OverBet Strategy(BTN vs BB)
OverBetとは?
OverBetとはPotより大きいサイズのBetのことを指す。この記事内ではFlopのOverBetはすべて125%である。
本記事の概要
本記事は、OverBetを用いるフロップの特徴をざっくりとまとめたのちに、各フロップにて、OverBetを用いた際のターン戦略についてまとめる。
本記事の目標は読者が「FlopでOverBetを自信を持って使えるようになる」
ことである。
OverBetを用いるフロップとは?
ここの部分に筆者が特段興味がないため、あまり詳細な説明は控えるが、OverBetを用いるFlopの特徴は基本的に
ブロードウェイカードが2枚落ちている
ボードにペアがない
ストレートが完成しない
モノトーンではない
ボードである。
この条件でFilterをかけると、OverBetの頻度は18.6%となる。(下図)
J9ハイボード、T9ハイボード、T8ハイボードなどのボードにおいても例外的にOver Bet戦略が組み込まれるので、押さえておきたい。
Turn戦略
次に、具体的なフロップにおけるターンCB戦略について解説する。
①A♥K♦6♦
一般的によく知られているAKハイボードのターン戦略についてまとめる。フロップについては多くの方がご存じの通りOverBet or Checkの戦略をとる。
ここからターンのCB戦略についてまとめる。
まず手始めに、OOP及び、OOPチェック時のIPの集合分析を見る。
OOPはフラッシュコンプリートの際とK、9、Aが落ちた際に小さいサイズでのドンクベット戦略を採用していることが分かる。
IPの戦略についてはここで特に触れないが、集合分析は載せておく。
1⃣ターンカードがラグ(♦以外の2~6)の場合
このボードのターンカードでいう”ラグ”とは、♦以外の2~6のすべてのカードのことを指す。
この場合は、IPは引き続きナッツアドバンテージを生かして、OverBetを継続する。AJがバリューの下限になることに注意したい。
2⃣ターンカードが7~9の場合
この場合、均衡上ベットサイズが75%と125%の2サイズに分岐する。
ラグの場合と比較して、ベットサイズが下がる原因はAQやAJのようなAの強キッカーのEQがターンカードによって下がるからである。
実際は均衡上9などのカードが落ちた場合低頻度のドンクベットが発生しているが、人間はこのドンクベットはしてこない。それ故、AQやAJのEQはさらに低くなっている。そのため、ベットサイズは75%のほうに寄せるほうが好ましいと考えている。
3⃣ターンカードがブロードウェイの場合
ターンカードがブロードウェイカードの場合、ナッツのストレートがお互いのレンジに存在し、ナッツのコンボは大きく差がなく、準ナッツ級のハンド郡(赤丸部分)において、最も差が生まれる。
それ故、ラグが落ちた場合よりもOverBetをするインセンティブが低く、75%のベットが主に用いられる。
4⃣ターンカードでフラッシュが完成した場合
この場合OOPにレンジアドバンテージがあるため、OOPは広くドンクベットを打つ必要がある。
しかし、BBに座っている多くのプレーヤーはドンクベットをしてこないため、EQグラフはナッツ級、レンジ全体共にボコボコに負けている。
IP側がタダでフリーカードを見れる時点ですでに得をしているので、簡易的にはレンジチェックでも問題ないはずである。
ベットレンジを構築する場合は、GTO+やPioSolver等で計算する必要があるので、それについては各個人で厳密な戦略を計算していただければと思う。
5⃣ターンカードがペアの場合
ターンカードが6の場合には、OOPのレンジに6がそこまで多くないため、ラグと同様の扱いをした。
ターンカードがAやKの場合は異なる。
ターンカードがKの場合
ターンカードがKの場合は、KのトリップスのコンボがOOPに多いことにより、レンジアドバンテージがOOPに移行する。それゆえ、安いドンクベットが本来多用される。
しかし、多くのプレーヤーはドンク頻度を持たない。それゆえレンジがそのまま保存される。
レンジの上位10%程度においてのみ、IPがEQで優位である。
