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牧之通り@新潟県 塩沢

三国街道の塩沢宿を再現した”牧之通り”は、「ぼくしどおり」と読みます。
通りの名前の由来は、鈴木牧之の出身地だからなんですね、って知ったかぶりしてしまいましたが、ここに来て初めて知った人物です。

牧之通りは、鈴木牧之が著した「北越雪譜」にも書かれた古き雪国の暮らしと文化を、現代の暮らしの中に映した情緒あふれる街なみです。雁木通りと統一された家並みが、かつて三国街道を旅人や大名行列が行きかった頃を偲ばせます。春~秋にはひな人形や紬の着物を楽しめるイベントなども催されています。また、雪の舞う雁木通りでしっとりと雪国情緒を味わえる「冬」にもぜひお訪ねください。

牧之通りを散策する際にご利用できる市営駐車場の隣には、鈴木牧之記念館があり、『北越雪譜』の初版本をはじめ、山東京伝、十返舎一九、滝沢馬琴など江戸の文人と交流したことを物語る資料や、牧之が当時の秋山郷の様子を客観的に記録し、民俗学的にも高い評価を得ている「秋山記行」関連の資料を展示しています。
他にも、雪国越後の民具や雪に関する資料、ユネスコ無形文化遺産で国の重要無形文化財でもある「越後上布」の製作工程なども展示しています。
※鈴木牧之(すずきぼくし 1770~1842年)江戸時代後期、塩沢の人 著作:北越雪譜(ほくえつせっぷ)秋山記行など

塩沢商工会HP

ざっくりいうと、江戸時代の商人でありながら文化人という方だったようです。山東京伝、十返舎一九、滝沢馬琴と交友があったとは!(この方々なら、私も知っている・・・)
また、鈴木牧之の記念館もありました。
それだからこそ、この昔ながらの宿場町を再現した通りの名前となっているのですね。

この通りに来て、初めの感想は、「スッキリしている、人が・・・少ない」でした。まるで、時代劇のセットのよう。
街並みの整備は、最近(ここ数年?)に行われたようで、とても新しくてきれいです。「新しい」というのは古い街並みを再現しているのに変な表現ですが、古い建物の修復と、雰囲気を合わせて新しく作られた建物が混在しています。

なんといっても「スッキリしている」理由は、電柱がないところですね。
この通りだけ、気持ちが良いです。
昔の街並みを保存・再現するときは、電柱は可能な限りなくしてほしいと思います。観光客の勝手な思いですけど。

10月に行った、川越の街並みを思い出しました。(もちろん、川越の方が規模が大きいですけど)

牧之通りの様子は、こんな感じです。空が広いし、遠くに美しい山脈を望むことができます。

青い空に映える白い壁
さっぱり、スッキリしてる建物

この日、人通りが少ないのは、営業している店が少ないから、でしょうか。
観光を目的の一つとしているはずのですが、遊びに行く店が少ない気がしました。
普通の商店や、クリニック、事務所、会社、郵便局、住宅が多いのです。(それは生活の場なので、当然ですけど)
とはいえ、そういう建物も外観を揃えているので、雰囲気が江戸時代の宿場町です。

この日は日曜日だったのですが、イベントもなく観光シーズンではなかったからなのか・・・・

その中で、営業していた酒屋「鶴齢」です。
江戸時代から続く老舗らしい、カッコイイ店構え。
店内には酒だけでなく、酒器や酒のラベルをデザインした手ぬぐいや、ステッカーなどのグッズも充実しています。

古い商店のつくりでした

お店で、鶴齢の酒粕を使用したドリンクやスイーツを提供するカフェ「OHGIYA・CAFE」を教えてもらいました。

鶴齢の「雪男」が!

道沿いの窓はテイクアウト用かと思いきや、この日は使われていませんでした。店内で注文してください、とのことで、店に入りました。
天井を抜いて、立派な梁を見せて古い建物を素敵にリノベーションしたカフェです。すごく居心地が良さそう。お客さんも多くいます。
そうそう、中庭も良い感じ。

メニューは、食事かドリンクまで種類も多く、迷います。
さらに、鶴齢のグッズ、地域の”ちょっといいお土産”も販売しています。

注文したのは、こちら。酒粕を使ったドリンクとスイーツです。

酒粕ラテと、酒粕サンデー

すっごい、酒粕、というか麹の香り。麹のつぶつぶも入っています。
ミルクとの相性も良く、美味しかったです。

蔵造りの信用組合に「両替」
人通りが少ない、というか誰も映り込まないほど
過去の積雪の記録を示しています
立派な旧家の庭には素晴らしい紅葉
このあたりは営業中の店

立ち寄れる店が少ないこともありましたが、次に移動するために急いでいたので、慌ただしく短い時間しかいられなかったのでした。
そのため、この通りの魅力を伝えきれなかったかもしれません。

けれど、本当に不思議な感覚になった通りです。
次回に来るときは、もっとゆっくりと楽しみたいです。

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