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ワゴンを降りる時【のり2-1】

私は「あいのり」という番組がとても好きだった。

この番組は好き嫌いがはっきり分かれるけど、私は断固としてこの番組が好きだった。時折シナリオに沿って動いてるんじゃないか?というグレーメンバーがいることもあったが、基本的には皆真面目に恋愛に取り組んでいた。

シナリオはない・・・のか?

ただ、これは色々意見があるところだったが、この番組に熱中したことがある人なら、皆、シナリオがあろうとなかろうと、そこにあるのは真剣な若者であることに異論はなかったと思う。

私のあいのり熱は初代あいのりが終わった後も続き、アジアンジャーニーにもはまって、賛否両論が渦巻いたでっぱりん嬢にまで大いにはまった。

が、あいのりと言えばやはりこの人だろう。

そうヒデ!

マラウイからタンザニア、ケニア、エチオピア、カメルーン、チュニジア、エジプト、オマーン、UAE、カタール、バーレーン、ロシア、ウクライナ、ルーマニアと14ヵ国のあいのり史上最長の旅を経験したヒデ。

基本的にあいのりは世界を旅行するのだが、ヒデが旅したのはアフリカを中心とした発展途上の国々であり、わりと過酷な状況が多かった。

ヒデは基本的にモテキャラのポジションではなく、おとなしい男子枠だったこともあり、好意を持った女性は他の男性に好意を持つことが多く、結果として告白に至らず、カップルの誕生を何組も見届けることに。そんなヒデだったが、旅の途中でモテ期を迎えておまみとタカノからダブル告白を受ける。しかし、ヒデはこれを断ってしまう。(マジか!)

メンバーが次々入っては出ていく中でヒデは渋谷の忠犬ハチ公のように不動で居続けた。

しかし、最終的にヒデは告白を決意する。そう相手はアヤ。

アヤ?

いや、もう相手はある意味どうでも良かった。ヒデは旅を終えるために断られることを半ば覚悟して告白し、そして玉砕した。

ちなみに、アヤは嵐とカップルになって帰国している。

あいのりで14カ国はかなり長い。

そのヒデがあいのりを去るとき、多くの人は泣いたはずだ。それはヒデの変化によるところが大きかったと思う。

皆ヒデがいなくなって悲しかった。

しかし

「もっと旅を続けてくれ!」

という視聴者はたぶん居なかったと思う。(←当たりまえ?)

真剣に打ち込んで、当たって砕けた。

それがヒデの最大のインパクトで、その後ヒデがいなくても視聴者の心には大きなインパクトが残ったのだ。



・・・

そして(←何がそしてか分からないが)Mリーグのメンバー交代である。


魚谷プロで思い出すのは九蓮宝燈を目指してシャンテンを戻した2022-2023シーズンの一戦。あの一打で世間から大いに批判されたが、私はあの一打で批判を覚悟しながら夢を追った姿勢に心を打たれたし、団体を超えたチームメンバー近藤プロの標榜する「大きく打つ」というスタイルへのリスペクトを感じた。

一方、東城プロと言えば2021-2022シーズンの年末年始に孤軍奮闘してチームをセミファイナルに引っ張り上げた活躍が思い出される。

彼女はこのツイートが忘れられない。

カリスマの塊のような人だった。そして実力と運があった。

でも、出会いがあれば別れがあるのだ。

彼女は3カ国。ではない3シーズンを全力疾走してそしてMリーグを去る。

その去り際の美しさも彼女らしさではないかと思う。

Mリーガーもまだ地盤固めの時期(だよね?)でもあり、メンバーが固定してファンを掴み続けるのは必要かもしれんけど、時期が来れば3年ぐらい全力疾走して、ワゴンを降りる。そういう流れになっても良いと思う。

「そういえば、あの人3シーズン目だからそろそろだなぁ。」

なんて、視聴者が思い始め、とある試合で進退をもかけた一打を放つ。

そして散る。

その後敗者インタビューで「いや、やるだけやりました。悔いはありません」とコメント。

それを見て視聴者は何かを感じるのだ。

(たぶん)

・・・

さて、長くなってしまったので、現在のヒデを貼って終わりにしたい。


現在のヒデ

何かに打ち込んで、勝負して砕け散った男はかっこよくなるのだ。

・・・つうか、変わりすぎて誰かわからんのやけど。

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