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半霊半物少女20

2章 最終話




タケだ。

遂にこの時が
やって来た。

出産予定日が不明で
どうなるかと思った

試合後、
結果はともかく
帰還を果たし、総合病院へと
駆け込んだ。

問題は、一つ‥
出産された三人目は

産声を上げて
いなかった事‥

血相変えて
ラグラの裏側から
舞い戻って来たのに‥

くそっ!

頼む‥最悪の
結果にだけはなるな‼︎



タケ
「エノク‼︎大丈夫なのか⁈」
「‥子供は⁈」
エノク
「それが‥」
タケ
「 」
エノク
「喋らないの」
タケ
「‥そりゃそうだろ?」
エノク
「べぇ」

べぇじゃねえだろ、この‥

エノク
「何かあるとは思っていたのよ」
タケ
「それでも、だろ?」
エノク
「ええ、見て‥」
タケ
「髪の色‥こんな事が?」

俺とエノクとは異なる
髪の色‥

タケ
「生きてるよな」
エノク
「当たり前でしょ」
タケ
「ははっ」
エノク
「あはは」

二人で笑う

試合に負けても
それ以上の結末を
エノクが叶えて待っていた。


タケ
「最高だな。お前もこいつも」
エノク
「どうも。それでお願いがあるの」
タケ
「何だ?」


エノクの奴‥

俺の代わりに
親父さんと働けだと

最後に舌出して
笑ってやがった‥



第二章 


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