見出し画像

半霊半物少女19



あ、そう言えば
古代図書館にはパパも居た。

忙しなく書物の解読に
手こずっている。

談笑も構わんが、
作業も進めて
欲しいそうで。

私も書物のページを
パラパラめくっていく。

ネグロ
「エノク、そんなに早く読んで分かるのかい?」
エノク
「内容より解読優先」
ネグロ
「確かに解読は困難な文字だけど」

私は文字の規則性に
ふと気付くと、
パパの所に行く。

双子のカズとイーノも
ついて来る。

エノク
「パパ、思ってた通りだわ」
ガラキ
「何か分かったか?」
エノク
「この文字」
ガラキ
「むう?」

私は一つの文字に
対して目を通していた。

分かった事は
その文字に対して
幾つかの種類を使い
言語化された文章であると
考えた。

その例として

この様に一つの文字に対し
8種の異なる
言語化が可能となる。

エノク
「文字の発音までは分からないけど」
ガラキ
「おお!これは盲点だ」
「では解読書を探す必要は無いのだな?」
エノク
「いえ、それが無いと進展しないわ」
ネグロ
「随分と探し回ったけどまだ見つからないよ」
エノク
「まだ。きっとあるわ」
ガラキ
「まずは本社に連絡だな。エノク、同行出来るか?」
エノク
「当たり前でしょ」
ネグロ
「そ、その身体で⁈」
エノク
「毎日学校の階段登り降りしてるでしょ」
「二人共、お留守番してて」
イーノ
カズ
「え〜⁈」
エノク
「済んだら戻るわ。愛してる」



屋上庭園
古代湖周辺

エノク
「フリュ、お待たせ!」


フリューゲル(風)の意味。
私のエアーフライトに
量子チップを
組み込んだ
オリジナルオートメイド。

ズングリーニかムックリーニか
悩んだんだけど



フリュ
「お姉さん、お帰りなさい!」
エノク
「本社までお願いね」
フリュ
「あいさ!」
ガラキ
「すまんなエノク」
エノク
「何言って‥」
「 」

あ‥

ガラキ
「エノク?」
フリュ
「お姉さん?」

来た‥?

エノク
「パパ、G-bart呼んで!」
ガラキ
「何ぃ⁈」
エノク
「あはは‥来たぁ!」
ガラキ
「あははでは無い!ま、待っていろ!クソ‼︎」
「ユリ・シーズ合同学校屋上にて待つ!至急要請する!」



ひとまずベクターBOXで
フリュを格納してもらう。

こんな時だって
私はブレない。

もう待ち切れない
愛する君に

素晴らしき
このラグラへ


ようこそ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?