lost kingdom17

エノクです

FAPUSは
一機

私を抱え
舞い上がる

墓の近くまで
進軍する
巨大な
多脚アンドロイド

ベクトルを
こちらに
捉えている

王
「くっ！故人を蹂躙するか！」
エノク
「あの子はどっち側？」
王
「作戦空域外に侵入
している！終焉だ！」
「撃って来る！」

躊躇無しの
発砲

熱線が
伸びる

回避し
上昇する

エノク
「っつ！」

熱い
スレスレで
避ける
FAPUS

多脚アンドロイドが
集まってくる

存続の為
戦って
いたであろう
アンドロイドが
爆炎を上げ
沈黙している

熱線は
次々に
増え
伸びる

このままじゃ

エノク
「FAPUS、散開するから
離して！」
王
「何を言う⁈」
エノク
「このままじゃ避けきれない」
「私が囮になる！」

FAPUSの
手から
抜けると
変化し
真逆の
方向へと
飛んだ

エノク
「行って！送り届けて！」
王
「エノク⁈」

私に
ベクトルが
向けられる

エノク
「聖釘！」

まず四本
迅速に
一点集中で
熱線を
撃つ

爆破

熱波で
吹き飛ぶ

森の中

私の
小さな
身体が
地面に
叩き付けられた

エノク
「　」
「っく‼︎」

流血

変化を
解いて
走る

小柄な
身体で
身を
隠せると
思っていた

熱線は
森に着弾し
爆破
炎上

熱い

アンドロイドの
砲身だけでも
破壊
出来ない
だろうか

再び
変化
低く飛ぶ

聖釘
全て召喚
口から
熱線を放ち

閃光に
着弾する

初めて対等の
威力で留めた

けど
こんな
闘い方

ルーンの
無駄遣い

自力で避ける

FAPUSが
アビスに
消えた事を
確認した

端末から通信

ママ

カナ
「エノク⁈」
エノク
「ママ、FAPUSは？」
トマリ
「アビスを上がる
音が聞こえる！」

エノク
「攻防神をアビスに向けて！」

カナ
「FAPUSが⁈」
「エノク、何故居ないの⁈」
トマリ
「エノク、まさか囮に⁈」
「攻防神！聞こえたか？」

ゆっくり
アビスの
直下へ
ベクトルを
向ける

エノク
「熱っ！」
「避けきれ」

閃光が
私の尻尾を
焼き切った

涙を
飛ばし
悲鳴を
上げた

身体を
焼かれる
痛みと苦痛
涙を飛ばし
上昇する

直上に
アンドロイドが
私を捉え

発砲した