見出し画像

自動車セクター決算分析(2024年3月期 第3四半期)

最新の2024年3月期 第3四半期の決算が出そろったため、比較分析しました。トヨタ自動車が決算発表によって、急上昇しましたが、円安メリットのある自動車セクターです。
事業規模で差がついており、中堅3社が並ぶ状態です。

トヨタ >> ホンダ > 日産 > スズキ = マツダ = スバル > 三菱

2024年3月期 第3四半期 決算
  1. トヨタ:営業利益の水準は、トヨタ >> (ホンダ + 日産 + ・・・)となるくらい他社を完全に引き離していて、営業利益率ダントツのトップ。販売台数としての最大事業は北米で、円安でどれくらいぼろ儲けしているかといえば、輸出分が含まれる国内事業で16%の利益をだしています。最近のグループ内の不正問題があるにしても自動車セクターではトヨタは強すぎです。

  2. ホンダ:過去最高の営業利益を更新。四輪事業の営業利益率が上向いてきたためですが、トヨタに比べると、物足りない水準です。前回の2024年3月期 第2四半期の決算では高水準だったアジア地域では利益率の低下が気がかりで、中国事業が懸念されます。

  3. 日産:経営トップのトラブルで大きな損失が出た時期からの復活の兆しが見えていましたが、営業利益は前回の2024年3月期 第2四半期の決算からは低下。まだ低い水準にありますが、この企業は電動車に力を入れています。アジアでの営業利益率が高いですが、中国事業の懸念があります。

  4. スズキ:販売台数としては、日産に追いつく勢いですが、コンパクトカー主体のため、収益については半分以下です。スズキの最大の魅力は、アジア事業(主にインド)です。ジムニー、スイフトというブランド商品もあります。成長が見込まれるインドでトップシェアであることは、投資対象と考えてもよさそうです。

  5. マツダ:営業利益率は日産と最低水準で並んでいます。利益率が高そうなラージ商品群技術の売れ行きによっては、さらに高い営業利益率を目指せそうです。高級車としてのブランド力を向上させているメーカーであるため、今後の成長に期待できます。

  6. スバル:営業利益率が10%回復。過去最高の営業利益率は2016年3月期の17.5%のため、まだ回復途上といったところで、トヨタの営業利益を超えるポテンシャルがあります。77%の売り上げを北米に偏っているところもリスクがあるかもしれません。

  7. 三菱自動車:最悪期を抜け出し、営業利益率はホンダを超える水準にあります。注力地域はアセアンですが、営業利益率は落ち続けているのが気がかりですが、中国事業を撤退し、中国リスクを気にすることがないのはメリットです。その代わりに北米事業が成長しており、最大の事業地域となり、営業利益の半分が北米に偏っています。PERは4倍台という低水準のため、割安で投資検討はしてもいい水準です。

保有銘柄

 一番割安な三菱自動車を保有しています。

#投資 #新NISA #株 #資産運用


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?