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Ragura Floating World83

エノクです

気持ちが
安定するまで
学校はもう一日
休みなさいと
ママが言う

壊れた私の
メンタル

鏡を見る



我ながら
酷い顔だ

生気もあった
もんじゃない

部屋に戻り
ベッドに
横になる

締め切ったカーテン
薄暗い私の部屋

犯人達は今頃

そう考えたら
怖くなった
何かしなきゃ

何を?

ふと考える
ミタマが目に入り
心配している
様だった


そっと抱きしめ
暖かいと感じた

生きる者の
温もりが

私を更に
涙目に変える
震えながら

学校どころではない
頭の中は
真っ白

カーテンの
隙間から
僅かにさす光

開けたら
眩しいだろう

その時だった

不用心な

机の上の書物
ルースに関する
書物が目に付いた

そう言えば
まだ読破
すらしてない

どうするか

何かしなきゃ
読んでみるか

カーテンを開ける
部屋が明るくなる

手に取り
付箋の続きから
読み始める

麻薬抽出
生成法
症状など‥

この辺りは
既に分かり
きっている

ページをめくる
無表情に読む

その先で
目を見開く

毒素の濾過

抽出法

解毒作用‥

エノク
「‥これは」
「動くなら今だわ
ミタマ!」

ミタマが
目を輝かせ
私の肩に乗る

書物を手に
部屋を出る

端末を使って
チチに発信した

エノク
「チチ!来て!」
ラド
「エノク⁈どうした?」
エノク
「捜査の続き、
私も協力させて」
ラド
「協力?」
エノク
「グノーシスの解毒剤」
ラド
「 」
「確かか?」
エノク
「生成法は‥」
ラド
「‥分かった。
迎えに行く!」
エノク
「ん!」

これだ
これが私

すっ飛ばすなら
今だ!

奴らを
更生させてやる

上着を掴むと
バッと羽織った



迎えに来た
チチの車に
乗り込む

もちろんママにも
事情は伝えている

ラド
「強いな‥」
エノク
「このままは嫌」
「誰かが犠牲になるのも」
ラド
「エノク‥」
エノク
「押収された
チョウワソウは
まだ処分してない?」
ラド
「厳重に保管してあるが」
エノク
「あれでワクチン作れるわ」

こりゃ忙しく
なりそうだと
チチは笑顔を
見せた

半面私はまだ
やらなきゃ
いけない
事がある


それは‥
まだ今度

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