それゆえ、相手がレンジチェックの選択をしている場合、こちら側は10-15%程度の低頻度でOverbetをするのが良さそうである。(IPではあるが一定数トラップレンジを残すことは必要なので、ベットしてよいバリューコンボは5-6%程度になるのが妥当と思われるため、ブラフバリュー比がおよそ1:1として10-15%程度に収まるのが妥当であると考えている。)
厳密な戦略はソルバー等を用いてノードロックをし、計算する必要があるので各個人で計算していただけたら良いと思う。
ターンカードがAの場合
見てお分かりいただけるように、レンジの上位20%はIPのほうにアドバンテージがあり、レンジ全体としてはOOPのほうがEQが高いという状態になっている。OOP側は約半分がAのトリップス以上のハンドとなっている。
この場合はOOPにドンクベットは発生するものの、ドンク頻度が小さいため、wizardの示す戦略をそのまま用いてもそこまで問題ないと思われる。
実際、EQグラフもほとんど変わらない。
戦略としては、175%と75%の2サイズのベットを用いている。
175%のサイズの主要なバリューハンドはKKと66、75%のサイズの主要ハンドはAK、AQ、AJなどのハンドである。
バリューターゲットであるAのトリップスをブロックしていないハンドで175%を主要サイズとして用い、バリューターゲットの多少薄いAKやAQ、AJ等のハンドで75%のベットをしている。非常に合理的である。
①A♥K♦6♦まとめ
ターンカード毎の戦略は
ラグ → Overbet or Check
ミドルカード(7~9) → 75% or Check
ブロードウェイ →75% or Check
フラッシュ完成 → レンジチェック(簡易的には)
K →レンジチェック(簡易的には)
A →Overbet or 75% or Check
と簡略化できる。
②K♠J♥7♦
次にKハイボードでOverBetを用いた場合の、ターン戦略についてまとめる。
まず、ざっと集合分析を観察する。
OOP側にドンクが発生するカードは主にKとJで、他のカードではあまり発生しないことがわかる。それゆえKとJは人間と大きく乖離しそうなので後回しにし、簡単なカードから簡略化していく。
1⃣ターンカードがラグの場合
ラグとは、2~6のカードのことである。
これらのカードが落ちた際には、BTN側に引き続き強いナッツアドバンテージが残る。
それ故、125% or Checkで戦略構築するとよい。
2⃣ターンカードで8および9が落ちた場合(好形のストレートドローが完成する場合)
ターンで8が落ちた場合は、T9(ダブルベリー)が、ターンで9が落ちた場合はQT(OESD)とT8sがそれぞれ完成する。8枚アウツがあるドローなのでOOP側にもそれなりに完成ハンドがある状態になる。
この場合、IPはEQが80%前後のハンド群においてわずかに優位性がある。それゆえ、そのレンジを生かした75%のサイズがよく用いられる。
3⃣ターンカードがTの場合(愚形のドローハンドのみが完成した場合)
OOP側はフロップのCBによって、GSSDをFoldさせられているため、ストレートのコンボ数に明確に差が生まれる。
それゆえ、ナッツアドバンテージが継続してIPにある状態となる。
それゆえ、用いるサイズとしては75% or 125%の二つ。どちらを用いるかはだいたいのハンドで自由だが、75%のバリューの下限がKQ、125%のバリューの下限がAAであることに注意してプレーするとよい。
くれぐれもKQやAKで125%のCBをしないように。
4⃣ターンカードがAの場合(オーバーカードかつ好形ドロー完成)
ターンカードがAの場合のEQグラフ及びEQBは以下のようである。
EQグラフからわかる通り、ナッツ(ストレート)のレンジ内割合は、OOPのほうが高いことが分かる。それ故、オーバーベットを用いる戦略はレンジ全体の戦略としては好ましくない。
また、EQが60-90%のGood Hand(JJ-AT)の割合は、IPがかなり多い。
IP側はこれらのGood Handを用いて、OOPの弱いマージナル郡を責めるような戦略をとる。
Wizardの戦略としては、33%、50%、75% の3サイズ混合になっているが、3サイズの使い分けは人間には難しいので、50%のワンサイズ戦略でバランスを取ることをお勧めする。
5⃣ターンカードがQの場合
ターンカードがQの場合、IPとOOPのレンジが高EQ帯にてほぼ同等のレンジとなる。
