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専門店とは何かを教えてくれたお店

 青森市の新町商店街にある「電器屋IKO」は、家電品のセレクトショップです。大型店のように商品のラインナップで勝負するのではなく、店主の伊香さんが厳選したおすすめの商品が並んでいます。
 新町商店街では2002年から一店逸品運動に取り組んでいますが、伊香さんは逸品運動のリーダーを務めています。逸品運動に取り組むようになってからは、おすすめ商品の品ぞろえを強く意識しています。
 最初の逸品は「ごはんのおいしいIH炊飯ジャー」、震災直後には節電に対応した「かわいい魔法瓶」といった具合に、伊香さん自身が使ってみて「自信を持っておすすめできる」商品をこれまで選んできました。
 同店の専門店らしさは、そのおすすめにあります。専門店というと商品の専門性ばかりが意識されがちですが、実は専門店というのはその販売方法にこそポイントがあるのではないかと、私は思います。単なる商品知識ではなく、使うお客様の立場に立って、使い方や楽しみ方を提案できるのが専門店だと思います。例えば、最初のIH炊飯ジャーの販売 では、店頭で実演して、実際に炊いたご飯をお客様に食べていただいて、商品の良さ(=ごはんがおいしい)を実感してもらいました。
  様々な商品の中から選択するのであれば、大型家電店やネットショップで買えばよいのですが、実は「何を買えばよいのか」と迷うことも多いと思います。豊富なラインナップがお客様にとって親切ではなく、不便と感じている人も多いのではないでしょうか。お店が「これがおすすめですよ」と一押ししてくれれば買いやすいと思っているのは、私だけではないと思います。                「あのお店に行けば、おすすめの家電品に出会える」という専門店ならではの特徴で勝負しているのが電器屋IKOなのです。

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