暗殺者とファン 27話
俺たちの目の前を走るスタッフさんを乗せた車が爆発した
その爆発による衝撃と破片が飛んでくる
遠 : きゃー!
桐 : さくら!
俺は身を挺してさくらに体をかぶせる
結構の量があったのか衝撃か乗っている車が後ろに倒れてしまった
桐 : んっ!んっ!パリン
逆さの状態から窓ガラスを破り外に出る
桐 : ...
目の前に広がっている景色は地獄のようだった
車は粉々に破損し車のあったであろう場所は火で埋め尽くされていた
桐 : そんな...
その火の中には人であろう影もあった
遠 : んっー
桐 : ...あっ今皆さん出すので落ち着いてください!
車にそう声をかけて一人一人ゆっくりと出していく
椿 : ...
また託途と繋がる
託 : ...よくやった。次、よろしくね...
ツー、ツー、ツー
私は一つのスナイパーの準備をする
遠 : そんな...
さくらはその場に跪く
他のメンバーには泣いている人、慰める人がいた
幸いにも一番後ろの車までは少し離れていたようで大きな事故にはならなかったようだ
俺たちが乗っていた車も横転したとはいえ大きな怪我には繋がらなかった
女1 : ねぇあれやばくない?
女2 : なんか爆発があったらしいね
男1 : あれ?あれ乃木坂じゃね?
男2 : ほんとだ。乃木坂が事故に巻き込まれたってことか?!
流石に大きなことがあった以上街の人々も集まってくる
桐 : 皆さんはもう一つの車に乗って事務所に戻ってください!
田 : わかりました!行くよさくちゃん!
遠 : え...でも...
桐 : これは俺のせいでもあるんだ。事情聴取とかはやっとくから先に帰っていてくれ
遠 : ...うん。わかった
さくらは田村さんに手を引かれ少し離れた後ろの車に走って行った
椿 : ...
椿 : ...補足...
俺は甘かった
俺はスタッフでもなんでもないのに事故の方ばかり見ていた
これはさくらを狙っているということを忘れて
椿 : ...死ね
カチッ
バキュン
遠 : えっ...
桐 : はっ...まさか!
車に乗り込もうと思ったら途端、あの浅草のときと同じ音が聞こえた
遠 : はっ!
音のした方を向くとその先から一つの弾が飛んできていた
遠 : あっ...
田 : さく危ない!
止まっていたさくらに田村が飛びかかりさくらは弾を逃れた
桐 : ...さくら!
俺がさくらに駆け寄るとそのには血を流した田村さんが倒れていた
遠 : 真佑ちゃん!真佑ちゃん!
桐 : 嘘だろ...
椿 : ...
ピッ
託 : ...外したね
椿 : ...邪魔者が入ったので
託 : まぁいいさ。周りからどんどんやっていけばね
椿 : ...
託 : あと一つボスから連絡
椿 : ...なんですか
託 : ...もう終わりにしろってさ
椿 : っ!...はい
ツー、ツー、ツー
続く
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