豊哲のアニメ銀行記 〜奇跡のはじまり〜
皆様、晩秋の日々がやってきました。
土佐藩俳句百姓豊哲です。
今回は十月に入り、新作アニメが放送されます。
今回はアニメ『甘神さんちの縁結び』第一話を観て、思い付いた俳句並びに〆の俳句を紹介していきます。
(参考文献)
まずは知らない季語もあるため、参考文献を紹介していきます。
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『俳句歳時記 第五版 春』
(角川ソフィア文庫、角川書店編)
(思い付いた俳句)
組紐を解ひて合掌春ともし
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この一句の季語は『春ともし』で『春灯(しゅんとう)』の傍題で、『俳句歳時記 春』(65ページ)には・・・
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・春の灯火は独特の華やぎを感じさせる。
・ことに朧夜の灯りはうるんでいるようである。
と記されています。
組紐を右手に巻ひて春ともし
花時や千本鳥居スケッチす
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この一句の季語は『花時』(『俳句歳時記 春』の30ページ)で、
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・桜の咲くころをいう。
と記されています。
ちなみに『花時』の傍題には「花のころ」という言葉があります。
紺色のキャリーバッグを引く日永
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この一句の季語は『日永』で、『俳句歳時記 春』(29ページ)からの解説では・・・
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・春分を過ぎると夜よりも昼の時間が長くなり始める。
・日中ゆとりもでき、気持ちものびやかになる。
と記されています。
紺色のキャリーバッグや花のころ
赤本を開き神社へ花のころ
巫(かんなぎ)が塩まく廊下花のころ
ほわほわな夜重姉の声春の鳥
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甘神神社の長女、夜重さんを演じるのが上坂すみれさんとは驚きでした。
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(略して:ロシデレ)では孤高のヒロインであるアーリャさんそして『キン肉マン』ではミートくんで少年役をやるなどいろいろ驚かせてくれました。
夜重さんの声を聴くと『ロシデレ』のマーシャさんをイメージしてしまいます。
甘神神社のマーシャさんと個人的に勝手に呼んでもいいのかと思っています。
『ロシデレ』と『甘神さんちの縁結び』とのコラボがあれば上坂すみれさんが演じる夜重さんと藤井ゆきよさんが演じるマーシャとのやりとりを聴きたいです✨
文机に電気スタンド春の夜
畳には紅き組紐春の夜
佐保姫や合掌したる三姉妹
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この一句の季語は『佐保姫(さおひめ)』で『俳句歳時記 春』(45ページ)では・・・
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・奈良の平城京の東にある佐保山を神格化した女神のこと。
・春の造化をつかさどる神とされ、秋の竜田姫と対をなす。
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※ここに注目!!
・天地の色を織りなし、柳を青く染め、霞の衣を着るなど、和歌の時代から多く詠まれてきた。
と、このように記されています。
京都の神社を舞台にした作品なら、佐保姫という季語を使うことは相応しいと思い、作句しました。
夜桜や母の形見の組紐を
星粒を浴びる人々花のころ
額にはロウソク二本花篝
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ブチキレした夕奈が藁人形を握っている場面を一句にしました。
この一句の季語は『花篝(はなかがり)』で『俳句歳時記 春』(85ページ)には・・・
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・夜桜の風情を引き立てるために焚く篝火のこと。
・京都円山公園の花篝は特に名高い。
と記されています。
私の推しである天花寺さやか先生の和風ファンタジー小説『京都府警あやかし課の事件簿』の第五巻では円山公園が舞台となったり、『劇場版名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』でも季語である花篝が出てきました。
ぜひ『京都府警あやかし課の事件簿』を読んだり、『劇場版名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』をご覧になってみてください🙇
燕の巣瓜生の頬は土まみれ
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この一句の季語は『燕の巣』で春の季語です。
夜桜や瓜生の頬は土まみれ
巫(かんなぎ)の次女はツンデレ花篝
(豊哲の〆の俳句)
筆ペンで書いた〆の俳句は甘神神社に仕える巫女の三姉妹にちなんで三句とさせていただきます。
〆の俳句三句のノートに添えられている本は京都出身の俳人、井上弘美先生が著作した『季語になった京都千年の歳事』(角川書店)です。
京都のことをもっと知りたいと思うならこの本をオススメします。
それではここで失礼致します🙇
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