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生まれ変わったら鳥になりたいと息子が言ってます。

「おれは、生まれ変わったら、綺麗な花や木がたくさんあって、色んな鳥がいっぱい住んでるところの鳥になりたい。」

そう言ったのは9歳の少年、我が息子。寝どこにゴロンと横になって、せっかく出した冬布団を蹴りあげて唐突にそう話しだした。

両親が共働きで忙しなく1日が過ぎる我が家では、子どもらが眠りにつくまでのこの時間に母子で1番話をする。ここnoteでも度々、寝るまでのつかの間に交した会話を発端にしたエピソードを投稿してきた。

9歳の男の子の口から「生まれ変わったら」なんて言葉が出るなんて今世に絶望し、来世に希望を託してるのかなどとご心配おかけしたやも?!

以前に、たまたま私が電気ナマズを触る機会があり、大人の手のひらの長さ程度で、小さなほっそりしたナマズでも、そっと腹の下に手を入れ、思わず「わっ」と声が出るほどの電流を体験した。子どもらは怖がって触らずだった。

聞けば大きなナマズならワニ一頭をひっくり返すということで、面白半分に「お母さんは生まれ変わったら電気ナマズになって、いっぱいワニをひっくり返したい」などと話していたことに端を発する。決して末法思想ではないのでご安心を。ちなみに娘は「ミニブタ」に生まれ変わりたいそうだ。

末法思想では無いものの、何気なく言ったようだが、息子の切実な願いが込められているなと暗い部屋で思う。

朝起きて、学校に行き、授業が終われば学童へ行く。日が暮れる頃に帰宅し、やっとゆっくり出来るかとソファに横になるも母から矢継ぎ早に宿題はしたか?間違ったらやり直せ、さっさと食事をしろ、風呂に入れ、歯は磨いたか薬は飲んだかと急かされ、お目当てのYouTubeも落ち着いて見る間もない。外でサッカーの練習をする時間もなく、家の中でボールを蹴っては叱られる毎日。

時計に目をやればあっという間に就寝時間。またも母親に急き立てられ,寝床に入る。天井の照明を消して、彼の長くて短い1日が終わる。

「鳥になって仲間と共に自由に美しい世界を飛び回りたい。」

自然の少ない窮屈な都市で、時間に追われながら過ごす小学生の切実な願い。以前、友人達と連れ立って自転車で駆ける息子の背中に翼があるように感じたことがあったが、やっぱり息子は翼を持っているようだ。その翼を広げて自由にやりたい。そう心が言ってるんだと思う。

よっぽどの高給取りでない限り、今の日本の都市で家族が暮らしていくのには、両親が共に働いているというご家庭も多いと思う。働いてることだけによらず、何らかの家庭の事情で、大人と同じように家事や家族のケアをしている子も‎少なくないと聞く。

ベーシック・インカムなんていう考えもあるが、中程度の衣食住に対して保証されれば、もう少し大人達にも余裕ができるのかなと想像する。大人に時間と余裕ができれば、子どもの生活ももっと自由になるんじゃないかと思ったり。

ウェルビーイング、心身共に満たされた「よく居る」状態には最低限では足りない、中程度の暮らしの保証は必要だなと感じる今、この時。

あーベーシック・インカム実現されねーかなぁ。

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