踏み出す。


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