暗殺者とファン 17話
桐 : ...初めまして遠藤さん。よろしくお願いします
遠 : よろしくお願いします
爺 : では今回はこのような形でいいでしょうか
社 : はい。遠藤は?
遠 : 私も大丈夫です
爺 : では今回はこのような形でよろしくお願いします
社 : こちらこそよろしくお願いします
爺 : では今日から榊をつけますので
社 : わかりました
社 : 榊さん
桐 : はい
社 : 遠藤になにかあったら...わかってますね
桐 : ...はい
爺さんと社長はいなくなり遠藤さんと二人
遠 : ...
桐 : 遠藤さん
遠 : ...なんですか
桐 : なんで知らないふりしたんですか
遠 : ...榊さんが頼んだんじゃないですか
桐 : それはそうですけど...
遠 : それにもう榊さんに会えなくなるは悲しいし...ボソッ
桐 : ?
桐 : この後の予定はなんですか?
遠 : この後はダンスのレッスンがあります
桐 : じゃあとりあえず行きましょうか
遠 : はい
ダンスレッスン室前
桐 : じゃあ俺はここで待ってますね
遠 : 中入っても良いですよ
桐 : でも警護なんで
遠 : もし中でなにかあったらどうするんですか
桐 : ...わかりました
メンバーがいるというレッスン室へ
少し変装して部屋の壁際で座って待機
遠 : じゅあ"警護さん"。いや榊さんこれからよろしくお願いしますね
桐 : こちらこそお願いします
推しのグループのダンスレッスンを見ることなんて普通はありえない
正直嬉しかった
"今までの俺"だったら経験できなかった
でも俺はいつか殺すことになる
そうしたらこの場で直接みることもできなくなる
なんにせよ推しがいなくなる
そんなんメンバーの皆さん
スタッフさん、関係者の人達、ファンの人
そして俺ももちろん悲しむだろう
悲しまなくさせる方法は数少ない
もちろん遠藤さんをこの手でやっても皆んな悲しむ
ただ俺が殺さなかったら俺は死ぬ
そして俺の代わりにあの四人が任務をこなす
結局"俺たち"は死んでしまう
もちろん俺だって生きたい
遠 : 榊さん?榊さん?
桐 : ...あっはい...どうしたんですか
遠 : 榊さん...なんで
泣いてるんですか
桐 : え?
いつのまにか泣いてしまっていたらしい
遠 : 大丈夫ですか?
桐 : あっはい大丈夫です
桐 : というかレッスンは?
遠 : もう終わりましたよ
桐 : そうですか。この後はなんですか?
遠 : この後は特になにもないです
桐 : じゃあ帰りますか?送っていきますよ
遠 : あっでも...
桐 : どうかしました?
遠 : この後時間大丈夫ですか?
桐 : 大丈夫ですよ。俺は遠藤さんについていくので
遠 : じゃあお願いがあるんですけど
桐 : いいですよ
遠 : 二人でお出かけしませんか?
続く
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