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1年後10社。3年後1社。

創業した時、大学の先輩に言われた言葉が有ります。

大学の先輩の言葉

同時に100社創業した時、1年後に何社、残っていると思う?

それは景気の良し悪しに関係なく、統計的に得られた数字だそうです。
おおむね10社だそうです。

創業しても、1年以内に9割の会社は廃業し、1割の企業しか残らないのです。

続けて、その先輩が質問してきました。

1年を乗り切った約10社の企業。
創業から3年目を迎えられる企業は何社だと思う?

1社だそうです。

その先輩が、さらに補足してくれました。

3年目を迎えられたなら、その後は油断や経営的な事故が無ければ、創業から5年目までは事業を継続できる。
さらに5年目を迎えられたなら、創業から10年は大丈夫だよ。

10期目の決算日

2024年8月31日。
今日が終わると10期が終わります。
ちょうど創業から10年が経過しました。

明日から11期、11年目が始まります。

創業時から、先輩の言葉が頭にこびり付き、離れることはありませんでした。

創業から3年目を迎えるまで

まず1年。
事業を継続し、生き残る10社の中に入る事を目標にして来ました。

1年目の決算日を迎えられた時、売上高や利益などは度外視で安堵したものです。
決算も経常損益は数万円。

所得税は賦課されなかったものの、法人地方税は均等割額を納付しました。

次の目標は、創業から3年目まで事業を継続させることでした。

創業から3年間は法人のクレジットカードが作れませんでした。
入会審査の時、2期分の決算書が必要になります。

当社は個人事業から法人成した企業なので、法人成した時の確定申告書と法人の1年目の決算書を組合せて、審査してもらえるように、取引していた信用金庫を通じてお願いしました。

おかげさまで創業2年目から法人のクレジットカードを発行していただき、通信販売の支払いが楽になりました。

やはり成り行きで独立し、創業前に事業計画や中期事業計画を考えず法人成をしたため、3年目を迎えることはできましたが累積債務は増える一方でした。

4年目以降の取組み

先輩の言葉を思い出し、

この事業は、あと2年。
5年目までは迎えられる。

そう考えました。

次に累積債務の対策を考え、中期事業計画を立案しました。
次の3年間で、取組む事業、ムダな事業を選別し、利益を増やす取組みを箇条書きで抽出しました。

この中期事業計画に対し、単年度で取組むテーマを決めて取組む事にしました。

また累積債務の原因についても考えてみて、適切な作業原価で見積もっていないことに気が付きました。

創業から3年間。
この期間に提示した見積書の原価の適当さを後悔しました。

取引先に納品する時、熨斗(のし)を付けて納めていることに気が付いたからです。もし見積金額が適正だったなら、債務は増えなかったでしょう。

逆に言えば、値頃感や安値だったからこそ、仕事の引合いも多かったと思います。

4年目に見積金額を適正価格にして提示するようになってからは、引合件数は減ってきました。

最近では「見積金額が高い!」
と言われるようになりました。

こちらは原価の根拠も理解しています。
その言葉にを聴くと、

「この人は、原価の内訳を知らないから、こんなに言葉が出てくるのかもな。」

と、考えるようになりました。

この様な場合には妥協点を探して、仕様の調整や内容を減らすなどしています。

10年を終えて

期初に立てた目標売上高を達成する事が出来ました。
しかし仕入額の多さが足を引張り、営業損益となっています。

明日から11期目です。
昨日、預金通帳の記帳をしたところ、残高が少ないのにも関わらず、初めて「利息」という一行が印字されました。

経済の循環が大きくなっているように感じます。

最後まで目を通していただきありがとうございます。
この記事に出会った皆さんにも、良いことがありますように。


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