OOPがこの状況で正しくドンクできることは稀であるため、このEQグラフのままIPのアクションになる。
50%以上のEQ帯のハンド群でほぼ差がないので、これをもとにベット戦略を組むと、それぞれおおよそ10%の頻度で33%、50%、75%のサイズの混合戦略となる可能性が高いと見積もっている。
OOPにそれなりにナッツ級のハンドが存在するため、OverBetを使うことは控えるように気を付けたい。
これに関しても各個人でSolver等と用いて厳密な計算はしていただきたい。
6⃣ターンカードがK or Jの時
この時、相手がレンジチェックをするという前提であれば、EQグラフはそれぞれ以下のようになる。
ターンカードがKの場合については、非常に単純で、EQが90%以上のハンド群においてのみIPが有利な状態となる。それゆえ、125% or Checkの単一サイズ戦略でよいと考えられる。バリューハンドのレンジに占める割合が15%程度となるので、バリューハンドを一定数トラップに回す必要があるので、ベットできるバリューコンボはレンジの5〜10%と予想される。
おおよそレンジの15%-20%程度をオーバーベットする戦略が厳密な搾取解として予想される。
ターンカードがJの場合は、EQ90-100以外すべてOOPに優位性がある。
そのため、簡易的にはレンジチェックでよい。
7⃣ターンカードが7の場合
この場合は、2⃣の場合と同様にEQが70-90%のGood Handsを生かした戦略を取るため、ベットサイズは75%が用いられる。
相手のプレーヤーがペアを1回はコールするなどのリークがある場合は、その限りではないので、注意する必要がある。
また、自レンジの7xのハンドをフロップのオーバーベット戦略に組み込まないとターンでアドバンテージを継続できないので、フロップでオーバーベットにバックドアのある弱い7xの一部をオーバーベットに回すことに注意しましょう。
②K♠J♥7♦ まとめ
ターンカード毎の戦略は
ラグ → Overbet or Check
8,9 → 75% or Check
T →125% or 75% or Check
A →50% or Check
Q →75% or Check
K →125% or Check
J →レンジチェック
7 →75% or Check
と簡略化できる。
まとめてみて気づいたが、簡略化するつもりが全然簡単ではなかった。
③J♠T♥3♠
次は上二つとはかなり異なるJTハイボードのターン戦略について簡略化する。
1⃣ターンカードがラグの場合(2,3,4,5,6)
この場合は、上二つと同様継続してOverBetを用いて相手のレンジをいじめる。特にこれ以上特筆すべきこともない。
バリューの下限はAJ。
2⃣ターンカード7,8,9の場合
この場合は、IP、OOPはお互いに良型のドローハンドが完成する。(ナッツのコンボ数だけだと、OOPのほうが多い)
しかし依然として、EQ70-90%のGood Hand群においてIP側に大きく優位性がある。
この優位性を生かして、IPは75%のサイズのベットを多用する。
3⃣ターンカードがAの場合
ターンカードがAの場合、KQのドローがお互いに完成する。
こちらと比較してcaller側のほうがKQの割合が高いため、OOP側のドンク頻度が発生する。
OOPがドンク頻度を持たない場合、上のEQグラフが保存され、ハンドの分配は以下のようになる。
まず、EQ90-100%のハンド郡において、OOPが圧倒的な優位性を気づいているため、OverBetを用いるインセンティブはない。
しかし80-90%、70%-80%のEQを持つバリューハンドが一定数存在するためレンジチェックも適切ではないと思われる。
(チェックするとOOPのキャッチャー群のEQを実現させてしまうため、十分にExploitできていない)
バリューハンド群がレンジの20%を占めるためセット及びツーペアが一部トラップするのも除いておよそレンジの15%がバリューベットを打つハンド群となる。
そのため、レンジの30%程度で75%サイズのベットをするのが合理的であると考えられる。
4⃣ターンカードがK,Qの場合
この場合は先ほどとかなり異なる。
