ドバイWCデー

錚々たる顔ぶれの日本馬がドバイの地に集結したドバイWCデー。ダートのドバイワールドカップにはウシュバテソーロ、デルマソトカゲ、シーマクラシックにはシャフリヤール、ジャスティンパレス、リバティアイランドに海外ディープインパクト産駒オーギュストロダン、ターフにはナミュール、ドウデュース、ダノンベルーガ、UAEダービーにはフォーエバーヤング。わくわくしないわけがないメンツに心躍らせながらこの日を待ちわびていました。日本の一流馬がこぞってドバイ遠征にきたものだから国内G1の大阪杯が手薄なメンバーになってしまった感は否めきれませんでしたが今後もこのような流れになると大阪杯はG2格下げに戻ることもあるのではないでしょうか。それにしてももう3月も終わりです。なんだか早く季節が過ぎていきますね。それでは振り返っていきたいと思います。

UAEダービー(G2)

注目は前走サウジダービーに出走し1着のフォーエバーヤング。まず負けないだろうと思っていましたが、スタート直後から追い出して前目につけるとキックバックを受けないように終始外を回しながらの競馬、直線のスピードは他馬を圧倒。最後は2頭の競り合いになって抜け出して貫禄の勝利。これで5戦5勝。ケンタッキーダービーの出走を確実にしてこれからアメリカに行く予定です。この馬はものが違うような気がします。見ていてわくわくするし本当にケンタッキーダービー取ってくれるんじゃないかと期待感が大きいです。また矢作調教師が愛弟子の坂井瑠星輸騎手を乗せて育ててるのも好感がもてます。外国人ジョッキーに頼りたくなるのもわかりますが日本馬は日本人が乗って勝つと嬉しいです。輸送面での体調などが心配ですが勝ったらダート界の化け物候補筆頭になりうる存在だと思います。5月5日ケンタッキーダービーを歴史的な一日にしてほしい。

ドバイターフ(G1)

日本からはドウデュース・ダノンベルーガ・ナミュールが参戦。去年は歩様の乱れにより回避したドウデュースと武豊が雪辱に燃えている・・・はず
と思って見ていましたが燃えていたのは武豊のみ、ドウデュースはパドックで馬っけを出してルンルン気分、真顔の友道調教師に股間に水かけられてビックリした様子はなんともシュールな映像、この映像のおかげで単勝は1.8倍から2.0倍くらいになっていました。それでも圧倒的な人気でしたが不安を感じたのは確かです。それも含めて愛されキャラのドウデュース。しかしレースが始まるとやっぱり集中できていないのか出遅れで最後方からの競馬、外に出すこともなく内で詰まっていい所なく5着。逆にいうと出遅れ、内で蓋されて直線もほぼ後方にいたのに5着は強いと思いました。この馬はこんなもんじゃないでしょう。めちゃくちゃ強い馬じゃないけど主人公感があるので最後には勝ってくれると期待したいですね。2着3着はナミュール、ダノンベルーガ。これまた日本馬はよく頑張っていたと思います。ナミュールに関しては一皮むけた印象があります。この馬強いですね。ハナ差ということで1着みたいなものです。敗因は顔がフランスの1着馬よりはるかに小さかったこと。顔がもう少しデカかったら勝っていたでしょう。あとアメリカ馬に乗っていたルメールが最後の直線で落馬して骨折、この後に行われるシーマクラシックのスターズオンアース、ワールドカップに出るデルマソトカゲの騎乗が変更になったのは陣営が頭抱えたのではないでしょうか。骨折だけですんだのはいい方で落ち方的には危険な状態だったのでルメールが生きていて今後いつになるかは分かりませんが復帰できるのは不幸中の幸いだったと思います。馬券はルクセンブルグの単勝に5千円かけて飛んでいきました。


ドバイシーマクラシック(G1)

