七福神日誌22

五時起床。
六時半七福神。
まだ仕事に慣れないので本当ならもっと早く来て準備しておきたいが、店のある第四ビルのシャッターが開くのが六時半なので、どうしてもこの時間からのスタートになる。
冷蔵庫、キッチンの掃除をしてすじこんを作り、キャベツをカット。
続けて肉、シーフードも切って野菜の仕込み数を決めていく。
八時にママさん、九時に社長が来る。
三人で社長が買ってきてくれたマクドナルドのハンバーガーを食べながら作業を進める。
ラジオでメジャーリーグのニュースが流れていたので、お義母さん今日大谷の試合を見に行くそうですね、と話し、社長を驚かす。
義母からアメリカ旅行のことを聞いていなかったようで、社長は「なんやあいつ家出かいな」と笑いながら、急に対抗心が燃えたのか、自分もカウンターに座っていそいそとハワイ旅行のプランを探し始める。
十一時半に開店。
込み合う。
十四時過ぎに社長と店を抜け、第三ビルの王将で昼飯。妻も現れる。
三人で腹ごなしして難波に向かう。
新店舗で使う皿や鍋、各種調理器具などの下見にミナミの道具屋筋を訪れる。
ここは飲食業者にとっての百貨店のような商店街といったものか、狭い通りに大小の道具屋がごたごたと密集している。
何でも揃うので、大阪で何か食べ物の店を始めようと思ったら必ず世話になる所とのこと。
包丁やのれん、表に立てる看板台など、二時間ほど見て回り、今日は下見なので、ひとまずは提灯屋で提灯を一つだけ注文。
どこかで甘いものを食べようという妻の提案が却下され、社長に連れられて梅田に戻る。
鳥皮という焼鳥屋に行く。
ここは社長の古い友人がやっている店で、名物の鳥皮、刺身、鳥鍋などを頂く。
締めのラーメンを食べて満腹で解散。
妻と、帰りにドーナツを買って帰る。
明日も朝番。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?