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私が水戸ホーリーホックを応援するようになって 彰往から考来へ その3

この街のJリーグクラブと,地方国立大学 茨城大学連携協定との関わり

第3章 茨城大学水戸ホーリーホック応援ネットワークの発足から定着まで

7.水戸ホーリーホック-茨城大学連携協定締結 2013


 2013シーズン,いよいよ連携協定が締結され,その実働部隊であるホーリーネットの活動が開始した.我々のミッションとして掲げたものは主に5つ.1)大学とクラブの連携事業の遂行,2)学内における連携イベントの開催,3)学内における水戸ホーリーホックの情宣告知活動,4)茨城大学アナウンスステーションによる年間ボランティアの送迎補助(藤縄担当),5)ホームゲーム及び関東甲信越アウェーにおける断幕掲出等応援に参加である. 更には,不定期の大学サークルとクラブとのコラボ補助,葵会の受付補助など,学生ボランティア活動にも,可能な限り,関わっていくこととした.
 これに加え,私個人としては,前日設営隊に参加し,非日常空間の舞台作りの裏方にも身を置いた.この仕事,土曜開催の場合には,金曜日フレックスタイム出勤として,午前中だけスタジアムに出かけて設営のお手伝いなどをし,午後から大学に行ってゼミに出席,その後研究,などと言うこともあった.さて,2013年,連携事業の幕開けはオール茨城大学応援デー 5.19 vs. FC. 岐阜戦であった.初めての学内連携活動で,こちらとしても全く手探り状態であったが,案ずるより産むが易し,であろうか,とにかく選手,スタッフの頑張りのおかげで,4-1の勝利という結果を学生,教職員にプレゼントできたことが,この成功に大きく貢献したことに間違いない.この試合で先制パンチをねじ込んだ鈴木雄斗(現在ジュビロ)が,試合後にトラメガをもって挨拶をしてくれたのが素直に嬉しかったことを,今でも覚えている.因みに得点者は他にルーベン山村,橋本晃司,尾本敬というなつかしい選手たち.
この勝利によって,学内情宣活動に元気が出たことは間違いなかった.しかし所詮それは初心者による素人活動のため,手探り,手作り,間に合わせ状態であったことは否めない.それでも,この年の6月15日には,ケーズデンキスタジアムに1万人を超える観客が集うという,vs. ガンバ戦があったり,スタジアム改装運動の高まりなど,クラブやサポーターたちの活気に助けられて,ホーリーネットも何とかよちよちながら,歩きはじめることができた,という感覚であった.

8.2年目にして軌道に乗ったホーリーネット 2014


 活動2年目に入ると,ある程度ルーチン化できる活動については,仕事の手際も良くなってきた.情宣活動も呼吸が分かってきて,また,一般学生も,「あ,またやっている」という感じで,だんだんビラも受け取ってくれるようになってきた.それと共に,ビラを配る側の人員も少しずつ増えてきてくれた.
 斯くして第2回オール茨城大学応援デーには,初回を上回る大学の学生,教職員が駆けつけてくれ,本学チアリーディングクラブのチェリーズも大活躍をしてくれた.こうして大学の様々な人たちが少しずつ,水戸ホーリーホックを応援するという共通の目的のもと,スタジアムや大学内でネットワークを形作っていくのを体感することができたのである.その第2回イベントは5.18vs, 京都戦!立ち上がり早々に失点をするが,そこから怒濤の反撃を開始した水戸ホーリーホック.まあ,たたき込むのなんのって,終わってみれば5-1の大勝!茨城大学シートは大興奮に包まれた.得点者は,当時のストライカー,馬場賢治,三島康平*2,吉田眞紀人(現,愛媛)に,内田航平(現,徳島)だった.この敗戦により京都の監督が解任される,というおまけ付きの一番であった.
更に,当時は水戸市内に練習場があったこともあり,選手がビラ配りの応援に来てくれる,という,嬉しいヘルプ活動もあった.この年には,船谷圭介,中里崇宏という中心選手が,昼休みに駆けつけてくれ,さらにビラを配ったあとには,船さんのリクエストで,ホーリーネットの学生さんと一緒に,選手たちが学食で昼ご飯を食べる,というサプライズまであった.この辺り,選手とサポーターとの敷居の低さは,程度は少し違うものの,いまだに脈々と繋がっている気がする.

9.シンボル,大旗の作成


 応援ゲームの大勝の興奮もあり,「茨城大学も大旗を振って応援したいよね」という話が,現在ホーリーネット代表の百武さんからあり,お調子者の私は,後先も考えず,とにかくやる気だけをもって動き始めた.お金は?学内の有志に募金をお願いする,でもどうやって? チラシ配りなら皆でできそう.じゃあ,デザインは?どうせ大学としてやるなら,総合大学の強み,多彩な人材力を見せよう,ということで,教育学部美術の平面デザイン専攻,島田研究室にお願いしてみよう!じゃあ,私が直談判を!初対面ではあったが,いきなりアポを取って,ホーリーネットのお話をして,一方的なお願いを口にすると,・・・果たして,島田裕之教授から,「先生の熱いお気持ちは良〜くわかりました!お引き受け致しましょう」との快諾をいただいた.その時には,もう,「これで,学内にもう一つ網の目ができた」と感じたものである.更には,学内各所にポスターを掲示するのも,各部局事務にホーリーネットの教職員が直に申し込んで許可を取り,ホーリー専用の場所を確保することにも成功した.こういう経緯を経て,2014年10月4日,コンサドーレ札幌戦で大旗お披露目となる.この事は10月,デイホリに記事として紹介されることとなる.
 https://www.targma.jp/hollyhock/2014/10/21/post9188/?fbclid=IwAR3pH6zyHoqCUemWttA4tRAvukeSyTSjGKJrLzQCWtqaz9PD8aQTXfCwnbc

10.いよいよ秋の大イベント フットボールカフェ開催へ


 初代代表の高橋修教授が図書館長に就任したこともあり,大学の市民開放講座として,土曜アカデミーが図書館を使って開催されることとなり,この枠を使って,連携イベント秋の陣をしようではないか!ということになった.趣旨は,シーズンオフを迎えたクラブスタッフ,選手を迎え,サポーターを中心とした市民も,大学に来ていただいて,学内外の人たちに,普段は聴けないようなざっくばらんな話を大学の図書館でやってもらえれば,地元密着の,なかなか楽しい文化イベントになるではないか!という話.その気になったホーリーネット,クラブ営業とが本格タッグを組んで,開催の運びとなった.記念すべき第1回目は,第1部が,社長沼田邦雄氏の講演,そして,第2部のフリートークは吉田眞紀人,田向泰輝の両選手のサプライズ出演に,会場は大喜びであった.司会はもちろん,本学卒業生のスタジアムDJ寺田忍,彼以外にあり得ない.真面目な逸話あり,楽しい選手の裏話あり,時間があっという間に過ぎていった.
 このイベントは,毎回のようにデイホリの記事として取り上げていただき,私が定年となるまで,規模を拡大しながら続くことになるのであった.
 (呆れられてもまだつづく)

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