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薬局セクター決算分析(2024年通期)

薬局の各社考察

薬局業界は出店によって拡大し、その結果、食品系スーパーの売上を上回るようになっています。最近では、生鮮食品などを扱う薬局も増え、スーパーマーケットやコンビニエンスストアと競合する小売事業となっています。投資の観点から見ると、食品系スーパーと比較して薬局の利益率の高さが魅力です。時価総額で最大手のマツキヨココカラの営業利益率は7.4%であり、食品系スーパーでトップクラスのヤオコーの営業利益率は4.73%です。これは、食品ロスが発生しやすい食品スーパーに比べて、医薬品を扱う薬局の方が収益性が高いビジネスモデルであることを示しています。

ウエルシアとツルハは経営統合を見込んでいますが、売上は2兆円を超えるため、マツキヨココカラの倍になります。しかし、時価総額の単純な合計ではマツキヨココカラを下回ります。経営統合後の営業利益率は4.02%となり、これはマツキヨココカラの営業利益率を大きく下回り、さらにマツキヨココカラに営業利益で抜かれる可能性すらあります。これは、ウエルシアの営業利益率が業界最低水準であるためです。しかし、経営統合により合理化が進めば、マツキヨココカラに追いつく可能性もあるかもしれませんが、現時点ではマツキヨココカラに投資する方が良さそうです。

売上1兆円超の薬局の決算
売上1兆円未満の薬局の決算
食品系スーパー

営業利益率と時価総額、PER、PSRの関係をプロットしてみました。PSRには相関がありそうです。サンドラッグは営業利益率が5%を超え、配当利回りも3%を超えるため、魅力的です。さらに下位の薬局は業界再編期待を含めて投資チャンスがあります。
マツキヨココカラについては、営業利益率がダントツで高いため、他の薬局のPERより高い水準でも買われると思いますので、買っていいPERの水準です。

営業利益率 - PERの相関
営業利益率 - 時価総額の相関
営業利益率 - PSRの相関

#投資 #新NISA #株 #資産運用

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