Qの場合はナッツを形成するAKがBB側のレンジになく、Kの場合もナッツを形成するAQはBB側のレンジにほとんど残っていない。
それ故、ターンカードがK,Qの場合はIPに強くナッツアドバンテージが発生する。
したがってIP側の戦略は125% or Checkのポラーな戦略が好まれる。
(ターンがQの場合は175%ベットが多用されますが、難易度が高いと判断したため、125%で良いと判断しました。なお、125%のベットを使っても多くのハンドでEVロスは小さいです。)
5⃣ターンカードがJおよびTの場合
ターンカードがペアになった場合は、トリップスのコンボがOOPのほうが多いため、高頻度でのドンクベットが発生する。
しかし、多くのプレーヤーはドンクベットを高頻度に行うことができていない。この場合のEQグラフを以下に貼る。
見ての通り、非常にOOPに有利なEQグラフになっている。
したがって、IPの戦略はレンジチェックで簡略化するとよい。
ターンカードがTの場合においてもEQグラフを貼っておく。
6⃣ターンカードでフラッシュが完成する場合
ターンの集合分析からわかる通り、ターンでフラッシュが完成するカードが落ちた場合においては、OOPに中程度の頻度での安いドンクベットが発生する。
見ての通り、レンジ全体でIPが不利な状況になっていることがわかる。
したがって、この場合においてもレンジチェックで簡略化しても問題ないと考えられる。
③J♠T♥3♠まとめ
ターンカードが
ラグ→125% or Check
7,8,9→75% or Check
A→ Check
K,Q→125% or Check
J,T→ Check
フラッシュ完成→Check
となる。
このボードは特にターンのドンクベットの消失によるExploitabilityが高いことが伺える。
④T♠8♠3♥
次に、例外的にOverBetを使用するボードであるT8ハイボードについて、ターンの戦略をまとめる。
1⃣ターンカードがラグの場合
ここでいうラグとは、オフスートのストレートドローが完成しないローカード、すなわち、2,3,4,5,6のことを指す。
ここまでの記事を読んだ人はお察しの通り、継続してナッツアドバンテージをIPが有するため、OverBetを継続する。
2⃣ターンカードが7,9の場合
ここについてももうそろそろお察しだと思うが、ストレートのレンジ内割合がOOPのほうが高く、IP側はEQが70-90%程度のハンド郡で相手のレンジを責めることになる。それ故、75%のサイズが好まれる。
3⃣ターンカードがJ,Qの場合
JやQが落ちた場合は①互いのレンジ内の良型及び愚形のストレートドローが完成する②フロップでブラフしていたQx、Jxのコンボが一方的にIPに多くなる。
基本的には①の影響でナッツ級ハンドの優位性は弱まったが、②の影響でIP側にGood EQを持つハンドが増えたという状況であり、レンジ全体の戦略としては50%が主要サイズとなる。
ナッツアドバンテージが微弱にはあるため、125%のベットも使えなくはないが、ハンドをかなり選ぶ必要があり採用するのは難しい。それ故50%もしくは75%のサイズで戦略を丸めてしまったほうが扱いやすいと感じる。
4⃣ターンカードがKおよびAの場合
ターンでAおよびKが落ちた場合には、IPが一方的にたくさんのKxを持っている。
EQ70-80%のハンドの優位性を生かした戦略を構築するため、75%のベットサイズが主に用いられる。
5⃣ターンカードがフラッシュ完成の場合
この場合は上でも述べたように、OOP側に中頻度のドンクベットが発生する。
しかし、人間は正しくドンクベットできないので、IP側がかなり不利な状態になる。簡易的にはレンジチェックでよいと考えている。
6️⃣ターンカードがT,8の場合
お察しの通り、レンジチェックである。
④T♠8♠3♥まとめ
ターンカードごとの戦略は
ラグ→125% or check
7,9→75% or check
J,Q→(50%,75%) or check
K,A→75% or check
T,8→check
フラッシュ完成→check
となる。
まとめ
フロップでOverBetを用いるボードは
ブロードウェイカードが2枚落ちている
ボードにペアがない
ストレートが完成しない
モノトーンではない
ボードである。
以下ターンの戦略の傾向をまとめる
