中国ECサイトJD.comの3Q決算

日経 中国・京東、7~9月は売上高11%増 物流網が強みに
JD.com IRサイト 

中国のECサイトJD.comは、売上高が+11%の2435億元、営業利益は3.4倍の87億元、純利益は前の期から黒字転換して60億元となった。
セグメント別では、ECサイトを運営するJD Retailが+7%の2119億元、ロジスティクスが+40%の358億元となった。
これまでの物流機能への投資が事業成長を支えた。アマゾンやアリババと同様に倉庫・基幹物流だけでなく航空機の運用認証を取得したり、消費者へのラストワンマイルのデリバリーも自社で行うことで、統合的な物流能力の構築を強化している。
また、JD Healthではヘルスケア企業と物流・販売・ユーザー情報管理の一元化を進めている。投資半期ではオムロンヘルスケアとパートナーシップを結んだ。
株価はロックダウン政策によって下落していたが、直近では回復している。

株価は下落トレンドだが、直近は復調(Google Finance)

中国は人口の減少やロックダウンが懸念されているが、アリババやJD.comはそのEC、金融、物流機能を組み合わせて東南アジア地域にも進出している。JD.comはベトナムのTiki、アリババはシンガポールのLazada、テンセントは同じくシンガポールのSeaに出資しており、その成長を支える。依然として中国国内の比率は大きいものの、ChinaとAseanは一体の市場として考えるべきかもしれない。

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