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第20回、AI画像生成は楽なのか解説してみた

自分の投稿を見てくれている人の中には、「AI画像生成って、適当に呪文を唱えれば、後はAIが絵を描いてくれるのだから、楽でいいよね。」と思っている人もいるのではないかと、勝手な妄想を抱いています。それは他ならぬ自分自身が、AI画像生成を始めるまで、そう思っていたからです。
実際に一ヶ月程生成をしてみて思った事は、「AI画像生成ってかなり大変」という事です。
一体何がそんなに大変なのか、これから解説をしていきたいと思います。


その1.思ったような画像が、なかなか生成されない。
基本的にAIは、プロンプトの指示に従い、「こういう事かな?」という自己解釈の元に画像を生成します。なので自分の思い描くイメージを完全に表現する事は、ほぼ不可能だと言えます。
作り手に具体的な絵のイメージがあればある程、AIの生成してくる画像とのギャップに苦しむ事になります。
それを克服する為に、より自分のイメージを的確に伝えられるプロンプトを学ぶ必要があるのですが、例え同じプロンプトでも、生成される画像は毎回異なるので、イメージする画像が生成されないのは、必ずしもプロンプトに問題があるためだとも言い切れなく、一枚一枚を試行錯誤と運の要素を合わせながら、納得する画像ができるまで、ひたすらに生成を繰り返します。

最近では自分の描いた下書きから画像を生成したり、ポーズを指示する骨格機能などもあるようですが、作り手側に拘りがあればある程、結局は自分で絵を描くのと変わらないような、手間がかかるのです。

納得する画像が生成されるまで、プロンプトの調整をしながら、何十回も生成を繰り返します。

その2.同じ画像は、二度と生成されない。
先程も書いたように、プロンプト文さえ同じならば、誰でも同じ絵をコピーするように生成できるのかというとそんな事はなく、AIは画像をランダムに生成するので、例え自分でも、同じ絵を生成する事は二度とできません。
AI画像生成はある意味、「究極の一点物、画像生成マシン」なのです。
あまりにも容易に画像が生成できてしまうので、ついコレジャナイと簡単に画像を消去しがちになりますが、それらの画像は全て、AIが自分の為に描いてくれた、世界に二つとない画像なのだという事を、使う人間側は忘れてはいけないのかもしれません。

その3.かなりの頻度で、生成ミスをする。
AIは自分では絶対に描く事ができないようなハイクオリティーな絵を描いてくれる一方で、誰が見ても「そうはならんだろ」と思うような、単純な生成ミスを、かなり頻繁に起こしてきます。
1枚1分程で生成されるので(ソフトによっては、数十秒で生成されるらしい)もう少し時間をかけていいから、生成ミスをしないで欲しいと思います。
これに関しては、日進月歩で日々改善をされているようなので、今後は生成ミスもどんどん少なくなっていくのかもしれませんが、少なくとも現時点においては、この生成ミスが、かなりの頭痛のタネとなっています。

左の絵はわかりにくいかもしれませんが、どちらも腰辺りに別の体が生成されてしまっています。

その4.画像を修正するのが、物凄く大変。
生成される絵のクオリティーが高すぎる故に、AIと自分との画力に差がありすぎて、自分で絵の修正をする事が、殆どできないという問題もあります。
結局修正もAIにお願いする事になるのですが、AIとしてもしたくて生成ミスをしている訳ではないので、上手く描けなかった箇所の修正指示をしても、ちょっとやそっとでは、思うような修正はしてくれません。
時々、AIが機嫌を損ねて、わざと適当に描いているのではないのかと感じてしまう事もあるのですが、一か所の修正に数時間かかる事などざらにあり、どこまでの修正で良しとするのかは、AIと人間側との根競べといった感じがあります。

その5.結局、人間側の画力センスが問われる。
誰が見てもわかるような、わかりやすい生成ミスならばまだいいのですが、ぱっと見、生成ミスかどうかがわからないような絵も、多数生成されます。
人間側に絵のセンスがなければ、そもそもそれに違和感を抱く事はできませんし、違和感を抱いてもそれをどのように修正したらいいのか、AIに指示を伝える事もできません。画像生成のクオリティーを左右するのは、結局の所それを使う、人間側の画力センスにかかっているのです。

AIが生成した画像を、そのまま受け入れるか修正をするのかは、人間側の感性にかかっています。

その6.AIにも、得手不得手がある。
的確なプロンプトさえ入力をすれば、AIは何でも表現できるのかというと、そうでもなく、AIにも苦手な描写がある事が、様々な検証でわかりました。
AIはこれまでに学習してきた、素材画像を元に画像の生成をするので、学習していない物事を生成するのは、かなり苦手なようです。
AIが何を学習しているのかは、使う人間にはわからないので、様々な画像の生成をしながら、その特性を学んでいくしかないのが現状です。

その7.イマジネーションは、人間の中にしかない。
しごく当然の事ですが、AIは指示された事しか生成をしません。
どんな画像が生成をされるのかは、結局の所、人間側のイマジネーションにかかっています。
自分はよく最初に年齢以外は条件無指定で生成をしてみるのですが、大抵はどれも味気のない画像になってしまいます。
綺麗な女性や可愛い子供の画像を生成する事は、比較的誰でもできますが、どんなポーズやシチュエーションで生成すれば、より魅力的になるのかは、結局の所、指示をする人間側のイマジネーションにかかっているのです。

左の二枚は、年齢も背景も一切無指定の状態で、生成した画像です。
少なくとも自分は、こんな画像が見たくて、生成を行っているのではありません。


まとめ
今回の投稿は、いかがだったでしょうか?
AI画像生成は、決して楽な作業ばかりではないという事を、少しでも感じていただけたのなら、幸いに思います。
(大変アピールをしている時点で、あまちゃんなのかもしれませんが。)
大変だとはいっても、自分で一から絵を描くよりははるかに楽ですし、自分ではとても表現できない画像を生成できる事は、やはり魅力があります。
そういう意味で、AI画像生成は、行っていてとても楽しい作業である事は、間違いなくいえると思います。
(今回、楽(らく)と楽(たの)しいの言葉をかけたかっただけのまとめでした。)

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