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蒼穹の見聞録25


中央区
司令本部に
続く転移

エノクです

ママに
呼ばれて
此処まで
来た

人として

再び
旅立ちの
時が
近づいて
きている

エノク
「行きましょう」
蒼穹
「理解」

転移

私に
交代
すると

無人の
回廊を
歩く

司令本部へと転移

先生と
ママが
出迎えて
くれた

輪廻の
被害状況は
依然と
深刻だ

遥華
「ラグラ計画の準備が整いました」

エノク
「ママ‥?五千年はかかるって」
ラドゥ
「五千光年の、長い航海と思えば良い」
エノク
「 」

遠い
眼差しで
ママは
答える

遥華
「自分が、何者なのかさえわからない程の‥」
ラドゥ
「果て無い、夢を描く長い航海となる」



エノク
「忘れてしまう様な旅で、そんなで良いの?」


遥華
「大切な事と受け止め、思い出せるならば」
「懐かしいと思える感覚だけでも」


エノク
「ママ‥」

私は
考える

エノク
「私、まだ‥」
ラドゥ
「心残りか?」
エノク
「聖釘の改修が必要です」
「悪鬼に遅れをとってしまう」


蒼穹
「式を組み直すんスよね」
エノク
「リニア‥式のベクトルを」

蒼穹の
展開する
式を
よく見る

エノク
「聖釘の改修‥式の見直しには、迅速な式展開が必要。つまり、フラットな式展開からの応用が求められるから‥」

親分先生の
身体を
思い出す

エノク
「聖釘の形状に合わせた、リニア式展開‥」
「一から組み直すわ」

集中する

静寂が
続く中

触れた
指先が光る

想像から
創造する

演算

両腕を
真っ直ぐ
広げ

式展開

エノク
「ん。これで早く組めるわ」
蒼穹
「」
エノク
「聖釘version2」

組み上がる

完全な
リニア式

後部に
副砲も
追加した

エノク
「ん。これを32本まで量産化。あとは自立支援させて、と」
蒼穹
「実戦でどこまで使えるかっスね」
ラドゥ
「うむ。ならばその実戦、模擬戦で試してみようか」

遥華
「⁈」


エノク
「模擬戦⁈良いんですか?」

ラドゥ
「人生とは、リハーサルでは無い」
「だが、模擬戦ならば、実戦投入出来ないものを使えば良い」

私達は
輪廻の
最上部へと
移動
する事に

模擬戦って
何するの
かしら‥?

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