胃の中の青いガスが粘膜を溶かしている。 スローモーションで怒鳴り散らす。 ニコニコでピキピキ。笑顔なのか殺す顔なのか 自分でも見分けられない。 最初は袖に火の粉が飛んだだけだった。 今では家の中の全てが燃えている。 天井まで背伸びした炎が楽しそうに踊ってる。 ソファが真っ黒い煙を噴き出している。 それ、もっと燃えろ。俺も楽しい。 もう夜なので洗濯物をおろさなきゃ。 慌ててベランダへ出てみたがもう朝だった。 黄色い帽子の小学生が小石を蹴った。 皿を洗おう。 シンクが汚いと同居人
深夜0時。 街灯の暗がりの向こうで何かが崩れる音がした。その音は一瞬にして暗闇中に溶け込み、遠くからバイクのエンジン音が聞こえた。 俺は布団の中で丸くなり、眠りにつくところだった。半分夢に浸かっていて、体からはあたたかい蒸気がゆっくりと吹き出していた。しかし、鋭い物音で膨張した眠気は破裂した。 その日は一睡もできなかった。 車窓を叩きつけてすれ違う新幹線の機械的で暴力的なスピードで時間は過ぎていった。 朝になり、夜になった。今度は待ち伏せてやろうとバッティングセンターから盗