モデルベース開発の基礎と製品開発における実践ノウハウ
2025年1月に東京で、タイトルのセミナーの開催を予定しています。
日程が決まりましたら、改めて連絡します。
モデルベース開発とは
『モデルベース開発』という言葉は2000年に入って使われ始めました。
それはパソコンのOSがWindows XPによって、ワークステーション(WS)と呼ばれる高機能コンピュータとパソコンが統合された頃と重なります。
XP以降、三次元モデルを中心に、機械・電気・制御・製造・品質保証など、さまざまな分野のソフトウェアが三次元CADに統合されました。
それぞれのソフトウェアから得られるシミュレーション結果が三次元モデルと関連付けて表示されるようになり、『動く仕様書』と呼ばれるようになりました。
三次元CADで作成した部品モデルに強度シミュレーション(FEM)の結果を関連付け、下図のように結果を示すことができます。
これが、『動く仕様書』と呼ばれる理由です。
『モデルベース開発』は以下の3つの技術で成り立っています。
デジタルツールの仮想空間にモデルを作成し現実空間での機能や商品性を検証するシミュレーション技術
仮想空間にあるモデルをCAMや3Dプリンターを使って現実空間に造り出し、装置として構築する製造技術
シミュレーション技術による予測と現実空間にある装置の試験結果の比較を短時間で行い整合を図る技術
モデルベース開発を模式図を使って説明すると、以下のようになります。
この開発形式は、V字に見えることから『V字開発』とも呼ばれます。
セミナーの内容
以下の内容で考えています。(10:30~17:30 / 1時間の昼休みを含む)
(1). 概念設計
1Dシミュレーション
数値計算(物理現象の基礎式を元にした数値演算プログラムの作成) による検討
要求仕様書から具体的な開発仕様書の作成
事例紹介と例題演習 (Scilab/Xcosを使った例題演習)
(2). 基本設計 / 詳細設計 – 機械
三次元CADによる設計(部品モデル、組立モデル)
三次元CADの基礎的な操作(モデル作成の基礎)
モデル作成の事例紹介と例題演習 (Alibre Design を使った例題演習)
(3). 基本設計 / 詳細設計 – 強度検討
法令などを参考にした強度基準の作成
強度シミュレーション(FEM) による部品形状、組立モデルの検討
FEMソフトの精度校正(精度の確認方法)
(4). 基本設計 / 詳細設計 – 電気・制御
電気関係(配線、取りまわり、補助的回路、設置L/O)の設計
制御関係(シーケンス制御、PLCプログラム、制御盤本体、制御盤設置L/O)の設計
事例紹介
(5).部品加工・機器組立
開発部門内での3Dプリンターによる設計モデルの検証
機器組立に必要な治倹具の設計開発と3Dプリンターによる造形製作(事例紹介を含む)
工機部門への情報伝達と設計へのフィードバック
(6).単体テスト
部品単体やユニット単体の仕様確認
単体ユニット毎に行う制御プログラムの実装および動作確認
(7).結合テスト
装置全体としての仕様確認・動作確認
仕様確認のためテスト運転時のデータ収集と解析
(8).評価テスト
要求仕様、開発仕様への適合検査
(9).まとめ
モデルベース開発を実践するうえで意識すること
質疑応答 / 意見交換
受講をご検討ください
自社で新規に製品開発を行うため、三次元CADなどのデジタルツールの導入を検討している技術者、技術担当者
商品開発を任されたが、どのように進めたらよいか困っている実務担当者、若手プロジェクトマネージャ
新事業として、まったく経験がない分野における商品開発を担当することになった中堅技術者
三次元CADを使った部品設計から装置の全体設計にステップアップを考えている若手、中堅設計者
三次元CADの導入効果が見いだせず、開発の効率改善を考えている技術マネージャ
製品開発におけるモデルベース開発に興味があり、現在の開発業務に積極的に取り込みたい若手技術者
予備知識の有無
企業内で開発設計に関係した業務を行っていることを前提としており、予備知識は必要ありません。
例題による演習を通じて、モデルベース開発に必要な三次元CADに関する基礎的なことを体験していただきます。
到達目標
例題演習による基礎的な知識修得を通じてモデルベース開発手法の全体像を知り、実践的なノウハウを修得していただくことを目的としています。
また例題演習は仮想空間でのシミュレーション技術を中心にしており、電気・制御での電気回路やPLCプログラムの作成実習などは含まれておりません。
質疑応答の時間を設けています。モデルベース開発に関する個別の質問や相談も受け付けます。
申込先および詳細について
近日中に発表いたします。
お待ちください。
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