別名、ジャパンカップ(春)と名を変えてもいいような日本馬の豪華な顔ぶれ、3冠牝馬リバティアイランド、ダービー馬シャフリヤール、天皇賞春馬ジャスティンパレスに牝馬2冠スターズオンアース、そしてディープインパクトラストクロップにしてG1を5冠制しているアイルランドのオーギュストロダン。このどれかの馬が勝つかと思いましたが現実は甘くはなかったです。直前のレースでルメール落馬、急遽名手デットーリに乗り代わりになったスタオンはいつも運から見放されている気がする、スタオン軸に馬券を買おうと思いましたがこのせいでパスを選択。
スタートは揃ったスタート、位置取り的にも3番手にシャフリヤール、次にスターズオンアースという流れ、スローペースでかなり縦長になっていく展開で最後の700メートルあたりから先頭のポイントロンズデール、レベルスロマンス、シャフリヤール3頭が早仕掛けで後続を突き放す展開、最後の直線になってもなかなか落ちていかないレベルスロマンスとシャフリヤールに最後、後方競馬のリバティアイランドが迫ってくるも時すでに遅し。1着レベルスロマンス、2着シャフリヤール、3着リバティアイランドで決着。完全にスローペース前残り競馬になってしまったので後方勢は差し届かずの競馬でした。シャフリヤール以外は前を楽観視しすぎたのかなという見方ができます。もうちょいペースが速ければ結果は違ったものになっていたでしょう。リバティはスタミナを心配したのか、はたまたオーギュストロダンをマークしていて惑わされたか、なんであんなに後ろにいたのかは疑問です。最後の直線の伸びはかなり凄かったのでやっぱり強いですね。もう少し短い距離の方がいい気がします。個人的には2000メートルの天皇賞秋をみてたいかな。
スタオンに関しては最後の直線よれまくっているのでいかに難しい馬なのかが分かります。ルメールはいつも簡単にのりこなしているように見えますがとてつもないジョッキーなんだと再確認。難しい馬をいとも簡単に乗りこなしてみせるのが一流のジョッキーなんでしょうね。
シャフリヤールはあまり持ち上げられることもありませんが海外遠征も多い割にくずれないし掲示板もあまり外さない、6歳にしてまだまだできそうです。今後G1とれるような何かをもっているとも思いませんが3冠牝馬リバティに勝ってるので一部現日本最強はシャフリヤール勢がでてくるかもしれません。
個人的にオッズの妙味から狙えたのはジャスティンパレスでしたが最後の直線のびなかった。オーギュストロダンはパドックでベストターン賞をもらっていましたがただナイターでやる気がなく眠たくて綺麗なターンをしていた説がでていました。やる気がないときはとことんやる気がないのでだいたいそんな時は最下位に沈みます。これはこれでめちゃくちゃ面白い馬ですし変に頑張って4着とかなら底が見えますがこの次にやる気出してG1取るのも全然考えられるので馬券買う人は難しいでしょう。彼の今後にも注目していきたいですね。
勝ち馬レベルスロマンスは去年のシーマクラシック7着馬。今年の1着~3着を馬なりで軽く撃破しているイクイノックスの株だけあがりました。やっぱイクイノックスは化け物ですが今回の結果はかなり残念でした。掲示板に日本馬が多く入ったんですがやっぱり勝ちがほしかったし勝てると思っていたのでショックでしたね。そうそう海外競馬を勝てるようなもんでもないですが近年の成績が良すぎるが上に期待してしまっているのでしょう。本来は好走することでも凄いことです。輸送や環境面の変化、芝やダートの質も違う異国の地で戦うのは難しい。でもそれでもまた夢とロマンを追いかけていくのでしょう。

ドバイワールドカップ(G1)

個人的に大好きなウシュバテソーロの出走。とにかく今回のドバイデーでは馬券が負けても日本馬が負けてもウシュバテソーロさえ勝ってくれたらいいと思いながらグリーンチャンネルを最初から最後まで見ていました。海外輸送をこなしながら調子を上げていくウシュバの肉体的、精神的タフさは見習いたいもんですね。レースはローレルリバーの独壇場、最初から最後まで飛ばして2位のウシュバに8馬身差の圧勝。言葉がでないです。最後の直線は差が開きすぎてローレルリバー強すぎの一言に尽きる。今後のレーティングがどの程度つくのかな。ウシュバテソーロも最後方から素晴らしい末脚でしたがあの競馬をされるとどう考えても勝てないです。ウシュバも去年の日本テレビ盃みたいな競馬ができるといいのですが、それをすると最後が鈍くなるのかもしれません。川田も腹括ってあんだけ後ろからいくのは凄いと思います。シーマクラシックのリバティアイランドはもう少し前から行った方がよかったけど。素人は黙っとれと言われそうなのでこのくらいにしておきます。
今後のウシュバは夏を休養に充てて日本テレビ盃からアメリカのBCクラシックへのリベンジ予定となっていますがアメリカダートはテンからものすごいダッシュで飛ばしていくのでテンが遅いウシュバには向かないとは思いますがそれでもでるなら応援します。勝ったら引退させてあげてください。同期のコントレイルは7戦無敗で3冠馬になっているのに、勝ち上がりまで7戦、芝では3勝クラスまでしかいけず23戦目でダート転向、そこから開花してダートの最高峰ドバイWCまで勝っていく姿は勇気を貰います。おまけにやる気のないパドック、調教でもやる気なさ過ぎて他馬に置いていかれまくる、調教終わって帰る馬に混じって調教やってないのにやった感を出して一緒に帰ろうとするなど愛嬌もあり可愛い馬ですね。7歳、そろそろ引退してゆっくり余生を過ごして欲しいです。ステイゴールド、オルフェーヴルは最後のレースを勝って引退しているのでその血を引いているウシュバにも最後は勝って怪我なく引退してほしいです。ウシュバ愛が溢れてレース回顧は全然できませんでした笑

総括

今回のドバイデーの勝利はフォーエバーヤングの1勝のみ、2.3着は多かったので余計悔しかったです。そんなに簡単に勝てるほど海外競馬も甘くはないです。悔しさで胸いっぱいですがまた海外挑戦する馬たちには頑張ってほしいと思います。日本競馬のレベルは上がっていると思いますがやっぱり1頭突き抜けた強さをもつ馬がいないのが現状です。去年のイクイノックスを思い出しますがもういません。残されたライバル達が今後活躍してくれることを期待しています。いつの日か凱旋門賞やBCクラシックを取る馬は現れると思いますができるだけ早く見たい。あと海外馬券は絶対に当たる気がしないのではないかと思ってきたので金輪際、馬券を買うのは止めにしようと思います。



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