ターンでトップカードおよびミドルカードがペアになった場合は、Aハイボードを除いてレンジチェックで簡易化する
ターンがラグの場合は、ターンにおいてもナッツ級ハンドにおいてIPの優位性が継続されるため、すべてのボードにおいてOverBetが用いられる
ターンで好形のストレートドローが完成するカードの場合、ナッツ級のハンドで拮抗し、準ナッツ級のハンド(オーバーペア及びセット)で優位性が生まれるため、75%のベットサイズが好んで用いられる
ターンでオーバーカードが落ちた場合、ナッツ級のハンドで拮抗し、準ナッツ級のハンド(トップペア)に優位性が生まれるため、75%のベットサイズが好んで用いられる
ターンでフラッシュドローが完成した場合、OOPがナッツ級、レンジ全体で共に有利になる。そのためレンジチェックで簡易化する
確認問題
BTN vs BB の2ベットポットにおいて、フロップ125%のCBを選択した後のターン戦略について正しいレンジ戦略を考えよ。記事内でまとめていないボードについても出題しているが、基本的に記事内で説明した内容を正しく運用できていれば自ずと戦略を導き出せるはずである。
(1) A♥T♦5♥ K♠
(2) Q♥J♦6♠ T♦
(3) A♦K♦2♥ 7♦
(4) K♦Q♠8♠ Q♣
(5) J♦T♥4♦ 2♣
(6) K♠T♦2♥ J♥
(7) A♦Q♥5♥ 9♠
解答
(1) 75% or Check (125%も可)
解説:Aハイボードでブロードウェイの3枚目が落ちた場合、①の3⃣と同様に、75% or Checkの戦略が好まれる。フロップのOverBetにOOPのQJは一部Foldさせられているため、ストレートのコンボ数にもある程度差があり、ナッツアドバンテージを用いて戦うような戦略(125% or Check)も取れる。
(2)125% or Check(75%も可)
解説:ターン時点でQJTボードとなり、ナッツのAKやストレートのK9が一方的にIPに多い。ナッツアドバンテージを生かした戦略が好まれる。EQが70-90%のハンド群においてもIPが有利なため、75%のサイズも併用される。
(3)Check
解説:フラドロが完成する色が落ちた場合は、フラッシュのコンボ数の多いOOP側がレンジ全体で有利になる。ドンクベットをせずにレンジチェックしてくれる場合は甘んじてレンジチェックしましょう。
(4)Check
解説:ターンでミドルカードがペアになった場合は、トリップスのアドバンテージを生かしてOOPがレンジ全体でドンクベットする。
OOPがチェックしてくれた場合は甘んじてレンジチェックしましょう。
(5)125% or Check
解説:ターンがラグの場合は、一方的にIP側が持ちうるセットやオーバーペアによるナッツアドバンテージが継続される。したがって、継続して125% or Check戦略を取る。
(6)125% or Check
解説:ターンカードでAQおよびQ9が完成した形。AQは多くはPFで3ベットしており、Q9の多くがフロップでFoldしている。それ故、ストレートのコンボ数に明確に差があり、IP側はナッツアドバンテージを生かして125%のベットを用いる。
(7)75% or Check(125%も可)
解説:フロップAKハイボードでブロードウェイカードが2枚でオーバーベットを用いた場合において、ミドルカードが落ちた際には75%のベットを多用していた。(①の2⃣)同様に75%のベットは好んで用いられる。
ターンにおいても大きくナッツアドバンテージが変わっていないので125%のサイズを用いることもできる。
あとがき
今回はフロップでオーバーベットを用いた際のターン戦略について解説した。
記事の中でも述べている通り、ターンにおいてOOP側のミスを誘えるため、フロップのオーバーベット戦略は非常に効果的な戦略であると筆者は感じている。
この記事の内容を網羅すれば、レンジ全体の戦略について、80点ぐらいの戦略を自ら構築できるようになると信じている。
フロップやターンのハンド選定については、本記事では微塵も述べていないのでそれについては、GTOwizardのトレーナー機能等を用いて実践を積み重ねて体得するしていただくことをおすすめする。
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