見出し画像

風吹けば 落つるもみぢ 葉水清み 5話




いつも通りのバイトの日常を終える



咲  :  お先失礼します


〇筒  :  お疲れ〜




トコトコトコ


咲  :  あ〜寒い〜


咲  :  最近寒すぎるでしょ〜



トコトコ


咲  :  (来た...)



トコトコトコトコ


歩みを早める



咲  :  ...


?  :  ...


後ろを追ってくる人も足を早める



?  :  ...


咲  :  はぁはぁはぁ


謎の人との距離が家一つ分になる


すると


筒  :  咲月ちゃーん!


来た道から大きな声をあげて走ってくる



?  :  チッ


謎の人は一つ道を折れる


筒  :  咲月ちゃーん携帯忘れてたよ〜


咲  :  あっあやめちゃん。わざわざごめんなさい
ありがとうございます


筒  :  いいえ。すぐに気づけたから走ってこれて良かったよ


咲  :  本当にありがとうございます


ピロン


筒  :  いいえ。でもそのお礼は私じゃないよ?


咲  :  はいそうですね



咲月ちゃんと謎の人が折れた道に入る


すると謎の人を抑えた〇〇さんの姿が


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


筒  :  えっ?!ストーカーを誘き寄せる?


〇  :  はい


咲  :  でもどうやって?


〇  :  咲月ちゃんには遠回りして帰ってもらいます


〇  :  だけど携帯を忘れてしまってそれを筒井さんに届けてもらいます


〇  :  ストーカーの後ろから筒井さんが来れば


〇  :  多分逃げると思います


筒  :  でもそれじゃ捕まえられないんじゃ


〇  :  いや咲月ちゃんには道路の右側を歩いてもらいます


〇  :  そしてとあるところで俺が待ってます


〇  :  咲月ちゃんには歩く速度で調整してもらって俺のとこへ誘導する


〇  :  って感じです


咲  :  なるほど!


咲母  :  でもそんな上手くいくもんですかね?


筒  :  私もそう思います。失敗したら被害が大きすぎます


〇  :  大丈夫









〇  :  この計画は必ず成功します!










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〇  :  お母さん、警察呼んでくれました?


ストーカーを抑えながら話す〇〇さん


咲母  :  はい呼びました


〇  :  ありがとうごさいます


?  :  くそっ離せっ!


〇  :  ストーカーだって立派な犯罪だ


〇  :  しかも高校生を狙うなんてな


?  :  くっ




くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ




その後到着した警察にストーカーを引き渡した


咲母  :  〇〇さん、筒井さん、本当にありがとうございました


筒  :  お母さん顔をあげてください


〇  :  そうですよ


咲母  :  本当にありがとうございました


咲  :  ...


筒  :  咲月ちゃん?


その場に咲月ちゃんが泣き崩れてしまう


筒  :  咲月ちゃん?!どうしたの?


咲  :  いやっ急に怖くなっちゃって...泣


筒  :  当たり前だよ。高校生には重すぎるよ


咲  :  グスッグスッ。はいありがとうございます


〇  :  ...


咲母  :  咲月...


〇  :  お母さん


咲母  :  はい?


〇  :  もし良ければですが帰りは俺が毎日送っていきますよ


咲母  :  そんな...迷惑ですよ


〇  :  お母さん。咲月ちゃんを見てください



筒井さんに抱きしめ慰められながら


泣きながら体を少し震わす咲月ちゃん


咲母  :  咲月...


〇  :  俺が考えた計画でもあります。こうしたのは俺でもあるんです


〇  :  咲月ちゃんに二度とこういうことが起こらないように


〇  :  そして一人で安心できるまで俺が責任とります


咲母  :  ...わかりました。咲月を...よろしくお願いします




咲母  :  ありがとうございました


〇  :  いえそれでは


咲  :  二人ともありがとうございました


筒  :  じゃあね咲月ちゃん





筒  :  そういえば


〇  :  ん?


筒  :  なんであんな自信あったんですか?


〇  :  あ〜あれね笑


〇  :  理由は特にないけど



〇  :  "でも自信がないと成功なんてしないと思ったからだよ"


筒  :  確かにそうですね





〇  :  二度と...あんなことがないように...



筒  :  ん?なんか言いました?


〇  :  なんも言ってないよ








続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?