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ツンデレ幼馴染生徒会長






皆んなは幼馴染がいるか

そんな俺には年上の幼馴染がいるのだ




皆んなは生徒会をやったことがあるか

そんな俺は現在生徒会なのだ






皆んなは生徒会長であり幼馴染がいるか

そんな俺は生徒会長であり幼馴染がいるのだ






いつも通りのつまらない授業を終え

生徒会室に向かう




〇  :  どうも〜...ってはやっ

?  :  待ってたよ〇〇!



この人は森田ひかる

俺の一つ上で幼馴染で生徒会長である



森  :  〇〇〜



椅子を立ちトコトコと寄ってくる



〇  :  ...なんですか

森  :  あー!また敬語使ってるー!ポコッ

〇  :  いてっ



左の二の腕を軽く殴られる



森  :  ぶぅー...

〇  :  ぶぅーって言われても...笑



口を尖らせて不貞腐れた態度を取る




〇  :  じゃさっさと仕事終わらせて帰りますよ〜

森  :  むぅ〜



ほっぺを膨らましたまま椅子に座る



森  :  んで?副会長くん。今日はなにをするんだっけ?

〇  :  忘れたんですか〜?この前とったアンケートの集計をやるんですよ



思い出したかのように顔が青ざめていく



森  :  あ〜も〜やだ〜!

〇  :  駄々捏ねないでくださいよ



森  :  やだ!やりたくない〜!

〇  :  元はといえば会長が始めたことですよ?

森  :  そうだっけ?

〇  :  そうですよ。なんか学校を良くするために〜とか言って




森  :  てへっ

〇  :  てへっ、じゃないですよ




そんな会話をしつつ

山積みになったプリントを

一枚一枚目を通していく



〇  :  ...

森  :  ...



集中して手を進めていき沈黙が続く



〇  :  あっ



手に持ったプリントが森田先輩の椅子の下に落ちてしまった



〇  :  よいしょっと...



椅子を引き頭を下げてプリントに手を伸ばした時

隣の席に座る森田先輩が倒れた俺の体に体を乗せたきた



森  :  ふぅー

〇  :  いやふぅーじゃなくてですね



森  :  なに?

〇  :  体起こせないんで退いてください

森  :  やだ




〇  :  ...退いてください

森  :  やだ



自分の背中に先輩の上半身がある形

何度言っても退いてくれない



森  :  よいしょっと



倒れている俺の上半身に腕を回し

コアラみたいに抱きつく



〇  :  ...

森  :  えへへ〜〇〇〜



呑気な声を出しながらほっぺを擦り付ける



〇  :  ...早く退いてください会長

森  :  むぅー会長って呼ぶな!怒



怒った先輩は背中の肉をつねる



〇  :  痛い痛い!

森  :  むぅ〜



顔を見ていなくても

背中越しで頬を膨らましていることがわかる



森  :  ...〇〇はさ

〇  :  なんですか?



森  :  私のこと...嫌いなの?



〇  :  え?

森  :  ...私のこと...嫌いになっちゃった...?



さっきまでと口調が変わり

泣きそうになっているのがわかる



抱きつく力が弱くなったので

隙を見て体を起こす



森  :  ...グスッ...泣

〇  :  ど、どうしたんですか?汗




森  :  ...なんで...なんでひかるって...呼んでくれないの...?グスッ...泣

〇  :  ...




森  :  ...グスッグスッ...泣

〇  :  ...




静寂という暴力が

俺の心を痛める




森  :  ...グスッグスッ...泣

〇  :  ...先輩



森  :  ...なに

〇  :  俺は先輩のこと...嫌いじゃないですよ



森  :  ...ふんっ



拗ねてしまって顔を背けてしまった



〇  :  ...好きです

森  :  えぇ!!



突然の告白にびっくりしたのか

背けていた顔をこちらに向けて

閉じない口を手で隠している



森  :  い、今更そんなこと言ったって、許さないのだ!///

〇  :  のだ?笑



一度も見せたことない言葉遣いに照れて顔を隠してしまう



森  :  〜〜///

〇  :  顔見してくださいよ笑



森  :  い、嫌なのだ!///

〇  :  また出てますよ笑



照れるひかるを揶揄い続ける〇〇



〇  :  あはは笑

森  :  きぃー怒



怒った先輩は俺に飛びついてきた



〇  :  うおっ

森  :  ...




〇  :  せ、先輩?

森  :  ...私も好きなのだ...

〇  :  えぇ!



さっきの先輩に負けず劣らずの声量が出る



森  :  ...///

〇  :  ほ、ほんとですか?///

森  :  ...コクッ



自分の胸に顔を埋めて顔を縦に揺らす



森  :  ...良い加減名前を呼ぶのだ///



服に声が吸われて細い声で喋る



〇  :  ...じゃあ...付き合ってください

森  :  ...えぇ!!



なぜかワンテンポ遅れてのリアクション

今日一の声量が耳を通る



〇  :  うるさっ笑

森  :  ななな、なにいってんの!///



どれだけ照れても抱きつくのはやめない先輩



〇  :  付き合ってくれたら...名前で呼んであげますよ笑///

森  :  ...生意気な副会長なのだ



〇  :  あはは笑

森  :  ...いいのだ



〇  :  ...え?

ひ  :  ...付き合ってあげるのだ///



〇  :  ...よっしゃ



返事をして照れて顔を埋めて悶絶する先輩をよそに

背の差を活かして喜びを露わにする



ひ  :  ...///

〇  :  ひかる?笑



名前呼びに照れてより強く抱きつくひかる



ひ  :  ...なんでため口なのだ

〇  :  うるさいですよ笑



今までずっと抱きしめられているだけだったが

先輩が胸にグッと埋まるぐらい強く抱きしめた



ひ  :  んぅーんー!

〇  :  好きですよ。ひかる先輩



腕のなかでモゴモゴと暴れていたひかるも

その一言で照れて静かになった



ひ  :  んーんー!///

〇  :  じゃさっさと仕事終わらせて帰ろひかる?



そっとゆっくり体を離すとゆでだこぐらい顔が赤くなっていた

ひかるをよそに席に座って仕事を再開する



〇  :  よいしょっと

ひ  :  ...///




ひ  :  ...ばかなのだ...うちの彼氏///






fin

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